Linde plc は4つのセグメントで事業を展開しています。ヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA);アジアおよび南太平洋(APAC);とエンジニアリング。
報告対象セグメントの利益率
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
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アメリカ大陸 | 31.51% | 29.67% | 26.90% | 27.83% | 26.51% |
ヨーロッパ、中東、アフリカ (EMEA) | 33.29% | 29.10% | 23.84% | 24.72% | 22.72% |
アジア・南太平洋(APAC) | 28.92% | 27.53% | 25.77% | 24.49% | 22.45% |
工学 | 17.66% | 22.73% | 20.09% | 16.50% | 15.26% |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 全ての地域セグメントにおいて、利益率は概ね年々増加傾向にある。
- アメリカ大陸報告対象セグメントの利益率は2020年の26.51%から2024年には31.51%へと上昇しており、4年間で約5ポイントの増加を示している。この間、特に2023年と2024年にかけて顕著な伸びが見られる。
- ヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA)の利益率も同様に改善しており、2020年の22.72%から2024年には33.29%まで上昇した。特に2023年と2024年にかけて、利益率の伸びが加速している点が顕著である。
- アジア・南太平洋(APAC)地域の利益率は、2020年の22.45%から2024年に28.92%と、全体的に上昇している。こちらも期間を通じて利益率の改善が顕著であり、特に2022年以降の伸びが目立つ。
- 一方、工学セグメントの利益率は、2020年の15.26%から2023年には22.73%へと上昇したものの、2024年には17.66%に減少している。
- これは他の地域やセグメントと比較すると、利益率の伸びが一時的に停滞または逆転したことを示唆しており、工学セグメントの収益性には変動が見られる。特に2024年には前年よりも利益率が低下している点に注目される。
- 総じてみると、多くの地域とセグメントにおいて、過去数年間で利益率の改善が見られ、特定のセグメントでは特に2023年と2024年にかけて利益率が大きく向上している。
- しかしながら、工学セグメントでは、利益率の結果が一貫して高まる傾向にないことが示されており、今後の収益性改善には注意が必要であると考えられる。
報告対象セグメントの利益率:アメリカ大陸
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
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選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
営業利益 | 4,550) | 4,244) | 3,732) | 3,368) | 2,773) |
セールス | 14,442) | 14,304) | 13,874) | 12,103) | 10,459) |
報告可能なセグメントの収益性比率 | |||||
報告対象セグメントの利益率1 | 31.51% | 29.67% | 26.90% | 27.83% | 26.51% |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 営業利益 ÷ セールス
= 100 × 4,550 ÷ 14,442 = 31.51%
- 営業利益の推移
- 2020年から2024年にかけて、営業利益は継続的に増加している傾向が見られる。2020年には2,773百万米ドルであったものが、2024年には4,550百万米ドルに達しており、期間中において約64%の成長を示している。特に2023年以降は利益拡大のペースが加速しており、収益改善の継続性を示している。
- 売上高の変動
- 売上高も同様に増加しており、2020年の10,459百万米ドルから2024年の14,442百万米ドルへと成長している。2021年と2022年の拡大に続き、2023年と2024年には横ばいに近い増加率となっている。特に2023年の売上高の増加は、売上規模の拡大と安定していることを示唆している。
- 利益率の変化
- 報告対象セグメントの利益率は、2020年の26.51%から2024年の31.51%に上昇している。この間、2021年と2022年にはやや低下したものの、その後の年次で再び増加基調をたどっている。特に2023年には利益率が約29.67%と高水準となり、収益性の向上と効率的なコスト管理が進んでいることを示唆している。
- 総合的な分析
- これらのデータから、Linde plcは全体的に堅実な成長を続けていることがわかる。売上高と営業利益はともに着実に増加しており、利益率の向上も示されている。これにより、収益性と効率性の両面で改善が見られることから、今後も継続的な成長余地があると考えられる。ただし、売上高の増加ペースはやや鈍化しており、将来的な成長を維持するためには新規事業や効率化の継続が重要となる可能性がある。
