貸借対照表:資産
貸借対照表は、債権者、投資家、アナリストに、会社のリソース(資産)とその資本源(資本および負債)に関する情報を提供します。通常、企業の資産の将来の収益能力に関する情報や、売掛金や棚卸資産から生じる可能性のあるキャッシュフローの指標も提供します。
資産とは、過去の出来事の結果として会社が管理し、将来の経済的利益が事業体に流れると予想される資源です。
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2025-06-29), 10-K (報告日: 2024-06-30), 10-K (報告日: 2023-06-25), 10-K (報告日: 2022-06-26), 10-K (報告日: 2021-06-27), 10-K (報告日: 2020-06-28).
- 総資産の推移と変化傾向
- 2020年から2024年までの期間において、総資産は継続的に増加しており、特に2023年と2024年には比較的高い伸びを示している。2025年には横ばいまたはわずかな増加にとどまっているが、全体として資産規模は成長傾向にあると考えられる。
- 流動資産の動向と要因
- 流動資産は2020年において1.085兆ドルであり、その後徐々に増加し、2024年には約1.288兆ドルとなっている。現金および現金同等物も、2020年の4.915兆ドルから2024年には約5.848兆ドルに増加しており、流動性の強化がうかがえる。売掛金、在庫、前払費用なども増減を繰り返しながら総じて増加傾向にあることから、資産運用の拡大や営業活動の拡大を反映していると推察される。
- 有形固定資産と長期資産の増加
- 有形固定資産のネットは2020年の1.071兆ドルから2024年には約2.154兆ドルと倍増以上しており、設備投資や事業拡大のための資産増加が伺える。一方、長期資産は2020年の約0.371兆ドルから2024年には約0.586兆ドルへと増加している。これらの傾向は、事業基盤の拡大や資本投資の継続を示唆している。
- 非流動資産とその他資産の変動
- のれんおよび無形固定資産を含む非流動資産は安定して推移し、一部増加も見られる。その他の資産やのれんも増加しており、買収や事業再編の可能性を示唆している。特に、その他の資産は2020年の0.98兆ドルから2024年には約1.941兆ドルへ増加している。
- 財務構造の総括
- 総じて、同期間にわたる財務状況の分析から、資産規模の拡大と多様化が進んでいることが示されている。これは、事業の拡大、資本投入、及び資産管理の改善を伴うものと考えられる。一方で、潜在的な負債やキャッシュフローに関する詳細情報が欠如しているため、財務の健全性や効率性についてのより深い分析は追加の情報に依存することとなる。