レポート可能なセグメントの分析
Carnival Corp. & plc は4つのセグメントで運航しています。ヨーロッパクルーズ事業クルーズサポート;とツアーとその他。
有料ユーザー向けエリア
無料で試す
今週は無料でご利用いただけるCarnival Corp. & plcページ:
データは背後に隠されています: .
これは 1 回限りの支払いです。自動更新はありません。
私たちは受け入れます:
報告対象セグメントの利益率
Carnival Corp. & plc、報告セグメント別利益率
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航 | ||||||
| ヨーロッパクルーズ事業 | ||||||
| クルーズサポート | ||||||
| ツアー&その他 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
- 全体的な傾向
- 2018年から2023年にかけて、報告対象のクルーズ事業セグメントの利益率は顕著な変動を示している。特に、2020年から2021年にかけて大きく悪化し、2022年に一部回復が見られるものの、依然として低迷傾向にある。その他のセグメントにおいても利益率は大きくマイナスに沈み、この期間の事業環境の厳しさを反映している。
- 北米およびオーストラリアのクルーズ運航
- 2018年には約19.5％の利益率を示していたが、その後著しく低下し、2020年から2021年にかけてはマイナス159.75％から-354.51％へと落ち込み、経営状況が深刻であったことを示唆している。2022年には-26.2％まで改善したものの、その後2023年には12.01％の黒字に回復しており、一定の収益改善が見られる。
- ヨーロッパクルーズ事業
- このセグメントも類似の推移を示しており、2018年の19.3％から2020年から2021年にかけて深刻な損失を記録している。2023年には9.07％と回復傾向にあり、慢性化した収益性の問題が徐々に改善されつつあることが示されている。
- クルーズサポートセグメント
- このセグメントの利益率は199％以上のマイナスに極端に落ち込み、2020年以降は-460.29％まで悪化。非常に収益性が低迷しており、2022年と2023年には再び-184.21％、-193.69％といった極端な損失を計上している。事業の不安定性・継続的な損失が続いていると考えられる。
- ツアー＆その他セグメント
- このセグメントは、2018年には約9.56％の利益率だったが、2020年および2021年に大きくマイナスに転じ、2022年には-34.59％まで悪化した。その後2023年に4.15％へと黒字に転じ、回復の兆しが見られるが、過去数年間には収益性の大きな変動が存在する。
報告対象セグメントの利益率:北米・オーストラリア(NAA)巡航運航
Carnival Corp. & plc;北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航;セグメント利益率の計算
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 営業利益(損失) | ||||||
| 収益 | ||||||
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの利益率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 営業利益(損失) ÷ 収益
= 100 × ÷ =
- 営業利益の推移
- 2018年から2023年にかけて、営業利益は一貫して変動しており、2018年および2019年には黒字を維持していたが、2020年以降は大幅な損失に転じている。特に2020年と2021年には、営業損失が顕著に拡大しており、その後2023年に回復基調にあることが示されている。これは、2020年以降の経済環境や外部要因の影響を反映した可能性がある。
- 収益の変動
- 収益は2018年と2019年にかけて増加傾向にあり、2019年のピークから2020年には大きく減少したが、その後2022年と2023年に再び増加している。2020年に収益が大幅に減少したことは、外部環境の悪化や事業活動の縮小を示唆している。2023年には回復の兆しが見られ、収益規模も回復している。
- 利益率の推移
- 報告対象セグメントの利益率は、2018年と2019年にはおおむね良好な水準を維持していた。しかし、2020年と2021年には極めて低下し、それぞれマイナスに転じている。この期間の利益率の低下は、収益の減少と営業損失の拡大に起因しており、経営の厳しさを反映している。その後、2022年には部分的に改善し、2023年には正の利益率に回復しているため、一定の経営改善の兆しと評価できる。
報告対象セグメントの利益率: ヨーロッパクルーズ事業
Carnival Corp. & plc;ヨーロッパクルーズ事業;セグメント利益率の計算
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 営業利益(損失) | ||||||
| 収益 | ||||||
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの利益率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 営業利益(損失) ÷ 収益
= 100 × ÷ =
- 営業利益の動向
- 2018年から2019年にかけては比較的安定して推移し、約1,200百万米ドルの範囲内で推移していた。しかし、2020年には大きな減少を見せ、-2,729百万米ドルの損失となった。2021年および2022年も引き続き赤字が続き、2022年11月には-1,830百万米ドルとなったが、2023年には黒字に転換し、約593百万米ドルの営業利益を計上している。これにより、2023年には損失から回復しつつある兆候が示されている。
- 収益の変化
- 収益は2018年の6,243百万米ドルから2019年にかけて微増し、6,650百万米ドルとなった。その後、2020年および2021年にかけて大幅に減少し、2020年には1,790百万米ドル、2021年には712百万米ドルと著しく縮小した。2022年には約3,531百万米ドルに回復し、2023年には6,535百万米ドルまで増加している。これにより、2020年のパンデミックによる影響の後、2022年以降に回復傾向を示していると考えられる。
- 利益率の推移
- 報告対象セグメントの利益率は2018年に19.3%、2019年には16.77%と比較的高い水準を維持していたが、2020年には-152.46%、2021年には-367.56%と大幅に下落し、損失が膨らんだことを示している。2022年には一部改善し-51.83%、2023年には9.07%へと回復している。これらの数値は、特に2020年以降における収益構造の変動やコストの増加、あるいは外部環境の悪化に起因した大きな経済的影響を反映していると推察される。しかしながら、2023年の利益率の改善は、経営調整や事業改善の結果と考えられる。
報告対象セグメントの利益率: クルーズサポート
Carnival Corp. & plc;クルーズサポート;セグメント利益率の計算
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 営業利益(損失) | ||||||
| 収益 | ||||||