報告対象セグメントの利益率: ヨーロッパ、中東、アフリカ (EMEA)
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
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選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
営業利益 | 2,780) | 2,486) | 2,013) | 1,889) | 1,465) |
セールス | 8,352) | 8,542) | 8,443) | 7,643) | 6,449) |
報告可能なセグメントの収益性比率 | |||||
報告対象セグメントの利益率1 | 33.29% | 29.10% | 23.84% | 24.72% | 22.72% |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 営業利益 ÷ セールス
= 100 × 2,780 ÷ 8,352 = 33.29%
- 営業利益の動向
- 2020年から2024年にかけて、営業利益は持続的に増加していることが観察される。具体的には、2020年の1465百万米ドルから2024年には2780百万米ドルへと、約90%の増加を示している。この傾向は、同期間において売上高も増加していることと連動しており、収益性の向上が示唆される。
- 売上高の変化
- 売上高は2020年の6449百万米ドルから2024年の8352百万米ドルまで増加しており、一貫して増加の傾向にある。ただし、2023年には前年度比で微減(8542百万米ドルから8352百万米ドルに減少)しており、成長の勢いにやや鈍化傾向が見られる。これにより、市場環境や競争状況の変化を反映している可能性がある。
- セグメント利益率の推移
- 報告対象セグメントの利益率は、2020年の22.72%から2024年には33.29%へと安定的に上昇している。特に2023年から2024年にかけての上昇幅は顕著であり、利益効率が向上していることを示している。この改善は、コスト管理の最適化や販売効率の改善を背景にしている可能性がある。
- 総合的な分析
- これらのデータから、Linde plcは収益性と規模の双方で成長を続けていると考えられる。営業利益の増加は売上高の拡大と密接に連動しており、利益率の改善により収益の効率性も高まっている。今後の展望としては、売上高の伸びの鈍化に対処しつつ、更なる利益率の向上を目指す戦略が重要となることが示唆される。
報告対象セグメントの利益率: アジアおよび南太平洋 (APAC)
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
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選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
営業利益 | 1,918) | 1,806) | 1,670) | 1,502) | 1,277) |
セールス | 6,632) | 6,559) | 6,480) | 6,133) | 5,687) |
報告可能なセグメントの収益性比率 | |||||
報告対象セグメントの利益率1 | 28.92% | 27.53% | 25.77% | 24.49% | 22.45% |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 営業利益 ÷ セールス
= 100 × 1,918 ÷ 6,632 = 28.92%
- 営業利益の推移
- 2020年から2024年にかけて、営業利益は一貫して増加しており、その総額は約1,277百万米ドルから1,918百万米ドルへと上昇している。特に2021年以降は、年々増加しており、2023年と2024年にはそれぞれ約1,806百万米ドル、1,918百万米ドルに達していることから、収益性の改善傾向が続いていることが示されている。
- 売上高(セールス)の動向
- 総売上高も同様に増加傾向にあり、2020年の5,687百万米ドルから2024年の6,632百万米ドルまで拡大している。各年度において堅実な成長を示しており、市場での販売規模の拡大がうかがえる。また、売上高の増加は営業利益の増加と相関しており、収益基盤の拡大を反映していると考えられる。
- 報告対象セグメントの利益率
- 利益率は、2020年の22.45%から2024年には28.92%に増加している。これは、売上の増加に伴い、利益率も向上していることを示し、収益性の改善やコスト管理の効率化を反映している可能性が高い。利益率の継続的な上昇は、企業の収益構造の健全化と効率化の進展を示唆している。
報告対象セグメントの利益率:工学
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
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選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
営業利益 | 410) | 491) | 555) | 473) | 435) |
セールス | 2,322) | 2,160) | 2,762) | 2,867) | 2,851) |
報告可能なセグメントの収益性比率 | |||||
