貸借対照表:負債と株主資本
貸借対照表は、債権者、投資家、アナリストに、会社のリソース(資産)とその資本源(資本および負債)に関する情報を提供します。通常、企業の資産の将来の収益能力に関する情報や、売掛金や棚卸資産から生じる可能性のあるキャッシュフローの指標も提供します。
負債は、過去の出来事から生じる会社の義務を表し、その決済は企業からの経済的利益の流出をもたらすと予想されています。
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レポートに基づく: 10-K (報告日: 2017-08-31), 10-K (報告日: 2016-08-31), 10-K (報告日: 2015-08-31), 10-K (報告日: 2014-08-31), 10-K (報告日: 2013-08-31), 10-K (報告日: 2012-08-31).
- 資産・負債の変動傾向
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流動負債は、2012年から2014年にかけて着実に増加しており、2014年にピークを迎えた後、2015年には横ばいの状況となっているが、その後再び増減を繰り返している。2016年以降はやや縮小傾向を示している。
一方、非流動負債は2012年から2014年にかけて大きく増加し、その後は横ばいもしくはやや減少している傾向が見られる。総負債も同様に増加し、2014年にピークを迎えた後、やや縮小傾向にあるが、依然として高水準を維持している。
資産面では、流動資産は明示されていないため、負債の動向から資産の増減を推測すると、負債の増加は資産の増加に伴うものと考えられる。株主資本は2012年から2014年にかけて増加し、その後大きく減少した後、再び増加に転じている。特に、剰余金の増加は株主資本の回復に寄与しているとみられる。
- 株主資本と資本構成
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株主資本は、2012年から2014年にかけて大きく減少した後、2015年以降は回復基調にある。特に剰余金の増加が株主資本の増加に寄与しており、2016年以降も堅調に推移している。追加出資資本も増加傾向にあり、資本調達の積極化が見て取れる。
総じて、株主資本の変動は、当期純利益や配当支払い、株式発行の状況に依存していると推測され、長期的には株主価値の再構築を進めている動きが見られる。
- 負債の構造と長期負債の動向
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長期借入金は大きく増加し、2014年にピークを迎え、その後やや縮小している。長期リストラクチャリング準備金や長期繰延収益といった項目の動きも複雑であるが、これは事業構造の見直しや負債再編に関連していると考えられる。
総負債に占める長期負債の割合は、2012年から2014年にかけて高まり、その後やや低下しているものの、依然として高水準を維持している。これにより、資金調達の多くが長期借入や長期負債によるものであることが示唆される。
- キャッシュフローと資金調達活動
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短期債務は、2012年から2016年にかけて顕著に増加し、2016年にピークを付けた後、2017年にやや縮小している。これは短期的な資金調達手段の多用やキャッシュフローの状況反映と考えられる。
買掛金の変動も重要であり、一時的には増加しているが、全体としては安定的な水準にある。支払われる配当金は緩やかに増加しており、株主への還元姿勢を示していると解釈できる。
- 収益性及び資本効率
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剰余金は2012年の約5,537百万米ドルから2017年には約12,072百万米ドルへと増加している。これは、当期純利益の蓄積が進んだことを示しており、企業の収益性改善の兆候と捉えられる。
一方で、その他包括損失累計額は負の状態を維持し、為替や評価損失などの影響を反映している。株主資本の増加は、剰余金と追加出資によるものと考えられ、企業の財務基盤の強化を示唆している。
- 総括
- 全体として、2012年から2017年までの期間において、負債の増加と株主資本の変動が顕著である。負債は長期にわたり増加し、資金調達の多角化を図ってきたことがうかがえる。株主資本は一時的に減少したものの、その後の収益確保と資本調達により回復しつつある。財務戦略としては、負債の適切な管理と株主価値の向上に取り組んできたことが示唆される。