貸借対照表の構造:資産
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31).
- 現金および現金同等物の割合
- 2019年から2023年にかけて、この指標は一時的に13.81%に上昇した後、再び8%台前半から後半で推移している。全体的には資産の中での比率は安定しており、流動性の面では一定のバッファーを維持していることが示唆される。
- 短期投資の割合
- 短期投資比率は2019年の0.16%から2023年には1.12%へと増加傾向にあり、流動性資産の一部としての比重が徐々に高まっている。特に2020年にかけて顕著な拡大が見られ、その後も緩やかに増加していることから、資金運用の多様化や運用効率の向上を目指している可能性がある。
- 現金・現金同等物・短期投資の合計比率
- この合計は2019年の8.4%から2023年には10.05%に増加しており、流動性の高い資産の比重が総資産に占める割合で増加していることを示す。これは資金の流動性確保や短期的な資金運用戦略の変化を反映していると考えられる。
- 売掛金(貸倒引当金控除)の割合
- 売掛金の比率は安定しており、2019年に16.05%、2023年にも15.84%で推移している。これにより、売掛金は企業の流動資産の中で重要な構成要素であり、資産回収リスクに対する安定性が維持されているとみられる。
- 在庫比率
- 在庫比率は2019年の12.11%から2023年の13.11%に若干の増加を見せており、過剰在庫リスクや在庫管理の必要性が一定のレベルで存在していることが示唆される。
- 前払費用およびその他の流動資産
- これらの比率は変動があり、2019年に2.37%、2020年に2.75%、2023年には再び2.36%に調整されている。流動資産の中の構成比は比較的安定しているが、流動資産の内訳の改善や調整が行われていることが示される。
- 流動資産の比率
- 2019年の38.94%から2020年の44.54%にかけて大きく増加し、その後も40%台後半で推移している。流動性の高い資産を増加させることで、短期支払能力の強化を目指していることがうかがえる。
- 有形固定資産、プラント及び設備の割合
- この比率は2019年の9.24%から2023年には7.96%まで減少しており、固定資産の相対的な比重は縮小している。資本の過剰投資や資産の陳腐化に対応した資産圧縮の可能性がある。
- 好意(のれん)の比率
- 好意の比率は2019年の45%をピークに、その後40%台後半まで下がることなく推移している。これにより、企業の買収等に伴う無形資産の比率が依然として高い程度に存在していることがわかる。
- その他の無形固定資産の割合
- この比率は2019年の4.09%から2021年に5.16%まで増加した後、2023年には5.05%にほぼ横ばい。無形資産は一定割合で維持されており、知的財産やブランド価値の保持・拡大に努めている可能性が示唆される。
- 長期資産の割合
- 長期資産は2019年の61.06%から2023年の58.64%にやや減少している。その一方で、固定資産と無形資産の比重変化により、全体の資産構成に若干のシフトが生じていると考えられる。