報告対象セグメントの利益率1 | 17.66% | 22.73% | 20.09% | 16.50% | 15.26% |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 営業利益 ÷ セールス
= 100 × 410 ÷ 2,322 = 17.66%
- 営業利益の推移
- 2020年から2024年にかけて、営業利益は全体的に増加傾向にあったが、2023年に一時的に減少し、その後2024年に再び減少している。2022年の営業利益は最も高く、前年と比べて約18.4%の増加を示した。一方、2023年は約11.8%の減少となっている。これにより、営業利益は一定の成長を示しながらも、短期的な変動が見られる。
- 売上高の変動
- 売上高は2020年から2022年まで緩やかに減少し、2023年には大幅に減少した。2022年の売上高は約2,762百万米ドルで、2020年および2021年と比較して約3.2%の減少となった。2023年には約21.4%の減少を見せ、その後2024年には約6.4%の回復という形で増加している。全体的には、売上の低下と回復の波が見られる。
- 報告対象セグメントの利益率
- 利益率は2020年の15.26%から2022年に20.09%まで上昇し、その後2023年には22.73%に達した。これは、利益率が短期間で着実に向上し、2022年から2023年にかけて最高値を記録したことを示している。2024年には17.66%にやや低下しているが、依然として2020年に比べて高い水準を維持している。これにより、利益率の向上は総じて好調な収益性の改善を示唆しているが、2024年には若干の圧縮が見られる。
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
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アメリカ大陸 | 1.93 | 2.11 | 1.29 | 1.09 | 1.19 |
ヨーロッパ、中東、アフリカ (EMEA) | 1.10 | 0.99 | 0.83 | 0.89 | 0.93 |
アジア・南太平洋(APAC) | 1.65 | 1.54 | 1.50 | 1.63 | 1.96 |
工学 | 0.76 | 0.73 | 0.85 | 0.64 | 0.36 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 総合的なトレンド
- 各地域の設備投資に対する減価償却率を示す財務比率は、2020年から2024年にかけて一定の変動を示しており、全体として各地域が投資活動に対してどの程度設備の減価償却を行っているかについての違いが見られる。これにより、地域ごとに異なる資本支出および資産償却の戦略やペースを示唆している。
- アメリカ大陸
- この地域の減価償却率は、2020年の1.19から2021年にやや低下し、2022年に再び上昇、2023年にピークの2.11となった後、2024年に1.93にやや縮小した。この変動は、資本投資の増減や減価償却方針の変更を反映している可能性が高い。特に2023年の顕著な増加は、投資活動の拡大や重点的な資産更新を示唆している。
- ヨーロッパ、中東、アフリカ (EMEA)
- この地域では、減価償却率は全体的に安定した範囲にあり、2020年の0.93から2024年の1.1までわずかに上昇している。特に2022年に0.83と最も低くなった後、2023年と2024年にかけて緩やかな増加を示しており、資産の減価償却ペースが徐々に加速している傾向が読み取れる。
- アジア・南太平洋 (APAC)
- APAC地域の比率は、2020年の1.96から2022年の1.5まで低下し、その後2023年に1.54、2024年には1.65へ回復している。この動きは、資本投資の変動や資産の耐用年数の見直しを反映している可能性があり、短期的な調整や再投資のペースの変化がうかがえる。
- 工学セグメント
- このセグメントの比率は、2020年の0.36から2021年に上昇し、その後2022年に0.85と最も高くなった。2023年と2024年にはやや低下傾向を示している。これは、設備投資が一時的に増加したが、次第にペースを落とした可能性を示唆している。また、工学セグメントの資産の償却が積極的に行われている期間と、見直しを行った期間の両方を反映している可能性もある。
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率:アメリカ大陸
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
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選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
耐用年数が長い資産に対する支出 | 2,805) | 2,999) | 1,698) | 1,354) | 1,425) |
減価償却と償却 | 1,450) | 1,423) | 1,320) | 1,243) | 1,196) |
報告対象セグメントの財務比率 | |||||
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率1 | 1.93 | 2.11 | 1.29 | 1.09 | 1.19 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率 = 耐用年数が長い資産に対する支出 ÷ 減価償却と償却
= 2,805 ÷ 1,450 = 1.93