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの利益率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 営業利益(損失) ÷ 収益
= 100 × ÷ =
- 全体的な収益動向
- 2018年から2023年までの期間において、収益は大きな変動を示している。2018年の129百万米ドルから2019年には173百万米ドルへ増加したが、その後2020年に68百万米ドルと大きく減少している。2021年は42百万米ドルへ減少したが、2022年には再び増加し171百万米ドルに回復、さらに2023年には206百万米ドルと前年から増加している。これらの動きは、特に2020年に大きな収益低下が見られ、その後の回復の兆しが見て取れる。
- 営業利益の推移
- 営業利益はすべての期間においてマイナスで推移しており、赤字状態が継続している。2018年の-296百万米ドルから2019年には-347百万米ドルへ悪化、その後2020年と2021年も引き続き赤字を維持しているが、2021年には-477百万米ドルと最も大きな赤字を記録した。その後、2022年には-315百万米ドルへ改善し、2023年には-399百万米ドルとやや悪化している。営業利益の一貫したマイナスは収益の変動にはかかわらず、収益コスト構造や運営効率に課題があることを示唆している。
- 利益率の傾向
- 報告対象セグメントの利益率は、全期間を通じて著しく低く、負の値を示している。2018年の-229.46%、2019年も-200.58%、2020年には-460.29%、2021年には-1135.71%、2022年と2023年もそれぞれ-184.21%、-193.69%となっている。特に2021年の利益率の悪化は顕著であり、事業の収益性が著しく低迷したことを示している。このような極端なマイナス値は、セグメントの収益性の深刻な課題を示唆している。
報告対象セグメントの利益率: ツアー・その他
Carnival Corp. & plc;ツアー&その他;セグメント利益率の計算
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 営業利益(損失) | ||||||
| 収益 | ||||||
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの利益率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 営業利益(損失) ÷ 収益
= 100 × ÷ =
- 全体的な収益動向
- 2018年から2023年にかけて、収益は一定の増減を繰り返しているが、総じて増加傾向にあることが観察される。特に、2020年には著しい減少を見せており、COVID-19パンデミックの影響が反映されている。その後の2021年には回復傾向が見られるものの、収益水準はコロナ禍前の2019年に比べて低い状態が続いている。2023年には再び収益が増加し、2022年の水準を上回っている。これにより、短期的な変動はあるものの、長期的には回復基調にあると評価できる。
- 営業利益の変動と収益との関係
- 営業利益については、2018年に26百万米ドル、2019年には56百万米ドルまで増加しているが、その後は著しい減少を示し、2020年には損失の-29百万米ドル、2021年には更に損失拡大の-67百万米ドルに陥っている。2022年もマイナス圏に留まり、-64百万米ドルとなる。2023年には黒字化し、11百万米ドルに回復している。収益の増減に伴い営業利益も連動している部分が見られるが、2021年と2022年には収益が回復基調にあるにも関わらず、営業利益は依然赤字で推移しており、コストや効率性の問題も存在した可能性を示唆している。
- 利益率の推移
- 報告対象セグメントの利益率は、2018年の9.56%から2019年の14.36%にかけて上昇し、その後2020年に大きくマイナスの-26.36%、2021年には-145.65%と極端なマイナスに陥った。2022年には-34.59%、2023年には4.15%へと改善傾向に転じている。利益率の大きな変動は、コロナ禍による事業運営の困難さやコスト構造の変化を反映していることが示唆される。最終的に2023年に黒字に戻ったことは、経営改善や回復努力の結果と考えられる。
報告対象セグメントの総資産利益率
Carnival Corp. & plc、報告セグメント別総資産利益率
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航 | ||||||
| ヨーロッパクルーズ事業 | ||||||
| クルーズサポート | ||||||
| ツアー&その他 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
- 全体的な傾向
- この期間において、複数のセグメントは企業全体のパフォーマンスに変動をもたらしている。特に、北米およびオーストラリアのクルーズ運航セグメントは、2018年から2019年にかけて安定した総資産利益率を示していたが、2020年に大きく低下し、その後の回復には一定の時間を要している。ヨーロッパクルーズ事業も類似の傾向を示し、2020年と2021年に利益率がマイナスに落ち込み、その後再び正の値に転じている。これらの変動は、世界的なパンデミックの影響を反映していると考えられる。
- セグメント別の詳細な動向
- 北米およびオーストラリアのセグメントは、2020年に-22.94%まで低下した後、2021年に改善し、2023年には6.14%に回復している。ヨーロッパクルーズも2020年に同様に大きく悪化したが、その後は回復の兆しを見せており、2023年には3.59%の利益率を示している。これに対し、クルーズサポートとツアー&その他のセグメントは、2020年から2022年にかけて一貫してマイナスまたは低迷しており、特定のセグメントはマイナス値から抜け出せていない。また、クルーズサポートは2023年に-10.88%と再び利益率が低下していることから、持続的な収益性改善には課題が残っている。
- 全体的な分析
- これらのデータからは、COVID-19パンデミックによる旅行・クルーズ業界への打撃が、各セグメントの利益率に顕著に反映されていることが見て取れる。特に、2020年以降の利益率の低迷は、業界全体の回復基調にあるものの、セグメントごとの回復状況には差異があることを示している。今後の見通しとしては、北米およびオーストラリアのセグメントが最も早期に回復し、利益率も堅調に回復していることから、これらの地域のパフォーマンス向上が企業全体の収益性の改善に寄与する可能性が高いと考えられる。一方で、他のセグメントの持続的な改善には注意が必要である。
報告対象セグメントの総資産利益率:北米・オーストラリア(NAA)巡航運航
Carnival Corp. & plc;北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航;セグメント総資産利益率の算出
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 営業利益(損失) | ||||||
| 総資産 | ||||||
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの総資産利益率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの総資産利益率 = 100 × 営業利益(損失) ÷ 総資産
= 100 × ÷ =
- 営業利益の推移
