収益率は、企業がそのリソース(資産)から収益性の高い売上を生み出す能力を測定します。
収益率(サマリー)
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
- 売上総利益率
- 売上総利益率は、2017年から2021年にかけて比較的高い水準を維持しており、特に2020年に73.07%とピークに達していることから、同年度において販売効率の改善やコストコントロールの効果があった可能性が示唆される。一方、2021年にはやや減少しているものの、引き続き高い利益率を示している。これにより、売上総利益率は堅実な収益性を示していると考えられる。
- 営業利益率
- 営業利益率は、2018年に12.39%に上昇し、その後も2019年には10.85%を維持しているが、2020年に24.57%と大きく増加し、収益性の向上が見られる。ただし、2021年には20%にやや縮小している。これらの変動は、コストの最適化や営業効率の改善によるものと推察されるが、2020年の特異な高値は一時的な要因の可能性もある。
- 純利益率
- 純利益率は、2017年から2021年にかけて比較的安定しており、2017年の18.54%から2021年の21.19%にわずかながら上昇している。特に2020年に20.24%に上昇したのは、純利益の増加とともに収益性が向上したことを示している。全体として、純利益率は長期的に安定的な収益性を示していると評価できる。
- 自己資本利益率 (ROE)
- ROEは、2017年の20.61%から2021年には78.51%に著しく上昇しており、資本に対する収益性が大幅に向上している。2020年と比較して2021年の増加が著しいことから、株主に対するリターンの増加や資本効率の改善が進んでいることが窺える。この傾向は、株主価値の拡大に寄与していると解釈できる。
- 総資産利益率 (ROA)
- ROAは、2017年の13.51%から2019年にかけて低下し、6.22%まで落ち込んでいるものの、2020年には14.52%に回復し、その後2021年には12.88%にやや縮小している。この動きは、総資産の収益性が一時的に低下した時期もあったが、2020年に再び改善していることが示唆される。全体としては、資産の効率的な運用が持続的に行われていると考えられる。
売上高利益率
投資収益率
売上総利益率
2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
選択した財務データ (千米ドル) | ||||||
粗利 | 1,674,602) | 1,260,880) | 547,343) | 412,931) | 290,245) | |
収入 | 2,329,114) | 1,725,625) | 818,379) | 603,693) | 441,231) | |
収益率 | ||||||
売上総利益率1 | 71.90% | 73.07% | 66.88% | 68.40% | 65.78% | |
ベンチマーク | ||||||
売上総利益率競合 他社2 | ||||||
Amazon.com Inc. | 42.03% | 39.57% | — | — | — | |
Home Depot Inc. | 33.95% | 34.09% | — | — | — | |
Lowe’s Cos. Inc. | 33.01% | 31.80% | — | — | — | |
TJX Cos. Inc. | 23.66% | 28.46% | — | — | — |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
売上総利益率 = 100 × 粗利 ÷ 収入
= 100 × 1,674,602 ÷ 2,329,114 = 71.90%
2 競合企業の名前をクリックすると、計算が表示されます。
- 収入の推移
- 2017年から2021年にかけて、収入は継続的な増加傾向を示している。特に2020年から2021年にかけては、約5.3億米ドルから約5.8億米ドルへ増加しており、市場拡大の持続を示唆している。
- 粗利益の推移
- 粗利益も同様に増加しており、2017年の約2.9億米ドルから2021年には約1.67億米ドルへ拡大している。増加ペースは収入に比べやや緩やかであるが、プラスの成長を維持している。
- 売上総利益率の変動
- 売上総利益率は2017年の65.78%から一時的に高まって73.07%のピークを迎えているが、2021年には71.9%にやや低下している。全体としては高水準を維持しつつも、利益率の変動があることが観察される。これはコスト構造や利益率の変化を示す可能性がある。
- 総合的な観察
- これらのデータから、収入と粗利益の両方が持続的に伸びていることから、事業の拡大と収益性の改善傾向が読み取れる。ただし、売上総利益率の変動には注意が必要であり、コスト管理や価格戦略の最適化により、さらに高い収益性の向上が期待できる。2020年の大きな収益増加は、パンデミックの影響やオンライン販売の拡大によるものと考えられる。
営業利益率
2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
選択した財務データ (千米ドル) | ||||||
営業利益 | 465,732) | 424,009) | 88,761) | 74,786) | 11,896) | |
収入 | 2,329,114) | 1,725,625) | 818,379) | 603,693) | 441,231) | |
収益率 | ||||||
営業利益率1 | 20.00% | 24.57% | 10.85% | 12.39% | 2.70% | |
ベンチマーク | ||||||
営業利益率競合 他社2 | ||||||
Amazon.com Inc. | 5.30% | 5.93% | — | — | — | |
Home Depot Inc. | 13.84% | 14.37% | — | — | — | |