- 長期資産の支出と減価償却の動向
- 耐用年数が長い資産への支出は、2020年から2021年にかけて若干減少した後、2022年に増加し、2023年と2024年に再び減少している。特に、2023年には支出が大きく増加しているが、その後はやや縮小傾向にあることから、資産投資において一定の変動が見受けられる。
- 減価償却と償却の推移
- この項目は概ね安定した増加傾向を示しており、2020年の1196百万米ドルから2024年には1450百万米ドルへと進展している。これは、資産の取得規模の拡大や資産の存置期間に応じた償却費用の継続的な増加を反映している可能性がある。
- 資本支出と償却率の推移
- 報告対象セグメントの資本支出に対する減価償却率は、2020年の1.19から2021年にかけてやや低下した後、2022年に上昇し、2023年と2024年にかけて高水準を維持している。特に2023年の比率は2.11と顕著に高くなっており、資本投資に対する償却費の割合が増加していることを示唆している。この傾向は、資産の取得が効率的に行われているか、資産の価値に変動がある可能性も考えられる。
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率: ヨーロッパ、中東、アフリカ (EMEA)
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
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選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
耐用年数が長い資産に対する支出 | 702) | 635) | 550) | 669) | 670) |
減価償却と償却 | 640) | 640) | 661) | 752) | 723) |
報告対象セグメントの財務比率 | |||||
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率1 | 1.10 | 0.99 | 0.83 | 0.89 | 0.93 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率 = 耐用年数が長い資産に対する支出 ÷ 減価償却と償却
= 702 ÷ 640 = 1.10
- 長期資産への支出と減価償却の動向
- 長期資産に対する支出は、2020年から2024年にかけて変動が見られるが、全体としては一定の水準で推移している。2022年に一時的に減少しているものの、その後2023年には再び増加に転じている。一方、減価償却費も全期間を通じて比較的安定しており、特に2023年と2024年は同額の640百万米ドルとなっている。この動きから、資本投資とそれに伴う償却費のバランスが維持されていることが示唆される。
- 資本支出と減価償却率の変化
- 報告対象セグメントの資本支出と減価償却率に関する比率は、2020年から2022年にかけて徐々に低下し、2022年には0.83に達している。これは、資本支出に対する減価償却の比率が相対的に低下していることを示す。一方、2023年にはこの比率が0.99に跳ね上がり、2024年には1.1とさらに増加している。これにより、最新年度においては買収や追加投資に対して償却活動がより積極的に行われている可能性が示唆される。全体として、資本支出と減価償却の関係が年度を追うごとに変化し、資産の償却ペースや投資戦略の変化を反映していると考えられる。
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率: アジアおよび南太平洋 (APAC)
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
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選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
耐用年数が長い資産に対する支出 | 1,059) | 975) | 889) | 995) | 1,214) |
減価償却と償却 | 641) | 633) | 593) | 611) | 619) |
報告対象セグメントの財務比率 | |||||
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率1 | 1.65 | 1.54 | 1.50 | 1.63 | 1.96 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率 = 耐用年数が長い資産に対する支出 ÷ 減価償却と償却
= 1,059 ÷ 641 = 1.65
- 資産に対する支出の動向
- 耐用年数が長い資産に対する支出は2020年の1,214百万米ドルから2021年の995百万米ドルへの減少傾向がみられ、その後2022年に889百万米ドルへ減少し、2023年に975百万米ドルに回復しています。2024年には1,059百万米ドルに増加しており、資産投資活動は一時的な停滞を経て、一定程度の回復を示しています。これにより、資産の更新や設備投資は過去数年にわたり不安定な動きが続いたと推察されるが、2024年には積極的な資本支出の兆しが見られる。
- 減価償却と償却の推移