- 2018年から2019年にかけて、営業利益は安定して増加し、2,389百万米ドルから2,451百万米ドルへと推移した。一方、2020年以降は損失を被り、2020年には-5,794百万米ドル、その後も2021年と2022年にはマイナスの値を記録した。2023年には損失から黒字へと転じ、1,752百万米ドルの利益を回復している。
- 総資産の動向
- 総資産は2018年から2019年にかけてやや増加し、2億5,613百万ドルから2億7,102百万ドルへと拡大した。その後、2020年には若干減少し、2億5,257百万ドルとなったが、2021年以降は再び増加傾向を示し、2023年には2億8,547百万ドルに達している。
- 総資産利益率（ROA）の変化
- 総資産利益率は2018年に9.33%、2019年には9.04%と比較的安定して推移していたが、2020年には-22.94%と大きなマイナスに下落した。これは、2020年の営業損失と資産の削減が影響していると考えられる。その後も2021年と2022年はマイナスの値を維持し、2022年には-7.92%となった。2023年には6.14%へと回復し、収益性の改善が示唆される。
報告対象セグメントの総資産利益率: ヨーロッパクルーズ事業
Carnival Corp. & plc;ヨーロッパクルーズ事業;セグメント総資産利益率の算出
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 営業利益(損失) | ||||||
| 総資産 | ||||||
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの総資産利益率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの総資産利益率 = 100 × 営業利益(損失) ÷ 総資産
= 100 × ÷ =
- 営業利益の推移
- 2018年から2019年にかけて、営業利益は比較的安定しており、1,205百万米ドルから1,115百万米ドルにわずかに減少している。しかし、2020年および2021年には大幅にマイナスとなり、-2,729百万米ドルおよび-2,617百万米ドルに落ち込み、経営活動に大きな困難があったことを示している。2022年は再び改善し、-1,830百万米ドルの損失を記録したが、2023年には593百万米ドルの黒字に転換し、収益性が回復傾向にあることが示唆されている。
- 総資産の推移
- 総資産は2018年から2023年まで増加傾向にあり、13825百万米ドルから16524百万米ドルまで拡大している。特に2020年には一時的に増加を示し、その後2021年および2022年にはやや縮小したものの、2023年には再び増加に転じている。この動きは、資産の一部縮小と拡大を伴いながらも、長期的には資産規模を維持・拡大していることを示している。
- 総資産利益率（ROA）の変動
- 報告対象セグメントの総資産利益率は2018年には8.72％と良好な水準だったが、2019年には7.21％に低下している。2020年と2021年には、-16.53％及び-16.27％と大きな赤字を記録し、資産効率が著しく悪化したことが示されている。これらの年は、COVID-19の影響による業績悪化が反映されており、経営効率の低下と収益性の喪失を示唆している。2022年には-11.95％と依然として低迷しているが、2023年には3.59％へと改善し、一定の回復傾向が見られる。
報告対象セグメントの総資産利益率: クルーズサポート
Carnival Corp. & plc;クルーズサポート;セグメント総資産利益率の算出
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 営業利益(損失) | ||||||
| 総資産 | ||||||
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの総資産利益率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの総資産利益率 = 100 × 営業利益(損失) ÷ 総資産
= 100 × ÷ =
- 総資産の推移とパターン
- 2018年の総資産は約2,303百万米ドルであり、その後2019年には約1,861百万米ドルへ減少した。一方、2020年には大幅に増加し、約11,135百万米ドルに達した。2021年以降は総資産が徐々に減少し、2023年11月時点では約3,667百万米ドルとなっている。この変動は、特定の期間において資産の大幅な変動が見られることを示しており、2020年の資産増加は何らかの資産再評価や大型資産の取得による可能性がある。
- 営業利益の動向
- 営業利益は2018年から2023年まで連続して赤字を記録している。2018年の損失は約296百万米ドルであり、その後2019年には拡大して約347百万米ドルの損失となった。2020年に一時的に損失幅が縮小し、約313百万米ドルの損失にとどまったものの、その後2021年と2022年には再び悪化し、2021年には約477百万米ドル、2022年には約315百万米ドルとなった。2023年には約399百万米ドルの損失となり、一定の損失継続状態が見られる。
- 総資産利益率（ROA）の傾向
- 総資産利益率は一貫してマイナスの値を示しており、2018年の-12.85%から2020年にかけて極めて悪化し、-18.65%まで低下した。20年以降は一時的に改善し、2020年の-2.81%を超え、2021年の-4.33%、2022年の-3.72%とやや改善の兆しを見せたが、2023年には再び大きく悪化し、-10.88%となった。これらの動きは、総資産に対する収益性が低迷しつづけていることを示しており、運営効率の改善が求められる状況と考えられる。
報告対象セグメントの総資産利益率: ツアー・その他
Carnival Corp. & plc;ツアー&その他;セグメント総資産利益率の算出
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 営業利益(損失) | ||||||
| 総資産 | ||||||
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの総資産利益率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの総資産利益率 = 100 × 営業利益(損失) ÷ 総資産
= 100 × ÷ =
- 営業利益の推移
- 2018年から2019年にかけて、営業利益は一貫して増加し、56百万米ドルに達した。次年度の2020年には大きく減少し、損失が-29百万米ドルとなった。2021年と2022年には損失が拡大し、それぞれ-67百万米ドル、-64百万米ドルとなったが、2023年には黒字に転換し、11百万米ドルの利益を計上した。これにより、業績の一時的な低迷を経て、2023年には回復傾向が見られる。
- 総資産の推移
- 総資産は2018年の660百万米ドルをピークに、その後徐々に減少し、2023年には382百万米ドルにまで縮小している。2020年以降の資産縮小傾向が顕著であり、この期間において資産の売却や資産管理の見直しが行われた可能性が示唆される。
- 総資産利益率の変動
- 総資産利益率（ROA）は2018年において3.94%と比較的良好な状態を示したが、その後2020年の-4.17%をピークに大きく低下した。2021年と2022年には損失が続き、ROAは-10.52%、-12.5%とマイナス領域に沈んだままであった。2023年にはROAは2.88%に回復し、赤字から黒字へと業績改善が認められる。全体として、業績の不振と資産の減少の影響を受けつつも、2023年には一定の収益性の回復が示された。