Lowe’s Cos. Inc. | 10.77% | 8.75% | — | — | — | |
TJX Cos. Inc. | 1.81% | 10.59% | — | — | — | |
営業利益率セクター | ||||||
消費者裁量流通・小売 | 7.38% | 8.11% | — | — | — | |
営業利益率産業 | ||||||
消費者裁量 | 8.71% | 6.42% | — | — | — |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
営業利益率 = 100 × 営業利益 ÷ 収入
= 100 × 465,732 ÷ 2,329,114 = 20.00%
2 競合企業の名前をクリックすると、計算が表示されます。
- 売上高の推移
- 2017年から2021年にかけて、売上高は一貫して増加しており、最終的には23億2911万ドルに達している。この間、堅調な成長を示し、特に2020年以降の増加率が高まっていることから、事業拡大や市場の需要拡大が継続していると考えられる。
- 営業利益の推移
- 営業利益も同様に、2017年の約1,190万ドルから2021年には約4億6573万ドルへと大きく増加している。特に2020年に飛躍的に増加しており、コロナ禍においてもビジネスモデルが堅調に推移した可能性が示唆される。2020年と2021年の営業利益は、それぞれの前年と比べて顕著な成長を示している。
- 営業利益率の変動
- 営業利益率は2017年の2.7%から、2018年には12.39%へ、大幅に改善している。2019年には10.85%にわずかに低下したものの、2020年には24.57%と最高値を記録し、2021年には20%を維持している。この変動は、売上高に対して営業利益がより効率的に増加していることを示し、収益性の向上が見られる。2020年の高い営業利益率は、特定のコスト効率化や高付加価値のサービス提供が奏功したと推測される。
- 総合的な分析
- 全体として、Etsy Inc.は過去数年間にわたり収益規模の拡大と利益の拡大を示している。特に2020年の業績好調は、パンデミック期間中でもオンラインマーケットプレイスとしての需要増に支えられたと考えられる。営業利益率の向上も、収益の効率的な拡大を反映し、経営効率の改善を示している。今後もこれらの傾向が持続し、事業の収益性と規模拡大が継続する可能性が高いと判断される。
純利益率
2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
選択した財務データ (千米ドル) | ||||||
手取り | 493,507) | 349,246) | 95,894) | 77,491) | 81,800) | |
収入 | 2,329,114) | 1,725,625) | 818,379) | 603,693) | 441,231) | |
収益率 | ||||||
純利益率1 | 21.19% | 20.24% | 11.72% | 12.84% | 18.54% | |
ベンチマーク | ||||||
純利益率競合 他社2 | ||||||
Amazon.com Inc. | 7.10% | 5.53% | — | — | — | |
Home Depot Inc. | 9.74% | 10.20% | — | — | — | |
Lowe’s Cos. Inc. | 6.51% | 5.93% | — | — | — | |
TJX Cos. Inc. | 0.28% | 7.84% | — | — | — | |
純利益率セクター | ||||||
消費者裁量流通・小売 | 7.21% | 6.58% | — | — | — | |
純利益率産業 | ||||||
消費者裁量 | 9.12% | 5.18% | — | — | — |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
純利益率 = 100 × 手取り ÷ 収入
= 100 × 493,507 ÷ 2,329,114 = 21.19%
2 競合企業の名前をクリックすると、計算が表示されます。
- 収入の推移について
- 2017年から2021年までの期間において、Etsy Inc.の収入は継続的な増加を示している。特に2020年には大幅な躍進を遂げ、2017年の約441億ドルから2021年には約2330億ドルに達している。この間の増加は、同社の事業拡大や市場の拡大に伴うものであると推察される。
- 手取り金額の変動
- 手取りもまた、全体として増加傾向にあり、2017年の約8200万ドルから2021年には約4,935万ドルに上昇している。ただし、2018年には一時的に減少した後、2020年に大きく増加し、その後も高い水準を維持している。これは、売上高の増加に伴う利益拡大とともに、コスト管理の改善や収益性の向上を反映している可能性がある。
- 純利益率の動向
- 純利益率は2017年に18.54%と高い水準を示した後、2018年と2019年にはそれぞれ12.84%、11.72%とやや低下した。しかし、2020年には20.24%、2021年には21.19%と回復・上昇し、利益率の改善傾向が見られる。これにより、売上の増加に伴う効率性の向上やコスト構造の最適化が進んだことが示唆される。
- 総合的な見解
- 総じて、同社は期間を通じて収益基盤を拡大させつつ、利益率の改善も図っていると考えられる。特に2020年の売上・利益の拡大は重要な転換点であり、その後も高い利益率を維持していることから、事業の効率性と収益性の高まりが見て取れる。ただし、利益率の一時的な低下もあったことから、利益率の管理には注意を払う必要があると考えられる。
自己資本利益率 (ROE)
2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
選択した財務データ (千米ドル) | ||||||
手取り | 493,507) | 349,246) | 95,894) | 77,491) | 81,800) | |