- 減価償却と償却費用は2020年の619百万米ドルから2021年の611百万米ドルへほぼ横ばいで推移し、その後2022年には593百万米ドルに減少しています。2023年には633百万米ドルに増加し、2024年には641百万米ドルにまで回復しています。こうした動きは、資産の償却に一定の変動があるものの、全体としてはほぼ安定した償却負担を示しています。特に2024年の増加は、資産の更新や新規投資に伴う償却費用の増加を反映している可能性があります。
- 資本支出と減価償却比率の変化
- 報告対象セグメントの資本支出と減価償却率は、2020年の1.96から2021年の1.63に低下し、その後2022年には1.5とさらに低下しています。2023年には1.54にわずかに増加し、2024年には1.65まで上昇しています。この指標の動きからは、初期の資本支出に対して減価償却費用が比較的高い水準にあった時期から、2022年まで減少傾向にあったことが窺えます。ただし2023年以降は再び上昇に転じており、資本支出と減価償却とのバランスが改善しつつあることを示唆しています。これにより、継続的な投資と償却費用の管理において、企業が適切な調整を行っている可能性が高い。
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率:工学
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
---|---|---|---|---|---|
選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
耐用年数が長い資産に対する支出 | 25) | 24) | 28) | 25) | 13) |
減価償却と償却 | 33) | 33) | 33) | 39) | 36) |
報告対象セグメントの財務比率 | |||||
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率1 | 0.76 | 0.73 | 0.85 | 0.64 | 0.36 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率 = 耐用年数が長い資産に対する支出 ÷ 減価償却と償却
= 25 ÷ 33 = 0.76
- 耐用年数が長い資産に対する支出の動向
- 2020年度から2024年度にかけて、耐用年数が長い資産に対する支出は一貫して増加の傾向を示している。2020年度の支出は約13百万米ドルであったが、2021年度には約25百万米ドルに増加し、その後2022年度には28百万米ドルとピークに達している。2023年度には若干の減少が見られるものの24百万米ドルを維持し、2024年度には再び25百万米ドル程度に調整されている。これらは、長期的な資産投資に対する継続的な関与を示唆している。
- 減価償却と償却費用の変動
- 2020年度の減価償却と償却費用は約36百万米ドルであったが、その後の年度では概ね39百万米ドルから33百万米ドルの範囲内で推移している。2022年度以降は一定の水準で安定しており、33百万米ドルに留まる。これにより、資産の償却に関して大きな変動はなく、定常的な償却処理を行っていることが示唆される。
- 報告対象セグメントの資本支出と減価償却率
- 報告対象セグメントの資本支出に対する減価償却率は、2020年度の0.36から2022年度の0.85にかけて上昇し、その後2023年度は0.73、2024年度は0.76まで調整されている。この数値の変動は、資本支出に対する償却負担の増加を示していると解釈できる。特に2022年度のピークは、資本投資が増加した一方で、その償却費用も増加したことを反映している可能性がある。全体としては、資本支出と償却のバランス調整を図りつつ、資産の回収と投資戦略において一定の流れを維持していると推定される。
セールス
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
---|---|---|---|---|---|
アメリカ大陸 | 14,442) | 14,304) | 13,874) | 12,103) | 10,459) |
ヨーロッパ、中東、アフリカ (EMEA) | 8,352) | 8,542) | 8,443) | 7,643) | 6,449) |
アジア・南太平洋(APAC) | 6,632) | 6,559) | 6,480) | 6,133) | 5,687) |
産業ガス | 29,426) | 29,405) | 28,797) | 25,879) | 22,595) |
工学 | 2,322) | 2,160) | 2,762) | 2,867) | 2,851) |
他 | 1,257) | 1,289) | 1,805) | 2,047) | 1,797) |
合計セグメント数 | 33,005) | 32,854) | 33,364) | 30,793) | 27,243) |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 全体的な売上高の推移
- 2019年から2024年にかけて、総売上高は一貫して増加傾向にあります。特に、2020年から2022年にかけては約6191百万米ドルの増加を見せており、年平均成長率が高いことが示唆されます。2023年と2024年にはやや横ばい傾向にあり、売上の伸びは鈍化していますが、総じて安定した成長を維持しています。
- 地域別の売上動向