報告対象セグメント資産回転率
Carnival Corp. & plc、報告セグメント別資産回転率
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航 | ||||||
| ヨーロッパクルーズ事業 | ||||||
| クルーズサポート | ||||||
| ツアー&その他 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
- セグメント別資産回転率の推移と分析
-
過去5年間の資産回転率の変動から、北米およびオーストラリアのクルーズ運航セグメントは、2018年から2023年にかけて全体的に安定したパフォーマンスを見せている。特に、2022年以降に回転率が大きく上昇し、2023年には0.51に達しており、資産の効率的な運用が改善されたと考えられる。一方、ヨーロッパクルーズ事業は、2020年に著しい低下を記録し、その後2021年から2023年にかけて回復の兆しを見せているが、2018年からのレベルには到達していない。これにより、地域別の回復傾向には差異があることが示唆される。
クルーズサポートセグメントについては、2018年および2019年に比較的高い資産回転率を示していたが、2020年の急激な低下が顕著であり、その後は2021年までゼロに近い値を示し、回復基調にあるものの依然として低水準にとどまっている。2022年と2023年には再び回転率が上昇しているが、その水準は過去のピークには及ばない状況である。
一方、ツアー＆その他のセグメントは、2019年にピークを迎え、その後2020年に大幅に低下した後も、2023年には0.69と高水準に回復している。このパターンは、コロナ禍による影響とその回復を反映しており、特に2023年にはコスト効率の向上や資産活用の最適化により、資産回転率が改善していると考えられる。
全体として、各セグメントにおいてコロナ禍の影響が顕著に現れており、特に2020年において資産回転率の大幅な低下が見られる。その後の回復傾向はセグメントごとに差異があるものの、特に北米およびオーストラリアのクルーズ運航とツアー＆その他セグメントでは回復が著しい。これらの動きは、事業の効率性改善と資産の最適運用に向けた取り組みの成果と解釈できる。
報告対象セグメント資産回転率:北米・オーストラリア(NAA)巡航運航
Carnival Corp. & plc;北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航;セグメント資産回転率の算出
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 収益 | ||||||
| 総資産 | ||||||
| 報告可能なセグメントの活動率 | ||||||
| 報告対象セグメント資産回転率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメント資産回転率 = 収益 ÷ 総資産
= ÷ =
- 収益の推移
- 調査期間中において、収益は大きな変動を示している。2018年から2019年にかけて増加傾向が見られたが、2020年に著しく減少し、2021年には最も低い水準となった。その後、2022年に回復基調を示し、2023年にはピークを上回る高水準に達している。この変動は、おそらく外部環境の変化や事業構造の調整によるものと推測される。特に、2020年の収益減少は、パンデミックの影響や関連する運航・運営の制約によるものと考えられる。
- 総資産の動向
- 総資産は、2018年から2023年にかけて一定の範囲内で推移しているが、全体的には増加傾向にある。2019年に一時的に増加した後、2020年に若干減少したものの、その後は回復し、2023年には約1.1万百万米ドル増加している。これは、資産規模が安定的に拡大していることを示し、資産の効率的な運用や資産の増強が継続して行われていることを示唆している。
- 報告対象セグメント資産回転率
- この財務比率は、頻繁に変動しており、特に2020年に大きく低下していることが特徴的である。2018年には0.48、2019年には0.5と比較的高い値を示していたが、2020年には0.14にまで低下している。これは、資産の利用効率が著しく悪化したことを示している。2021年には回復し、0.04まで下がったことは、資産の効率性が極端に低下した時期を反映している。その後、2022年と2023年において、比率は回復傾向にあり、最終的に2023年には0.51と2019年とほぼ同じレベルに戻っている。これは、資産の回転効率が回復し、事業活動の正常化や資産の適正利用が進んだ可能性を示している。
報告対象セグメント資産回転率: ヨーロッパクルーズ事業
Carnival Corp. & plc;ヨーロッパクルーズ事業;セグメント資産回転率の算出
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 収益 | ||||||
| 総資産 | ||||||
| 報告可能なセグメントの活動率 | ||||||
| 報告対象セグメント資産回転率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメント資産回転率 = 収益 ÷ 総資産
= ÷ =
- 収益の変動傾向
- 2018年から2020年にかけて収益は増加傾向にあり、2019年には6,650百万米ドルに達した後、2020年に一時的に大きく減少し、1,790百万米ドルとなった。これはCOVID-19パンデミックの影響により、関連する事業活動が大きく縮小したことが影響していると考えられる。その後、2021年に712百万米ドルまで回復し、2022年には3,531百万米ドルに増加、2023年には6,535百万米ドルに至り、再び収益の回復基調を示している。
- 総資産の変遷
- 総資産は2018年から2023年まで安定して増加傾向にあり、2018年の13,825百万米ドルから2023年には16,524百万米ドルに増加している。これは資産規模が拡大していることを示し、事業の成長や投資の積極化を反映している可能性がある。特に、2020年には一時的に増加した後、やや減少したが、2021年以降再び増加に転じている。これにより、企業の資産基盤は着実に強化されていると判断される。
- 資産回転率の推移
- 報告対象セグメント資産回転率は、2018年の0.45から2019年に0.43にわずかに低下した後、2020年には0.11と著しく低下した。次いで2021年には0.04とさらに低迷したが、その後2022年には0.23に回復し、2023年には0.40まで改善している。このパターンは、2020年から2021年にかけて事業活動が著しく停滞したことを反映しており、その後徐々に回復していることを示している。資産回転率の低下は、資産の効率的な利用が一時的に悪化したことを示唆しているが、2022年以降の回復は、運営効率の改善や事業環境の回復を反映している可能性がある。
報告対象セグメント資産回転率: クルーズサポート
Carnival Corp. & plc;クルーズサポート;セグメント資産回転率の算出
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 収益 | ||||||
| 総資産 | ||||||
| 報告可能なセグメントの活動率 | ||||||
| 報告対象セグメント資産回転率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメント資産回転率 = 収益 ÷ 総資産
= ÷ =
- 財務データの期間と推移