株主資本 | 628,619) | 742,424) | 406,634) | 400,898) | 396,894) | |
収益率 | ||||||
ROE1 | 78.51% | 47.04% | 23.58% | 19.33% | 20.61% | |
ベンチマーク | ||||||
ROE競合 他社2 | ||||||
Amazon.com Inc. | 24.13% | 22.84% | — | — | — | |
Home Depot Inc. | 390.00% | — | — | — | — | |
Lowe’s Cos. Inc. | 406.05% | 217.09% | — | — | — | |
TJX Cos. Inc. | 1.55% | 55.01% | — | — | — | |
ROEセクター | ||||||
消費者裁量流通・小売 | 35.05% | 40.86% | — | — | — | |
ROE産業 | ||||||
消費者裁量 | 33.71% | 24.49% | — | — | — |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
ROE = 100 × 手取り ÷ 株主資本
= 100 × 493,507 ÷ 628,619 = 78.51%
2 競合企業の名前をクリックすると、計算が表示されます。
- 収益の推移
- 手取り金額は、2017年度から2019年度までは比較的安定した増加を示しているが、その後2020年度に大幅に増加し、2021年度にはさらに顕著な伸びを見せている。特に2020年以降の伸び率は顕著であり、事業規模の拡大や収益構造の変化が影響している可能性がある。
- 自己資本の動向
- 株主資本は概ね緩やかに増加しており、2017年度から2019年度までは比較的安定した推移を示している。一方、2020年度に大きく増加した後、2021年度にはやや縮小している。この動きは、株価の変動や新株発行、配当政策の変化などの要因によると考えられる。
- 株主資本利益率(ROE)の変化
- ROEは年々上昇傾向にあり、2017年度の約20.6%から2021年度には78.5%に達している。特に2020年度以降の劇的な上昇は、収益性の大幅改善または効率的な資本運用によるものと推測される。このROEの推移は、企業の収益力と資本効率の大きな向上を示唆している。
- 総合的な分析
- 全体として、Etsy Inc.は売上と純利益の両面で大きく成長しており、事業規模の拡大と収益性の向上が認められる。特に2020年以降の年次結果は飛躍的であり、効率的な資本利用と収益性の改善が伴っている。今後もこれらのトレンドが継続すれば、財務的な健全性と収益性は堅調に推移すると予測される。
総資産利益率 (ROA)
2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
選択した財務データ (千米ドル) | ||||||
手取り | 493,507) | 349,246) | 95,894) | 77,491) | 81,800) | |
総資産 | 3,831,809) | 2,404,489) | 1,542,352) | 901,851) | 605,583) | |
収益率 | ||||||
ROA1 | 12.88% | 14.52% | 6.22% | 8.59% | 13.51% | |
ベンチマーク | ||||||
ROA競合 他社2 | ||||||
Amazon.com Inc. | 7.93% | 6.64% | — | — | — | |
Home Depot Inc. | 18.23% | 21.94% | — | — | — | |
Lowe’s Cos. Inc. | 12.49% | 10.85% | — | — | — | |
TJX Cos. Inc. | 0.29% | 13.55% | — | — | — | |
ROAセクター | ||||||
消費者裁量流通・小売 | 9.17% | 9.20% | — | — | — | |
ROA産業 | ||||||
消費者裁量 | 7.99% | 4.36% | — | — | — |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
ROA = 100 × 手取り ÷ 総資産
= 100 × 493,507 ÷ 3,831,809 = 12.88%
2 競合企業の名前をクリックすると、計算が表示されます。
- 売上高および手取りの推移
- 手取りは2017年から2020年にかけて一時的に減少傾向を示しているが、2020年から2021年にかけて大幅に増加しており、2021年の手取りは過去最高値となっている。特に2020年にかけての伸びは著しく、コロナ禍の影響も考えられるが、その後の回復と成長を示している。
- 総資産の変動
- 総資産は継続的に増加しており、2017年の約6億ドルから2021年には約38億ドルに達している。特に2018年から2019年の間に目立った増加が見られ、その後も順調に拡大していることから、積極的な資産拡大戦略が行われていると推測できる。
- 収益性指標(ROA)
- ROAは2017年から2019年にかけて低下した後、2020年には大きく回復し、14.52%に達している。2021年にはやや下降したものの、依然として高い水準を維持しており、資産に対する利益効率は年々改善していることが示されている。特に2020年の高ROAは、コロナ禍においても収益性が向上したことを示唆している。
- 総合的な分析
- 全体としては、売上高(手取り)と資産が着実に拡大しており、特に2020年から2021年にかけては大きな成長を見せている。これに伴いROAも2020年に顕著に回復しており、資産の有効活用と収益性の向上が伺える。一方、2018年から2019年にかけての利益とROAの減少は、当該期間の経営環境や事業構造の変化を反映している可能性もあるが、それにも関わらず総資産の積極的な拡大と利益の増加は、全体としての財務基盤の強化に寄与していると評価できる。