- アメリカ大陸は最も売上高が高く、2020年の10459百万米ドルから2024年には14442百万米ドルに増加しています。特に2020年から2022年にかけて顕著な伸びが見られ、その後は横ばいに近い伸びにとどまっています。一方、EMEA地域は、2020年の6449百万米ドルから2024年には8352百万米ドルへと増加していますが、アメリカ大陸ほどの成長率ではありません。APAC地域も着実な伸びを示しており、2020年の5687百万米ドルから2024年には6632百万米ドルへと増加しています。全地域において、2020年から2022年にかけては堅調な成長が見られ、その後は横ばいまたは微増の状態です。
- セグメント別の売上高の動き
- 産業ガスセグメントは最大の収益源であり、2020年の22595百万米ドルから2024年には29426百万米ドルに増加しています。2020~2022年にかけて安定的に伸長し、2023年以降も高い水準を維持しています。工学セグメントは、2020年の2851百万米ドルから2024年の2322百万米ドルへとやや減少しています。特に2023年に大きく縮小し、その後やや回復しているものの、2022年から2024年にかけての成長は限定的です。その他のセグメントは、2020年から2023年までの間に変動があり、2023年に減少した後、2024年にやや回復していますが、全体的には売上高は低めに推移しています。
- 総合的な傾向と見解
- 全体の売上高は、2020年から2022年にかけて堅調に伸びており、その背景には各地域やセグメントでの成長が寄与しています。特に産業ガス部門の伸びが顕著であり、主要な収益源としての地位を強化しています。2023年以降、売上の伸びはやや鈍化していますが、依然として安定した売上を維持しています。地域別ではアメリカ大陸が最大の市場であり、他地域も着実な成長を見せています。今後の展望としては、主要セグメントの成長持続と、新興市場やセグメントの拡大によりさらなる売上拡大が期待されます。
減価償却と償却
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
---|---|---|---|---|---|
アメリカ大陸 | 1,450) | 1,423) | 1,320) | 1,243) | 1,196) |
ヨーロッパ、中東、アフリカ (EMEA) | 640) | 640) | 661) | 752) | 723) |
アジア・南太平洋(APAC) | 641) | 633) | 593) | 611) | 619) |
産業ガス | 2,731) | 2,696) | 2,574) | 2,606) | 2,538) |
工学 | 33) | 33) | 33) | 39) | 36) |
他 | 93) | 96) | 116) | 127) | 132) |
合計セグメント数 | 2,857) | 2,825) | 2,723) | 2,772) | 2,706) |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 総合的な減価償却と償却額の推移
- 2020年から2024年までの期間において、Lindeの各セグメントの減価償却と償却額は全体として増加傾向を示している。ただし、各年度の増加率や変動には差異が見られる。特に、2021年に総額が小幅に増加した後、2022年にはわずかに減少しているが、その後2023年から2024年にかけて再び増加に転じている。これは、資産の償却対象の増減や資産取得、投資活動の変動を反映している可能性がある。
- 地域別の動向
- アメリカ大陸の減価償却と償却は、2020年から2024年にかけて一貫して増加しており、最も高い増加率を示している。2020年の1196百万米ドルから2024年の1450百万米ドルに達している。一方、ヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA)のセグメントは、2020年の723百万米ドルから2022年の661百万米ドルに一時的に減少し、その後安定した水準を維持している。アジア・南太平洋(APAC)も、安定した増加傾向を示し、2024年には641百万米ドルとなっている。
- 産業ガスと工学のセグメントの特性
- 産業ガスセグメントは、全期間を通じて比較的高い減価償却と償却額を維持しており、2024年までに2731百万米ドルに達していることから、同事業の資産規模の大きさや投資の継続性を示唆している。工学セグメントは、2020年から2024年までほぼ横ばいに推移し、規模の変動が少ないことが特徴である。これらのセグメントは、他の地域や分野に比べて比較的安定した動きを示している。
- 全体の傾向と示唆
- 総じて、Lindeの減価償却と償却額は、規模の拡大と資産の活動レベルの上昇を反映しており、特にアメリカ大陸での投資・資産価値の増加が顕著である。地区別には、各地域の投資や資産のライフサイクルにあわせて変動していることがうかがえる。今後も資産の経年劣化や投資活動の継続に伴い、減価償却の増加傾向が続くことが予想される。
営業利益
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
---|---|---|---|---|---|
アメリカ大陸 | 4,550) | 4,244) | 3,732) | 3,368) | 2,773) |
ヨーロッパ、中東、アフリカ (EMEA) | 2,780) | 2,486) | 2,013) | 1,889) | 1,465) |
アジア・南太平洋(APAC) | 1,918) | 1,806) | 1,670) | 1,502) | 1,277) |
産業ガス | 9,248) | 8,536) | 7,415) | 6,759) | 5,515) |