- 分析対象期間は2018年から2023年までの6年間であり、収益と総資産の動向について観察されている。収益は2018年において1億2900万米ドルから、2019年には増加し1億7300万米ドルとなったが、その後2020年には大きく減少し68万米ドルに落ち込んだ。2021年には回復し42万米ドルまで増加したが、2022年には171万米ドルに上昇。その後2023年には206百万米ドルに達し、長期にわたる回復傾向が見られる。一方、総資産は2018年に2,303百万米ドルであったが、2019年には1,861百万米ドルに減少した。2020年に大幅に増加し11,135百万米ドルとなったが、その後は2021年に11,014百万米ドル、2022年に8,461百万米ドルと減少傾向を辿り、2023年には3,667百万米ドルへと縮小している。
- 収益と資産の関係
- 収益の変動と総資産の大きな変動は、COVID-19パンデミックの影響を反映している可能性が高い。特に2020年には収益が極端に低下し、資産も大きく増加したことは、一時的な資産の膨張や、負債の増加、または特別な資産の増加を示唆している可能性がある。その後の年では収益の回復に伴い、資産規模も調整されている。特に2023年には収益が最大値に近づきつつあり、資産もまた顕著な縮小傾向にあることから、事業規模の調整または業界特有の変動が考えられる。
- 財務比率から見た資産効率
- 「報告対象セグメント資産回転率」は、資産を用いた収益生成の効率を示す指標である。2018年には0.06であったが、2019年にはやや向上し0.09へ増加した。2020年には0.01に低下し、その後2021年にはゼロとなっている。2022年には0.02に回復したが、2023年には再び0.06と2018年の水準に近づいた。この推移は、資産の利用効率が不安定であったことを示し、特に2020年の低下は、運営活動の逼迫や事業活動の停滞を示唆している。また、2023年の回復は、事業の効率改善または資産の最適化を示している可能性がある。全体として、経営の資産効率は揺らぎながらも、一定の改善傾向を見せていることが推測される。
報告対象セグメント資産回転率: ツアー・その他
Carnival Corp. & plc;ツアー&その他;セグメント資産回転率の算出
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 収益 | ||||||
| 総資産 | ||||||
| 報告可能なセグメントの活動率 | ||||||
| 報告対象セグメント資産回転率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメント資産回転率 = 収益 ÷ 総資産
= ÷ =
- 収益の推移
- 2018年から2023年にかけて、収益は大きく変動している。特に2020年には著しい落ち込みを見せ、その後回復の兆しを見せている。2020年の収益は約46百万米ドルにまで減少し、その後2021年と2022年にかけて再び増加傾向を示し、2023年には約265百万米ドルに達している。これにより、2020年の収益減少は一時的なものであり、その後の回復が顕著であることが示唆される。
- 総資産の変動
- 総資産は2018年の約660百万米ドルから2023年の約382百万米ドルまで減少している。特に2020年には資産が約696百万米ドルに達していたが、その後減少傾向が続いている。資産の縮小はビジネスの縮小や資産圧縮、もしくは資産評価の変動を反映している可能性がある。2023年までの資産減少の傾向は企業の資産管理に影響を与える要因と考えられる。
- 報告対象セグメント資産回転率の変動
- 資産回転率は年によって大きく変動しており、2018年には0.41だったが、2019年には0.63まで上昇している。2020年には0.16に落ち込み、その後2021年に0.07と最低値を記録し、2022年には0.36に回復、2023年には0.69と最高値を更新している。特に2020年から2021年にかけての大きな低下は、資産効率の著しい悪化を示すとともに、COVID-19パンデミックによる業績への影響を反映していると考えられる。2022年以降の資産回転率の回復は、事業の正常化や資産効率の改善を示唆している。
- 総評
- 全体として、2020年の収益と資産の大幅な減少、資産回転率の急低下が観察されるのは、新型コロナウイルスのパンデミックによる一時的な業績悪化の影響と一致している。その後の回復傾向は、営業活動の正常化や経済環境の改善を反映していると考えられる。ただし、資産の総額は依然として2018年の水準を下回っており、資産効率の向上と健全な財務体質の維持に向けた継続的な取り組みが必要とされる。
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率
Carnival Corp. & plc、資本的支出対減価償却費比率(報告対象セグメント別)
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航 | ||||||
| ヨーロッパクルーズ事業 | ||||||
| クルーズサポート | ||||||
| ツアー&その他 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
- 分析概要
- 提供された財務データは、複数の地域・セグメントにおける減価償却率に対する設備投資の割合を示しており、期間は2018年から2023年までの五年間である。これらの指標から、各セグメントの資産投資動向と資本効率に関する傾向を把握できる。全体として、各地域・セグメントにおいて投資比率の変動と、それに伴う資産利用率の変化に焦点を当てて分析する。
- 北米およびオーストラリア（NAA）セグメント
- この地域の減価償却率に対する設備投資比率は、2018年の2.07から2019年にわずかに低下し、2020年に大きく減少した後、2021年および2022年に再び上昇し、2023年には減少に転じている。特に2020年の比率は1.01と低位となり、資産投資の抑制または資産効率の改善が示唆される。一方、2021年以降には投資割合の増減が見られるものの、2023年の比率は比較的低値を維持しており、資産効率の向上や投資抑制の傾向が継続している可能性がある。
- ヨーロッパクルーズ事業
- このセグメントの比率は、2018年の1.55から2019年に大きく上昇し、2020年にはやや減少したが、2021年に急落している。2022年には高い値に戻り、その後2023年には約1.74と平衡状態を維持している。特に2021年の比率の低下は、新型コロナウイルス感染症拡大による操業停止や投資の抑制を反映している可能性がある。一方で、2022年以降の増加は、資産投資の再開や運営の正常化を示唆している。
- クルーズサポートセグメント
- このセグメントでは、2018年に0.37と低い比率から、2019年に一時的に増加し、その後2020年にはやや減少。2021年に大きく跳ね上がり、2022年には低下、2023年には中程度の値に落ち着いている。特に2021年の比率の増加は、サポート関連の資産投資や設備追加を示す可能性があるが、2022年には投資活動が縮小していることが示唆される。今後の動向は、事業の成長戦略や運営効率化の動きに依存していると考えられる。
- ツアー&その他セグメント
- このセグメントの比率は、2018年の3.9から低下傾向を示し、2020年には0.39と非常に低い値を記録している。2021年にはやや回復傾向を見せたものの、2022年と2023年には再び低値や中程度の値にとどまっている。これは、事業の他セグメントへのリソースシフト、もしくは非中核部分の資産投資抑制を示唆している。一方、コスト最適化や資産効率化の取り組みも見られる。
