包括利益計算書
包括利益とは、非所有者の源泉からの取引やその他のイベントや状況による、期間中の企業の資本(純資産)の変化です。これには、所有者による投資および所有者への分配に起因するものを除き、期間中の資本のすべての変動が含まれます。
Palo Alto Networks Inc.、連結包括利益計算書
千米ドル
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-07-31), 10-K (報告日: 2023-07-31), 10-K (報告日: 2022-07-31), 10-K (報告日: 2021-07-31), 10-K (報告日: 2020-07-31), 10-K (報告日: 2019-07-31).
- 当期純利益の推移
- 2019年から2022年にかけて、当期純利益は赤字が続き、2019年には約819万ドルの損失が発生している。2020年には損失額が拡大し、約2,670万ドルとなった。2021年にはさらに損失が拡大し、約4,989万ドルまで増加したが、その後2022年には再び損失が縮小し、約2,670万ドルとなった。2023年に大きく黒字化し、約4,397万ドルの純利益を記録し、2024年にはさらに増加し約25,776万ドルに達している。これにより、2019-2022年の損失局面から、2023年以降は収益性の改善が顕著に見られる。
- 投資の含み益(損失)の増減
- 2019年から2023年にかけて、投資の含み益(損失)は変動が見られる。2019年と2020年はおおむね安定しており、2019年には約1万4千ドルの増加、2020年にはほぼ変化なく推移している。2021年には微減で約-3,000ドルとなったが、2022年には大幅に悪化し約-2万5千ドルの損失を記録した。その後、2023年に約1万3千ドルの回復がみられ、2024年には再び約4万8千ドルの増益となった。これは投資活動に関する変動がありつつも、2024年に利益を上げる方向に動いていることを示す。
- 含み益(損失)の増減
- 2020年以降で顕著な変動が観察される。2020年には約8,300ドルの増加を示すも、その後2021年には約1,100ドルに縮小した。2022年には約-54,000ドルと大きく悪化し、累積損失が拡大。この期間の変動は、資産価値の変動や市場の動向を反映している可能性がある。2023年と2024年には損失が縮小または回復傾向にあることが示されている。
- 純実現損失(利益)の利益計上
- 2020年から2024年の間に、純実現損失および利益の再分類が一定の変動を示している。2020年に皆無だったものが、2021年に約4,900ドルの利益として計上され、その後2022年−18,500ドルに減少。2023年と2024年には利益化されるが、その額は比較的小規模であり、企業の資産の評価や金融商品に対する取扱いの変化を反映している可能性がある。
- キャッシュフローヘッジの純変動率
- 2019年には約2,300ドルの増加から始まり、2020年には約1万3千ドルに拡大した。一方、2021年と2022年には大きく負の値を示し、−17,400ドルから−20,700ドルへと悪化。2023年に再び約2万5千ドルの増加を示したが、2024年には再び約−6,600ドルに減少している。この変動は、ヘッジ関連のリスク管理活動の変動や市場環境の変化を示唆している。
- その他の包括利益(損失)と包括利益の動向
- 2020年まではプラスの利益となっているものの、2021年と2022年には大きく損失となり、約−2,040万ドルと約−4,570万ドルを記録した。2023年には再び約1,240万ドルの利益となり、2024年には約4,160万ドルと大きく改善している。この動きは、為替レートの変動や市場の評価益・損の変化に伴う包括利益の変動を反映していると考えられる。総じて、2023年度以降には包括利益の著しい増加が見られる。