損益計算書の構造
四半期データ
レポートに基づく: 10-Q (報告日: 2018-03-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-Q (報告日: 2017-09-30), 10-Q (報告日: 2017-06-30), 10-Q (報告日: 2017-03-31), 10-K (報告日: 2016-12-31), 10-Q (報告日: 2016-09-30), 10-Q (報告日: 2016-06-30), 10-Q (報告日: 2016-03-31), 10-K (報告日: 2015-12-31), 10-Q (報告日: 2015-09-30), 10-Q (報告日: 2015-06-30), 10-Q (報告日: 2015-03-31), 10-K (報告日: 2014-12-31), 10-Q (報告日: 2014-09-30), 10-Q (報告日: 2014-06-30), 10-Q (報告日: 2014-03-31), 10-K (報告日: 2013-12-31), 10-Q (報告日: 2013-09-30), 10-Q (報告日: 2013-06-30), 10-Q (報告日: 2013-03-31).
- 売上高と利益構造の動向
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2013年から2018年にかけて、収益の総額は一定範囲内を推移しており、大きな変動は見られないものの、年々細かな変動が確認できる。売上高自体は示されていないが、収益に対する各項目の比率から、収益構造の一貫性が維持されていると考えられる。
特に、営業利益はおおむね20%以上の割合で推移し、2013年の20.32%から2018年の22.65%にかけて若干増加の傾向を示している。これは収益性の一定の改善を示唆しており、コスト管理や収益性の向上が進んでいる可能性がある。
- コスト構造の変動
- 収益に対して売上原価(収益のコスト)の比率は、全体的に50%をやや超える範囲内で推移し、2015年12月に一時的に61.48%と高止まりした後、以降は54%台程度に安定した。これにより、コスト構造の安定性が見られる一方で、一部の期間ではコスト増加も観察されている。
- 費用管理と収益比率の相関性
- 販売、一般および管理費用の比率は、全期間を通じて収益の20%未満に収まっており、一定のコスト効率が維持されていることが示唆される。特に、2017年の第4四半期に比率が伸びているものの、全体としては比較的安定した費用管理を行っていると考えられる。
- 非経常項目とその影響
- リストラクチャリングや資産減損などの非経常的な費用は、特定の期間において大きな変動を見せている。たとえば、2014年のリストラクチャリングに伴う費用や、2017年に増加したその他の損失が挙げられる。こうした項目が純利益に一時的な影響を与えていることから、利益の変動要因として留意が必要である。
- 営業利益と純利益の推移
- 営業利益は2013年から2018年にかけておおむね20%台後半から26%台に推移し、2017年の第4四半期には29.56%とピークに達している。一方、純利益は、営業利益に比べてやや低い水準にあり、一部の期間では税引後利益の比率が低下することもある。全体的に見て、営業利益の増加傾向は純利益にも良好な影響を及ぼしていると考えられる。
- 財務活動の影響
- 支払利息(純額)は、ほぼ3%台から4%台の範囲内を推移し、特に目立った増減は見られない。この安定性は、負債に関するコスト管理が比較的良好に行われていることを示唆し、財務の健全性が維持されていると解釈できる。
- 税金と最終利益
- 税引前利益に対する税金の比率は、期間によって変動しているが、2018年には税率の低下も見られる。純利益(株主に帰属する純利益)は、2013年の約10.87%から2018年には20.55%に増加しており、税負担の改善により純利益率の向上が進んでいると考えられる。
- その他の利益や損失の影響
- 2016年以降、特に2017年の第4四半期にかけて、その他の損失や利益の変動が顕著に見られる。これは、一時的な損失や投資のリスク管理の結果と推測され、純利益に一定の下振れ要因となっている可能性が高い。
- 総括
- 全体として、売上高の安定を背景に、収益性の向上とコストコントロールが進行していることが分かる。一方で、非経常項目の一時的な損失や資産の減損も見られるため、今後の収益安定化とリスク管理が重要となる。営業利益の増加傾向や純利益率の改善は、企業の経営状況の健全さを示しているが、やや変動の激しい項目への注意も必要である。