工学 | 410) | 491) | 555) | 473) | 435) |
他 | 62) | 43) | (66) | (56) | (153) |
合計セグメント数 | 9,720) | 9,070) | 7,904) | 7,176) | 5,797) |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 全体の傾向
- 2020年から2024年にかけて、Linde plcの営業利益は堅調な増加傾向を示している。特に、総合的な営業利益は年々拡大しており、この期間中に約40%以上の成長を達成している。これにより、企業の収益性の向上と持続的な成長を示唆している。
- 地域別の動向
- アメリカ大陸の営業利益は、2020年の2773百万米ドルから2024年には4550百万米ドルへと拡大しており、地域別でも最も顕著な成長を示している。ヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA)も同様に、2020年の1465百万米ドルから2024年の2780百万米ドルへと着実に増加傾向にある。アジア・南太平洋地域も、同期間において顕著な成長を示し、2024年には約1900百万米ドルに達している。これらの地域は、いずれも利益の拡大を継続しており、グローバルな事業展開の成果を反映している。
- 事業セグメント別の動き
- 産業ガスセグメントは、最も大きな営業利益を上げており、2020年の5515百万米ドルから2024年には9248百万米ドルへと成長している。これは、同セグメントの売上高と収益性の向上を示す重要な指標である。一方、工学セグメントは一時的に増加した後、2023年と2024年にかけてやや減少しており、利益の伸び悩みや調整局面に入っていることが推測される。その他のセグメントは、一時的に赤字や低迷の局面を経験していたが、2023年以降は黒字化しており、改善の兆しが見える。
- 総合的観察
- 全体として、Linde plcは多地域・多セグメントにわたる事業運営において、収益の拡大と利益率の向上を達成している。特に、産業ガスの利益増加が全体の成長を牽引しており、地域を超えたグローバルな需要の高まりが反映されている。一方で、工学分野やその他のセグメントには改善の余地も見られ、今後の戦略的展開や効率化が鍵となる可能性が指摘される。全体として、継続的な成長と改善努力が将来的な収益性の向上を支える要素となると見られる。
耐用年数が長い資産に対する支出
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | |
---|---|---|---|---|---|
アメリカ大陸 | 2,805) | 2,999) | 1,698) | 1,354) | 1,425) |
ヨーロッパ、中東、アフリカ (EMEA) | 702) | 635) | 550) | 669) | 670) |
アジア・南太平洋(APAC) | 1,059) | 975) | 889) | 995) | 1,214) |
産業ガス | 4,566) | 4,609) | 3,137) | 3,018) | 3,309) |
工学 | 25) | 24) | 28) | 25) | 13) |
他 | 223) | 107) | 118) | 131) | 146) |
合計セグメント数 | 4,814) | 4,740) | 3,283) | 3,174) | 3,468) |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 全体の傾向
- 2020年から2024年にかけて、耐用年数が長い資産への支出は全体として増加傾向にあり、特に2023年と2024年に顕著な伸びを示している。総支出は3468百万米ドルから4814百万米ドルへと増加しており、約37%以上の増加を記録している。この増加は、資産投資の拡大または資本的支出の重点の移行を示唆していると考えられる。
- 地域別分析
- アメリカ大陸の支出は、2020年の1425百万米ドルから2024年に2805百万米ドルへと約98%増加しており、最も顕著な増加を示している。特に2023年と2024年にかけて大きく伸びていることから、アメリカ大陸における資産投資が積極的に行われていることがうかがえる。
ヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA)は、2020年の670百万米ドルから2024年の702百万米ドルへと比較的穏やかに推移しており、安定的な資産投資を続けていることが示唆される。
アジア・南太平洋(APAC)も、2020年の1214百万米ドルから2024年の1059百万米ドルにわずかに減少しているが、2023年と2024年には増加に転じており、地域的な投資活動の活発化が見られる。
- セグメント別の支出動向
- 産業ガスに関する支出は、2020年の3309百万米ドルから2024年の4566百万米ドルへと増加しており、最も大きな拡張を見せている。特に2023年と2024年にかけての顕著な増加は、産業ガス事業の拡充または設備更新の重要性を反映している可能性が高い。
工学分野の支出は比較的小さく、一定の範囲内で推移しており、資本支出の重点とはなっていないことが示唆される。
その他の支出についても、2024年に一時的に増加していることから、特定の資産またはプロジェクトへの投資が行われた可能性がある。ただし、全体としては、産業ガスや地域別の投資活動に比べると規模は小さい。