貸借対照表:負債と株主資本
貸借対照表は、債権者、投資家、アナリストに、会社のリソース(資産)とその資本源(資本および負債)に関する情報を提供します。通常、企業の資産の将来の収益能力に関する情報や、売掛金や棚卸資産から生じる可能性のあるキャッシュフローの指標も提供します。
負債は、過去の出来事から生じる会社の義務を表し、その決済は企業からの経済的利益の流出をもたらすと予想されています。
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-02-03), 10-K (報告日: 2023-01-28), 10-K (報告日: 2022-01-29), 10-K (報告日: 2021-01-30), 10-K (報告日: 2020-02-01), 10-K (報告日: 2019-02-02).
- 総負債の推移
- 2019年から2024年にかけて、総負債は減少傾向を示している。特に、2022年以降の負債削減が顕著であり、2024年には約1,370,400千米ドルと、ピーク時の2,708,100千米ドルから大きく縮小している。
- 流動負債と長期負債の変化
- 流動負債は2019年の2,181,100千米ドルから2024年の934,500千米ドルへと減少し、短期的な負債管理の改善が示唆される。一方、長期負債は同期間に約527,000千米ドルから約43,590千米ドルへと大きく縮小し、長期借入金と長期負債の削減が見られる。
- 株主資本の変化
- 株主資本は、2019年の1,336,200千米ドルから2024年には1,338,600千米ドルにほぼ横ばいで推移している。ただし、2021年以降に利益剰余金が大きく増加し、2021年には474,900千米ドルに達しているが、その後は損失により-212,800千米ドルに落ち込んでいる。
- 利益剰余金とその他包括損失額の動向
- 利益剰余金は2019年に比べて大幅に減少し、2023年と2024年には負の値に転じている。これに対して、その他包括損失額も増加傾向であり、総じて純資産の圧迫要因となっている。2024年においては、包括損失が持続している状況が続いている。
- 負債の構成と資本調達
- 資本調達の一つとして追加資本金が2022年以降著しく増加しており、2024年には約1,634,900千米ドルとなっている。これは、株主資本の増加に寄与しているが、利益剰余金のマイナス化も合わせて見られ、企業の財務基盤の変化が複合的であることを示している。
- その他の留意点
- 買掛金と未払負債は比較的安定した推移を示す一方で、顧客関連債務や未収負債など短期流動性関連の負債は変動が見られる。リース負債の項目も2020年以降増減を繰り返しており、リース負債の負担軽減が進行していることを示唆する。所得税や未払税は比較的安定しているが、税務負債は依然として企業運営に影響を与えている。