損益計算書の構造
Align Technology Inc.、連結損益計算書の構成
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 売上高と収益構造の動向
- 売上高は全期間にわたり安定しており、2018年から2022年まで純収益を基準にした売上高の割合は一定の水準を維持していることから、売上高そのものは変動せずに推移していると考えられる。これにより、売上高の規模が比較的安定していることが示唆される。
- 売上原価と粗利益の推移
- 純収益に対する売上原価の割合は、2018年から2022年まで概ね増加傾向にあり、特に2022年は29.48％と過去最高値に近づいている。これに伴い、粗利益率はやや低下傾向が見られ、2022年には70.52％となっている。これはコストの増加が利益率に圧迫を加えている可能性を示している。
- 販売費及び管理費と研究開発費の動向
- 販売、一般および管理費は、2019年と2022年でそれぞれ約44％台に達し、一定の高水準を維持している。特に2020年には48.58％に増加した。研究開発費に関しては、全期間を通じて純収益に対して約6％台から8％台の範囲で推移し、2022年には8.17％と若干高まっている。これらの費用は、競争力維持や新製品開発への投資を示唆している。
- 営業費用と営業利益の変化
- 営業費用は時間とともに増加傾向であり、2020年には55.67％と一時的に急増したが、2021年と2022年には再び約49％台に落ち着いている。しかし、営業利益の純収益に対する割合は2020年に15.66％と低下した後、2021年には約24.7％と回復したものの、2022年には17.21％に再度減少している。これは営業効率の変動を反映している可能性がある。
- その他収入と税金の影響
- 受取利息やその他の純収益の割合は、全体的に低位で変動が見られる。特に2022年には、その他の収入が負の割合となり全体の収益にマイナスの影響を与えている可能性がある。税金に関しては、所得税の規定による調整や控除の影響で、純利益に対して大きな変動がみられ、2020年に56.51％と高い税効果を示したが、それ以外の年では負の割合が続いている。
- 純利益と純利益率の推移
- 法人税等控除後の純利益は2020年を除き、全期間において約20％台を維持しているが、2022年には9.68％と著しく低下している。これにより、最終的な純利益の規模が縮小し、収益性の減速やコスト増加の影響が明らかになっていると考えられる。