- 総合的な考察
- 各セグメントの減価償却率に対する設備投資比率は、2020年の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う事業停止や投資抑制の影響を大きく受けている。特にヨーロッパやツアー&その他のセグメントでは著しい変動が見られ、2022年以降の回復傾向が伺える。これにより、同社はパンデミック時の資産投資戦略を見直し、事業再開や正常化に応じて投資比率を調整していることが考えられる。全体として、2023年に向けて投資活動の再拡大や資産効率の向上に努めている可能性が高い。
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率:北米・オーストラリア(NAA)巡航運航
Carnival Corp. & plc;北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航;減価償却費に対するセグメント資本支出の計算
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 設備投資 | ||||||
| 減価償却と償却 | ||||||
| 報告対象セグメントの財務比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの資本支出と減価償却率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率 = 設備投資 ÷ 減価償却と償却
= ÷ =
- 設備投資の動向
- 2018年から2023年にかけて、設備投資の金額は変動が見られるが、全体的には一定の範囲内で推移している。2019年には増加し、その後一旦減少傾向を示した2020年を経て、2021年に再び増加した後、2022年に再び減少している。2023年には一部持ち直しているものの、2019年時点のピークには届いていない。
- 減価償却と償却費の推移
- 減価償却と償却費は、2018年から2023年まで概ね安定した増加傾向を示しており、2023年には1495百万米ドルに達している。これにより、資産の償却コストは年々少しずつ増加していることが示唆される。
- 資本支出と減価償却率の比率
- 報告対象セグメントの資本支出と減価償却率の比率は、全期間にわたりおおむね1.0から2.0の範囲内で推移している。特に2019年には2.04とピークを迎え、その後は1.01から1.82の範囲に落ち着いている。2023年の比率は1.29であり、資本支出に対して減価償却が占める割合は安定していると考えられる。
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率: ヨーロッパクルーズ事業
Carnival Corp. & plc;ヨーロッパクルーズ事業;減価償却費に対するセグメント資本支出の計算
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 設備投資 | ||||||
| 減価償却と償却 | ||||||
| 報告対象セグメントの財務比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの資本支出と減価償却率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率 = 設備投資 ÷ 減価償却と償却
= ÷ =
- 資本投資の傾向
- 2018年から2023年までの設備投資額は、全体的に増加傾向にある。ただし、2020年には一時的に減少しており、その後2021年に大きく回復している。特に、2019年の設備投資額が最も高く、約2,462百万米ドルに達しているが、2020年には約2,036百万米ドルに減少した。その後、2021年には約515百万米ドルに著しく低下し、2022年には約2,213百万米ドルに回復、2023年には約1,161百万米ドルに低下している。これは、2020年の世界的な情勢変化に伴う一時的な投資抑制と、その後の投資回復の動きが反映されていると考えられる。
- 減価償却と償却の推移
- 減価償却と償却費用は、2018年から2023年まで一貫して増加している。2018年には611百万米ドルであったが、2023年には668百万米ドルとなり、一定の増加傾向を維持している。これにより、資産の減価償却活動は継続的に増加しており、資産の使用とともに償却処理が進んでいることが示唆される。
- 資本支出と減価償却率の変動
- 報告対象セグメントの資本支出と減価償却率は、2018年には1.55から2019年には3.82へと大きく上昇、その後2020年に3.03に減少した。2021年には0.71と顕著に低下し、その後2022年に3.2に再び上昇、2023年には1.74となった。これらの変動は、セグメント別の投資活動や償却活動の変動を反映しており、特に2020年には投資活動の抑制と償却率の低下が見られる。2022年の上昇は、追加の投資と償却活動の再加速を示唆している。
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率: クルーズサポート
Carnival Corp. & plc;クルーズサポート;減価償却費に対するセグメント資本支出の計算
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 設備投資 | ||||||
| 減価償却と償却 | ||||||
| 報告対象セグメントの財務比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの資本支出と減価償却率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率 = 設備投資 ÷ 減価償却と償却
= ÷ =
- 設備投資の動向
- 過去数年間にわたり、設備投資額は増加傾向にある。2018年の38百万米ドルから2023年には179百万米ドルへとほぼ5倍に増加している。特に、2020年以降の投資額は大きく跳ね上がっており、市場環境や事業拡大に伴う資本支出の増加が見て取れる。
- 減価償却と償却の動向
- 減価償却費は連続して増加しており、2023年には184百万米ドルに達している。これにより、設備投資の増加に伴う資産の償却負担も増加していることが示されている。減価償却費の伸びは、施設や設備の資産化が進んでいることを反映している可能性が高い。
- 資本支出と減価償却率の変動
- 報告されたセグメントの資本支出と減価償却率において、2018年の比率が0.37だったのに対し、2021年には5.12まで急上昇している。その後2022年には1.11、2023年には0.97へと大きく縮小している。これらの変動は、事業の投資方針や資産償却の効率などの変化を示している。特に、2021年には一時的に非常に高い比率に達しており、資産の減価償却や投資のタイミングに変動があったことを示唆している。
- 総合的な評価
- 全体として、設備投資と減価償却はともに継続的に増加しており、企業が積極的な資産投資戦略を採用していることが窺える。一方、資本支出と減価償却率の比率の変動は、事業の成長段階や投資の集中期間、償却計画の調整の影響を反映していると考えられる。短期的に見ると、投資活動の拡大とそれに伴う償却負担の増大が続いていることから、今後も資産の効率性やキャッシュフローに与える影響に注意を払う必要がある。
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率: ツアー・その他
