損益計算書の構造
四半期データ
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2014-12-31), 10-Q (報告日: 2014-09-30), 10-Q (報告日: 2014-06-30), 10-Q (報告日: 2014-03-31), 10-K (報告日: 2013-12-31), 10-Q (報告日: 2013-09-30), 10-Q (報告日: 2013-06-30), 10-Q (報告日: 2013-03-31), 10-K (報告日: 2012-12-31), 10-Q (報告日: 2012-09-30), 10-Q (報告日: 2012-06-30), 10-Q (報告日: 2012-03-31), 10-K (報告日: 2011-12-31), 10-Q (報告日: 2011-09-30), 10-Q (報告日: 2011-06-30), 10-Q (報告日: 2011-03-31), 10-K (報告日: 2010-12-31), 10-Q (報告日: 2010-09-30), 10-Q (報告日: 2010-06-30), 10-Q (報告日: 2010-03-31).
- 売上高の安定性と比率の持続
- データ期間全体を通じて、製品純売上高の割合は一定して100%を維持しており、売上高に対する比率の変動は見られない。これは、売上構成の変動が乏しいことを示している。従って、売上の基礎構造は一貫していると評価される。
- 売上原価と粗利益の動向
- 売上原価の割合は、-15.39%から-11.07%までの範囲で推移し、やや低下傾向にある。これに伴い、粗利益率は81.25%から87.47%へと上昇し、効率的なコスト管理によって利益率が向上していることを示している。特に、2014年第1四半期に粗利益率が86.84%に達した点は、利益創出能力の高さを反映している。
- 営業費用と利益の変動
- 販売・一般・管理費および研究開発費は、いずれも売上高の約15~47%の範囲で比較的高い割合となっており、コストの一定レベルを維持している。一方、営業利益は2010年の高水準(22.64%)から2010年第3四半期の大幅なマイナス(57.97%)まで振れ幅が大きいが、その後の四半期では概ね安定したプラス幅に推移している。特に2013年から2014年にかけては、営業利益は25%超を維持し、収益性の回復が見られる。
- 法的和解及び特殊項目の影響
- 2010年第2四半期に大きな法的和解関連の費用(51.17%)が計上され、その後も一定の減損およびリストラクチャリング費用が散見される。特に、2014年第4四半期のリストラクチャリング費用は-10.36%と大きな負担となったことに留意すべきである。これらの特殊項目は当期純利益に一時的な悪影響を及ぼした。
- 純利益とその変動
- 当期純利益は、2010年には高水準(15.28%)を示した後、2012年第3四半期まで一時的にマイナスに転じた時期もあったが、2013年以降は再び回復し、高い利益率(20%超)を維持している。特に、2013年第4四半期から2014年第4四半期にかけて、利益率は一貫して16%から22%の範囲で推移し、収益性の向上が顕著である。なお、2012年の非継続事業の売却益により利益押し上げがあったことも指摘できる。
- 為替や金利の影響
- 受取利息や利息の割合は僅かな範囲で変動し、一定の金融コストや収益に留まっている。特に、2014年には受取利息も利息も安定しており、金融環境の変動による大きな影響は見られない。
- 総括的な収益力の評価
- 全体として、売上比率は安定したまま、粗利益率の向上や営業利益の回復により、収益性が改善していることが示唆される。特殊項目の影響も一時的であり、正常営業活動による純利益の増加傾向が持続していることから、企業の財務パフォーマンスは健全な範囲内で推移していると考えられる。