レポート可能なセグメントの分析
Expedia Group Inc. は3つのセグメントで事業を展開しています。B2Bの;そしてトリバゴ。
報告対象セグメントの利益率
Expedia Group Inc.、報告セグメント別利益率
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 小売 | 26.13% | 6.36% | 24.08% | 24.89% | — |
| B2B(企業間取引) | 7.53% | -22.08% | 17.33% | 15.91% | — |
| トリバゴ | 9.22% | -5.00% | 9.06% | 1.48% | — |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
- 利益率の年度別推移について
-
報告対象セグメント全体の利益率は、2018年度においておおむね堅調に推移し、24.89％から24.08％へとわずかに低下した後、2020年度には著しく低下し6.36％となった。その後、2021年度には26.13％へと大幅に回復し、前年度と比較して高い利益率を維持した。
B2Bセグメントの利益率は、2018年度に15.91％、2019年度に17.33％と増加傾向を示し、堅調な成長を見せていたが、2020年度にはマイナスに転じて-22.08％へと大きく低下した。これは、同年度の市場環境や業界全体の変化に起因する可能性があり、その後の2021年度には7.53％と改善に向かっていることがうかがえる。
トリバゴの報告対象セグメントの利益率は、2018年度の1.48％から2019年度の9.06％へと増加したが、2020年度には-5％と再びマイナスに転じた。その後、2021年度には9.22％に回復し、再び黒字化していることが示された。総じて、トリバゴは一定の変動を伴いながらも、2021年度には黒字に復帰したことが注目される。
報告対象セグメントの利益率：小売
Expedia Group Inc.;小売;セグメント利益率の計算
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
| 調整後EBITDA | 1,782) | 254) | 2,121) | 2,088) | —) |
| 収入 | 6,821) | 3,993) | 8,808) | 8,389) | —) |
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | |||||
| 報告対象セグメントの利益率1 | 26.13% | 6.36% | 24.08% | 24.89% | — |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 調整後EBITDA ÷ 収入
= 100 × 1,782 ÷ 6,821 = 26.13%
- 調整後EBITDAに関する傾向
- 2017年から2019年にかけて、調整後EBITDAは緩やかな増加を示しているが、2020年には著しい減少を経験している。これは特定の外部要因やコスト構造の変化による可能性がある。一方、2021年には復調し、2020年の水準を上回る水準に回復している。
- 収入に関する傾向
- 収入は2017年から2019年にかけて継続的に増加しており、2019年のピークに達している。その後、2020年に大幅な減少を示し、その後2021年にはかなりの回復が見られるものの、2019年の水準には届いていない。これは、2020年の業界や市場の変動によるものと考えられる。
- 利益率に関する傾向
- 報告対象セグメントの利益率は、2017年と2018年において概ね安定しているが、2019年に大きく低下し、6.36%まで落ち込んでいる。この低下は、収入の減少やコスト増加に起因する可能性がある。その後、2020年を経て2021年には26.13%へと大幅に回復しており、利益率の改善がみられる。
- 総合的な評価
- 過去4年間にわたり、収入と調整後EBITDAは一定の増加を見せていたが、2020年はパンデミック等の外的要因により大きく打撃を受けている。2021年にはいくつかの指標で回復傾向を示しており、事業環境の改善または戦略的な調整により回復が進んでいると推察される。ただし、利益率の変動については、コスト管理や収益構造の最適化が今後の重要な課題とされる。
報告対象セグメントの利益率: B2B(企業2B)
Expedia Group Inc.;B2B(企業間取引);セグメント利益率の計算
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
| 調整後EBITDA | 110) | (208) | 447) | 341) | —) |
| 収入 | 1,460) | 942) | 2,579) | 2,143) | —) |
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | |||||
| 報告対象セグメントの利益率1 | 7.53% | -22.08% | 17.33% | 15.91% | — |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 調整後EBITDA ÷ 収入
= 100 × 110 ÷ 1,460 = 7.53%
- 収入の推移
- 2017年から2021年までの期間で、収入は一時的に増加し、2018年にピークに達した後、2020年には著しい減少が見られ、その後部分的に回復しています。具体的には、2017年の収入は推定値だが、2018年には2,579百万米ドルへと増加しています。一方、2020年には943百万米ドルにまで落ち込み、その後2021年には約1,460百万米ドルに回復しています。
- 調整後EBITDAの動向
- 調整後EBITDAは2017年の値は不明だが、2018年に341百万米ドルに上昇し、2019年には447百万米ドルと増加しています。2020年には-208百万米ドルと大幅な減少を見せ、赤字に転じています。2021年には再び110百万米ドルに改善しています。これらの推移から、2020年には特に経済環境の悪化や業績の影響があった可能性が示唆されます。
- 利益率の変動
- 報告対象セグメントの利益率は、2018年に約17.33%の最高値を示し、その後2019年には-22.08%に下落しています。この大きなマイナスにより、2020年のセグメント利益は大きく悪化したことが推察され、2021年に7.53%へと回復しています。これらの変動は、収益性の大きな変動と、経済情勢や市場の変化に伴う影響を反映していると考えられる。