Carnival Corp. & plc;ツアー&その他;減価償却費に対するセグメント資本支出の計算
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 設備投資 | ||||||
| 減価償却と償却 | ||||||
| 報告対象セグメントの財務比率 | ||||||
| 報告対象セグメントの資本支出と減価償却率1 | ||||||
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
1 2023 計算
報告対象セグメントの資本支出と減価償却率 = 設備投資 ÷ 減価償却と償却
= ÷ =
- 設備投資の動向
- 過去6年間を通じて、設備投資の規模は大きく変動している。2018年には一時的に高額の投資が行われ、その後2019年と2020年は投資額が著しく低下した。2021年に再び増加し、2022年と2023年には安定した比較的小規模な投資範囲にとどまっている。この傾向から、設備投資は景気循環や戦略的方針の変化に伴う調整を反映していると考えられる。特に2020年の投資額は最も低く、コロナ禍による経済活動の停滞の影響を受けている可能性が示唆される。
- 減価償却と償却費の推移
- 減価償却と償却費は、2018年から2023年まで比較的安定して推移している。2018年の39百万米ドルから2020年の28百万米ドルに減少し、その後2021年には増加して23百万米ドルとなった。2022年には再び36百万米ドルと増加し、2023年には23百万米ドルに戻っている。この動きは、設備投資の削減や資産の償却期間の調整などを反映している可能性がある。一方、全体的には一定の範囲内で推移し、特に2022年のピーク時には運用コストの変動があったと推測される。
- 報告対象セグメントの資本支出と減価償却率
- 資本支出と減価償却率は、年度を追うごとに大きな変動を示している。2018年の比率は3.9と高い水準であったが、2019年には1.19に低下し、その後2020年には0.39とさらに下がった。2021年には再び上昇し、1.52となったが、2022年には大きく低下し、0.11と極めて低い値となった。2023年には0.52に回復している。これらの変動は、資本支出と償却の計上タイミングや戦略的投資の増減を反映していると考えられる。特に2022年の極端な低下は、資本投入の抑制や償却費の節約策の影響と推測される。
収益
Carnival Corp. & plc、報告対象セグメント別の収益
百万米ドル
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航 | ||||||
| ヨーロッパクルーズ事業 | ||||||
| クルーズサポート | ||||||
| ツアー&その他 | ||||||
| トータル |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
全体的な収益の推移について分析すると、2018年と2019年には全体的に高い収益水準が維持されていた。特に2018年と2019年には、それぞれ18880百万米ドルと20825百万米ドルと記録されている。一方で、2020年に全体の収益は大きく減少しており、5595百万米ドルへと約三分の一にまで落ち込んでいる。これは、2020年の世界的な状況の変化を反映していると考えられる。
2021年において、収益は再び大きく低下し、1908百万米ドルにまで落ち込んだ。この時期の収益低迷は、依然として制約された運航や需要の低迷を示していると見られる。2022年以降、収益は回復傾向に転じており、2022年が12168百万米ドル、2023年が21594百万米ドルと、それぞれの年において前年度と比較して増加していることから、事業の徐々な回復を示している。
主要な事業セグメントを分析すると、北米およびオーストラリア（NAA）のクルーズ運航の収益は、2018年の12236百万米ドルから2019年に13612百万米ドルへ増加した後、2020年に3627百万米ドルと顕著な減少を示したが、2021年の1108百万米ドル、2022年に8281百万米ドル、2023年に14588百万米ドルと回復しつつある。これにより、COVID-19パンデミックによる運航制限の影響が明らかに見て取れる。
ヨーロッパクルーズ事業の収益も類似の傾向を示し、2018年と2019年に収益が高水準にあったが、2020年に1790百万米ドルに低下した後、2021年には712百万米ドルにさらに縮小した。2022年と2023年にはそれぞれ3531百万米ドルと6535百万米ドルに回復しており、回復過程が進んでいることが示唆される。
減価償却と償却
Carnival Corp. & plc、減価償却費および償却費(報告対象セグメント別)
百万米ドル
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航 | ||||||
| ヨーロッパクルーズ事業 | ||||||
| クルーズサポート | ||||||
| ツアー&その他 | ||||||
| トータル |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
- 北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航⸺減価償却と償却
- この項目は、2018年から2023年にかけて一定の上昇傾向を示している。2018年には1264百万米ドルから始まり、2023年には1495百万米ドルに増加している。期間中、全体的に増加しており、特に2023年にかけての増加率が高いことから、北米およびオーストラリア地域においてクルーズ運航の規模または資産に対する減価償却負担が拡大したことが示唆される。
- ヨーロッパクルーズ事業⸺減価償却と償却
- この項目は、2018年に611百万米ドル、2023年には668百万米ドルと、比較的小幅な増加が見られる。増加の規模は多少緩やかであり、事業規模や資産の減価償却負担が安定して推移していることを示している。2020年頃にやや増加が見られ、その後一定の伸びにとどまっている点も注目される。
- クルーズサポート⸺減価償却と償却
- この項目は、全期間を通じて着実な増加を示しており、2023年には184百万米ドルまで増加している。特に2022年から2023年にかけての急増が顕著であり、支援インフラや資産の拡充、あるいは資産の新規取得に伴う減価償却の増加を反映している可能性がある。これにより、サポート事業の資産基盤の拡大や支援活動の増加が示唆される。
- ツアー&その他⸺減価償却と償却
- この項目は、全期間を通じて変動があるものの、総じて低レベルで推移しており、2018年と2023年にはそれぞれ39百万米ドルと23百万米ドルとなっている。2020年前後にやや減少傾向が見られ、事業の縮小や資産構造の見直しが行われた可能性が考えられる。全体的には最も規模の小さい部門の一つとみなされる。
- トータル（全事業の減価償却と償却の合計）
- これらの合計は、2018年には2017百万米ドルだったが、2023年には2370百万米ドルに増加している。年間を通じて安定して増加しており、資産の蓄積や新規投資を反映している可能性が高い。特に2022年から2023年にかけての増加率は高く、事業規模や資産投資の拡大を示していると考えられる。
営業利益(損失)
Carnival Corp. & plc、営業利益(損失)、報告セグメント別
百万米ドル
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航 | ||||||
| ヨーロッパクルーズ事業 | ||||||
