貸借対照表の構造:資産
Meta Platforms Inc.、連結貸借対照表の構成:資産
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 総資産の構成比率の変化について
- 総資産に占める現金および現金同等物の割合は、2020年の11.03％から2023年にかけて一時的に増加し、2022年にピークの7.9％を記録した後、2023年に18.23％と大きく増加し、その後2024年には15.9％に減少している。一方、有価証券の割合は、2020年の27.86％から2022年の14.03％まで減少し、その後2024年には12.29％に回復傾向を示している。これらの動きから、短期流動性の向上と運用戦略の見直しが見られる。
- 流動資産と固定資産の比率の推移
- 流動資産の割合は、2020年の47.5％から2022年に32.06％に低下し、その後2023年には37.18％へ増加し、2024年も36.24％で安定的に推移している。これは、短期資産の比重がやや増加していることを示す。一方、有形固定資産は底上げされ、2020年の28.64％から2024年には43.96％に上昇しており、資産の物理的構成の重視が進行していることが示唆される。固定資産の比率は総資産の63.76％と高水準を維持している。
- 投資資産とその他の資産の動向
- 非市場性株式の割合は、2020年の3.91％から2024年には2.2％へ減少しており、投資の集中度やリスク分散の変化を示唆する。好意の割合も同様に、2020年の11.96％から2024年には7.48％へ縮小し、帳簿価額の見直しや償却の進行を示唆している。一方、前払費用やその他の流動資産の割合は、比較的安定して推移しているが、全体的に資産構成の一部でその比重の変動が見られる。
- 資産構造の総体的な傾向
- 全体として、資産の大部分を占めるのは有形固定資産の比率が高まり続けており、総資産の約64％に達している。流動資産の比率は低下と回復を繰り返しながらも、固定資産比率の増加と相まって、資産の長期化と実物性の強調が進んでいることが読み取れる。現金や有価証券などの流動性の資産は変動しているものの、全体として資産構成の中で安定した位置を占めていることが見て取れる。
- 結論
- 総じて、資産の流動性は一時的に高まったものの、長期的には有形固定資産の比率が支配的な構造に変化している。現金や流動資産の割合の変動は、資金運用や資金繰りの戦略調整と関連している可能性がある。資産の実物性の強化と固定化の傾向が見られる一方で、投資関連の資産やその他の非流動資産の比率は縮小傾向にあることから、資産運用の重点が長期的な資産形成にシフトしていることが推察される。