報告対象セグメントの利益率:トリバゴ
Expedia Group Inc.;トリバゴ;セグメント利益率の計算
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | |||||
| 調整後EBITDA | 39) | (14) | 85) | 16) | —) |
| 収入 | 423) | 280) | 938) | 1,084) | —) |
| 報告可能なセグメントの収益性比率 | |||||
| 報告対象セグメントの利益率1 | 9.22% | -5.00% | 9.06% | 1.48% | — |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
報告対象セグメントの利益率 = 100 × 調整後EBITDA ÷ 収入
= 100 × 39 ÷ 423 = 9.22%
- 調整後EBITDAの推移
- 調整後EBITDAは、2017年には情報が欠如しているが、その後2018年には16百万米ドルへ増加し、2019年には85百万米ドルへ大きく伸びている。一方、2020年には-14百万米ドルへと赤字に転じたが、2021年には再び39百万米ドルと黒字に戻している。このように、調整後EBITDAは全体として2020年の赤字を挟みつつ、2021年には好転していることが観察される。
- 収入の推移
- 収入は2017年の情報が欠如しているが、2018年には938百万米ドルに減少し、その後2019年にはさらに280百万米ドルに大きく減少した。2020年には一時的に増加して423百万米ドルへ回復したものの、2021年には再び減少し、2020年の水準を下回る結果となっている。この動きは、収入のピークから減少傾向を示しており、外部または内部の要因による収益の変動を反映している可能性がある。
- 報告対象セグメントの利益率
- 利益率は2018年に1.48%と低水準から始まり、2019年には9.06%に改善している。しかしながら、2020年には-5%に落ち込み赤字を示し、その後2021年には回復して9.22%とプラスに転じている。利益率の変動は、収益性の向上と低迷を繰り返す企業の業況や経営戦略の影響を示唆していると考えられる。
収入
Expedia Group Inc.、報告対象セグメント別の収益
百万米ドル
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 小売 | 6,821) | 3,993) | 8,808) | 8,389) | —) |
| B2B(企業間取引) | 1,460) | 942) | 2,579) | 2,143) | —) |
| トリバゴ | 423) | 280) | 938) | 1,084) | —) |
| コーポレート&エリミネーション | (106) | (16) | (258) | (393) | —) |
| トータル | 8,598) | 5,199) | 12,067) | 11,223) | —) |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
全体的な収入の推移については、2017年から2019年にかけて一定の増加傾向が見られるものの、2020年以降、急激な減少が観察されている。特に、2020年の収入は、前年までの水準と比較して著しく落ち込んでおり、2021年においても回復は十分でない状態にある。
総合的にみると、コロナウイルス感染症の流行など外部要因により、2020年に収入全体が大きく縮小していることが明らかである。2021年には、多少の回復がみられるものの、2018年の水準には届いておらず、依然として収入の再拡大には課題が残っていると考えられる。今後の収益回復には、各セグメントにおける成長戦略の推進やコスト構造の見直しが重要となるだろう。
調整後EBITDA
Expedia Group Inc.、調整後EBITDA(報告対象セグメント別)
百万米ドル
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 小売 | 1,782) | 254) | 2,121) | 2,088) | —) |
| B2B(企業間取引) | 110) | (208) | 447) | 341) | —) |
| トリバゴ | 39) | (14) | 85) | 16) | —) |
| コーポレート&エリミネーション | (454) | (400) | (519) | (475) | —) |
| トータル | 1,477) | (368) | 2,134) | 1,970) | —) |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
- 全体的な傾向
- 2017年から2018年にかけて、調整後EBITDAは一貫して増加し、全体的な収益改善がみられた。特に、全体のEBITDAは2017年に推定1970百万ドル、2018年には2134百万ドルと増加している。
- 2019年の変動
- 2019年には全体の調整後EBITDAが大きく減少し、マイナスの値となった。これは、特定の事業セグメントにおいて著しい収益悪化またはコスト増加があった可能性を示唆している。特に、B2Bとトリバゴのセグメントでは収益性が悪化し、一部はマイナスに転じている。
- 2020年の業績
- 2020年には、調整後EBITDAが再びマイナスに転じた。全体としても負の値となり、パンデミックの影響や市場環境の悪化による収益悪化を反映していると考えられる。特に、コーポレート&エリミネーションのセグメントが継続してマイナスの調整後EBITDAを示している点が特徴的である。
- 2021年の回復と変動
- 2021年には、全体の調整後EBITDAが再びプラスに回復し、1477百万ドルとなった。この回復は、各セグメントの一部で好転が見られ、特に小売の調整後EBITDAが大きく増加したことが寄与している。一方で、B2Bとトリバゴのセグメントでは、まだ不安定な状況が続いている。
- 各セグメントの比較と示唆
- 小売やトリバゴのセグメントは、2017年から2018年の間に収益の伸びを示したが、2019年以降は大きく変動し、2020年にはマイナスへと転じている。B2Bについては、2018年に増益が見られたものの、2019年の赤字と2020年の再悪化が明らかである。一方、コーポレート&エリミネーションは常にマイナスの調整後EBITDAを示し、その規模が他のセグメントと比較して大きいことから、コスト構造の問題や特定の負債負担の存在が推察される。