| クルーズサポート | ||||||
| ツアー&その他 | ||||||
| トータル |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
- 全体的な営業利益の動向
- 2018年から2019年までは、営業利益は比較的安定しており、3,324百万米ドルから3,275百万米ドルへわずかに減少している。一方、2020年以降には大きな損失を経験し、2020年の営業損失は-8,865百万米ドルに達した。その後、2021年には損失額が縮小したものの依然として大きく、2022年では損失がさらに拡大して-4,379百万米ドルとなった。2023年には黒字転換し、1,957百万米ドルの営業利益を計上している。これらの動向は、コロナ禍による観光・旅行業界への打撃と、それからの回復過程を反映していると考えられる。
- 各事業セグメントの収益状況
- 北米およびオーストラリアのクルーズ運航セグメントは、2018年と2019年に安定した利益を示したが、2020年に大規模な損失（-5,794百万米ドル）に急落した。2021年にも損失を抱えたものの、2022年に720百万米ドルの収益改善と黒字転換を遂げている。ヨーロッパクルーズ事業も同様に、2020年以降損失が拡大し、2023年には黒字に転じている。一方、クルーズサポートやツアー・その他の事業は、概ね損失を伴う状態が続いており、2023年も損失またはわずかな利益となった。これらのパターンは、COVID-19パンデミックの影響による運航停止や制限の影響が大きかったことを示している。
- セグメント別の回復と今後の見通し
- コロナ禍による大きな損失を経験した後、2023年には全体的に黒字に回復していることは、事業の正常化や需要の回復を示している。特に北米・オーストラリアとヨーロッパのクルーズ事業においては、2023年の営業利益の回復が顕著であり、今後の業界回復に対する前向きな兆候と考えられる。ただし、クルーズサポートやツアー事業の損失は引き続き課題として残っており、事業構造の見直しや事業の多角化による収益性向上の必要性が示唆される。
設備投資
Carnival Corp. & plc、設備投資額:報告対象セグメント別
百万米ドル
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航 | ||||||
| ヨーロッパクルーズ事業 | ||||||
| クルーズサポート | ||||||
| ツアー&その他 | ||||||
| トータル |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
- 設備投資の全体的な傾向
- 2018年から2023年にかけて、Carnival Corp. & plcは設備投資総額に変動が見られる。特に2019年に大幅な増加を示し、その後2020年と2021年には若干減少あるいは横這いの傾向を示している。2022年に再び増加し、2023年には再び減少していることから、市況や戦略的投資計画の変動を反映していると推測される。全体的な投資額は2022年の4940百万米ドルがピークであり、その後は3284百万米ドルに減少している。
- 地域ごとの設備投資の動向
- 北米およびオーストラリア（NAA）において、2018年の2614百万米ドルから2019年に2781百万米ドルへ増加し、その後2020年には1430百万米ドルに大きく減少した。2021年には2397百万米ドルに回復、2022年には2568百万米ドルに増加し、2023年には1932百万米ドルに減少している。ヨーロッパクルーズ事業は、2018年の945百万米ドルから2019年の2462百万米ドルへ大きく増加し、その後2020年に2036百万米ドルに減少、2021年に515百万米ドルへ急落した後、2022年に2213百万米ドルと回復し、2023年に1161百万米ドルへ減少している。その他の地域も概ね類似した傾向を示し、2022年には設備投資額が最も高い水準に達している。全体としては、2020年にコロナ禍の影響による投資活動の縮小が見られ、その後は一部の地域で回復しつつも、2023年には投資額が減少に転じている。
- 投資の比較とパターン
- 2020年にはほぼすべての地域で投資額が著しく低下している。これは世界的なパンデミックの影響と推測され、追加投資や新規事業計画の遅延を反映している。2021年と2022年にかけて一部の地域で回復の兆しが見え始めているが、2023年には再び投資額が縮小していることから、市場回復の勢いがやや鈍化している可能性が示唆される。特に、ヨーロッパ事業の投資額は大きく変動しており、戦略的な資源配分の見直しが行われている可能性も考えられる。全体として、設備投資の変動は外部環境と企業の戦略の変化に伴う調整的動きと見ることができる。
総資産
Carnival Corp. & plc、報告対象セグメント別総資産
百万米ドル
| 2023/11/30 | 2022/11/30 | 2021/11/30 | 2020/11/30 | 2019/11/30 | 2018/11/30 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北米およびオーストラリア(NAA)のクルーズ運航 | ||||||
| ヨーロッパクルーズ事業 | ||||||
| クルーズサポート | ||||||
| ツアー&その他 | ||||||
| トータル |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-11-30), 10-K (報告日: 2022-11-30), 10-K (報告日: 2021-11-30), 10-K (報告日: 2020-11-30), 10-K (報告日: 2019-11-30), 10-K (報告日: 2018-11-30).
- 全体の総資産の推移
- 2018年から2023年にかけて、総資産は一時的に増加し、2020年に53593百万米ドルのピークを迎えた後、その後は若干の減少傾向を示している。特に2022年にはトップの51703百万米ドルを記録したが、その後2023年には49120百万米ドルに減少している。これは、コロナ禍の影響や事業構造の見直し等により総資産規模が縮小傾向にある可能性を示唆している。
- 主要地域別の資産構成の変動
- 北米およびオーストラリアのクルーズ運航に関わる総資産は、2018年の25613百万米ドルから2023年には28547百万米ドルへと増加し、全期間を通じて一定の成長を示している。一方、ヨーロッパクルーズ事業は、2020年の16505百万米ドルをピークに、以降はやや縮小傾向で推移し、2023年には16524百万米ドルとなっている。これは、北米およびオーストラリア市場が比較的安定した成長を続ける一方で、ヨーロッパ市場は競争や外的要因により変動していることを反映している。
- クルーズサポート事業の資産動向
- クルーズサポート事業の総資産は、初期の2018年には2303百万米ドルであったが、2020年には11135百万米ドルに大きく増加している。これは、事業拡大や資産投入が一時的に集中した結果と考えられる。その後、2021年以降は資産規模が減少に転じており、2023年には3667百万米ドルまで縮小している。この動きは、資産の再配置や事業戦略の変更を示している可能性がある。
- ツアー＆その他の事業の動き
- ツアー＆その他の事業の総資産は、2018年の660百万米ドルから2023年には382百万米ドルへと縮小しており、小規模な事業へと縮小または整理が進んでいることを示している。全体の資産構造の変動とともに、この分野の事業規模が相対的に縮小している傾向が見て取れる。