損益計算書の構造
PepsiCo Inc.、連結損益計算書の構成
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-28), 10-K (報告日: 2023-12-30), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-25), 10-K (報告日: 2020-12-26).
- 売上高の動向について
- 全期間を通じて純収益は一定の基準を維持しており、特定の増減傾向は見られない。しかしながら、2021年と2022年にかけてはわずかに減少し、その後2023年にかけて回復していることから、売上高は安定的に推移していると考えられる。
- 売上原価と粗利益の変動
- 売上原価率はおおむね46%付近に推移し、細かな変動はあるものの大きな変化は見られない。一方、粗利益率は全期間において約53%から54.8%の範囲内で推移し、2023年には54.21%、2024年には54.55%と微増していることから、収益性の向上が示唆される。
- 販売費及び一般管理費の推移
- この費用も売上高比で概ね39%から40%の間で安定しており、経費管理は一定の水準を維持していると考えられる。特に大きな変動はなく、運営コストの管理が継続されていることが伺える。
- 営業利益と関連項目
- 営業利益率は約13%台前半で推移し、2020年から2024年にかけて大きな変動は見られない。ただし、2024年には13.1%、2023年には13.0%とやや改善し、利益率の安定性とともに微増傾向が示唆される。また、純利益に関しても同様の動きで、2024年に10.43%とわずかに向上している。
- その他の収益と経費
- ジュース取引関連の利益や無形固定資産の減損は、2022年以降だけに見られる一時的な増減である。そのうち、無形固定資産の減損は2022年に-3.66%と高い割引き崩しを示し、その後は縮小傾向にある。また、年金・退職者医療給付収入は、2021年にピークを迎え、その後は概ね安定またはわずかな変動にとどまっている。
- 利息の動向
- 利息および支払利息の割合は一定ではないが、全体的にマイナスの値を示し、負債に伴う利息費用が常に収益を圧迫していることを示している。ただし、2023年には支払利息の割合がやや低下している。
- 税引前利益と純利益
- 税引前利益率は約12.4%から13%の範囲で堅調に推移しており、経営の安定性を示唆している。法人税引当金の割合も概ね2%前後に安定しているため、税負担は一定範囲内で維持されている。純利益率は概ね10%台半ばで推移し、2024年には10.48%とやや改善していることから、利益の確実性と安定性を確認できる。
- まとめ
- 全体として、PepsiCo Inc.の財務状況は収益性とコスト管理の面で比較的安定している。売上高の一定性や利益率の微増が示された一方で、特定の時点での無形固定資産の減損や一時的な利益項目の変動は注意を要するものである。今後も収益性を維持しつつ、コストコントロールと財務の安定性の向上に努めることが重要と考えられる。