損益計算書
損益計算書は、一定期間にわたる企業の事業活動の財務結果に関する情報を示しています。損益計算書は、会社が期間中にどれだけの収益を生み出したか、そしてその収益を生み出すことに関連してどのような費用がかかったかを伝えます。
e.l.f. Beauty, Inc.、連結損益計算書
千米ドル
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-03-31), 10-K (報告日: 2023-03-31), 10-K (報告日: 2022-03-31), 10-K (報告日: 2021-03-31), 10-K (報告日: 2020-03-31).
- 売上高の推移
- 2020年度から2024年度まで、売上高は着実に増加しており、2024年度には約10億2393万ドルに達している。特に2023年度から2024年度にかけての増加率が顕著であり、収益拡大のトレンドが継続していることが示唆される。
- 売上原価と粗利益
- 売上原価も増加傾向にあり、2024年度には約2億9983万ドルとなっている。一方、粗利益は売上高の増加に伴い、2024年度には約7億2409万ドルへと増加しており、粗利益率の維持または改善が見込まれる。これは売上増に対してコスト管理が一定程度なされていることを示す。
- 販売費及び一般管理費
- 販売費および一般管理費も増加しているが、その増加ペースは売上の伸びに比べてやや遅く、2024年度には約5億7442万ドルに達している。これにより、利益率の改善の余地を示している可能性がある。
- 営業利益
- 営業利益は2020年度の3,000万ドル弱から2024年度には約1億4967万ドルへと大きく向上している。特に2023年度から2024年度にかけての増加が顕著であり、収益性の改善が明らかである。
- その他収入および費用
- その他の収入・費用は全体として低迷しており、2024年度には利益に寄与するプラス側に転じている。特に株式投資の減損やリボルビングラインの利息の増加に伴う支出増加には注意が必要である。
- 財務コスト
- タームローンやリボルビングラインの利息支払いは、2024年度に大きく増加しており、11840千ドルに達している。支払利息や利息収入の差異により、実質的な財務コストは高水準にあるが、総じて資金コストの増加が見られる。
- 法人税と純利益
- 法人税引当前利益は、2024年度に約1億4099万ドルへと増加し、過去最高を記録している。税負担の増加により純利益も大きく伸び、2024年度には約1億2766万ドルに達している。特に税効果により純利益の伸長が合理的に次第に見えている。
- 総評
- 全体として、売上高と利益の持続的な増加傾向が顕著であり、収益性の向上を示している。一方で、財務コストの増加やリスク要因としての投資減損や利息負担の拡大も認められるため、今後の財務運営においてコスト管理とリスクヘッジが重要となる。総じて、成長軌道は維持されていると考えられるが、効率性の向上と財務リスクのコントロールが引き続き課題となるであろう。