貸借対照表:資産
貸借対照表は、債権者、投資家、アナリストに、会社のリソース(資産)とその資本源(資本および負債)に関する情報を提供します。通常、企業の資産の将来の収益能力に関する情報や、売掛金や棚卸資産から生じる可能性のあるキャッシュフローの指標も提供します。
資産とは、過去の出来事の結果として会社が管理し、将来の経済的利益が事業体に流れると予想される資源です。
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2025-05-31), 10-K (報告日: 2024-05-31), 10-K (報告日: 2023-05-31), 10-K (報告日: 2022-05-31), 10-K (報告日: 2021-05-31), 10-K (報告日: 2020-05-31).
- 流動資産の動向
- 2020年から2025年までの期間において、流動資産は総じて増加傾向を示している。特に、2021年に顕著な増加が見られ、その後も一定の水準を維持している。
- 現金及び同等物
- 現金および同等物は、2021年に大きく増加し、その後2024年に再び増加を見せた。一方、2025年には減少しているが、依然として高水準を維持している。
- 短期投資
- 短期投資については、2021年にピークに達し、その後減少傾向を示している。特に2024年の減少が顕著であるが、2025年にはやや戻りを見せている。
- 売掛金・純額
- 売掛金は一貫して増加傾向にあり、2021年以降も着実に増えていることから、売上高の拡大や回収効率の向上の可能性が示唆される。
- 在庫
- 在庫は2020年から2022年にかけて増加し、その後やや横ばいまたは微減している。2022年のピーク後、調整局面に入った可能性がある。
- 前払費用およびその他の流動資産
- この項目は全期間を通じて変動しており、一般には安定またはやや増加傾向を示しているが、大きな変動は見られない。
- 流動資産の総額
- 流動資産は2021年に大きく増加した後、2024年に再び減少し、2025年にはやや縮小している。これは短期的な資金運用や流動性管理の変化を反映している可能性がある。
- 固定資産と有形資産
- 固定資産総額は継続して増加しており、設備投資や資産拡張を反映していると考えられる。とくに、2022年以降は緩やかに増加を続けている。
- オペレーティング・リース資産および無形資産
- リース資産は2020年から2025年までほぼ横ばい傾向にあり、無形資産も安定的に推移している。これらは資産の構造の安定化を示すものと考えられる。
- 識別可能な無形資産・好意
- 無形資産と好意は緩やかに増加または横ばいを維持しており、ブランド価値や企業買収による資産増加を示唆している。
- 繰延法人税およびその他の資産
- この項目は、2020年から2025年まで一貫して増加していることから、将来の税負担軽減や税金の繰延に関わる資産が積み増されていると推測される。
- 総資産
- 総資産は2021年にピークを迎え、その後やや縮小している。資産の増減は、資産構成の変化や資産圧縮の動きの反映と見られる。
- 総合的な評価
- 2020年から2025年にかけて、資産規模は拡大傾向にあり、流動資産と固定資産の両面で積極的な資産運用が行われていることがうかがえる。一方で、流動性の一部の指標では変動が見られ、短期的な資金管理の動きも反映されていると考えられる。全体としては、資産の拡大とバランスの良い資産構造が維持されていると評価できる。 しかしながら、流動性や資産の効率性に関して今後も継続的な監視と改善が求められる。