包括利益計算書

包括利益とは、非所有者の源泉からの取引やその他のイベントや状況による、期間中の企業の資本(純資産)の変化です。これには、所有者による投資および所有者への分配に起因するものを除き、期間中の資本のすべての変動が含まれます。

AT&T Inc.、連結包括利益計算書

百万米ドル

12ヶ月終了	2024/12/31	2023/12/31	2022/12/31	2021/12/31	2020/12/31
当期純利益(損失)	12,253)	15,623)	(7,055)	21,479)	(3,821)
換算調整額(税引後)	(545)	463)	346)	(127)	(929)
税引後当期純利益(損失)に含まれる組替調整	127)	—)	—)	2,087)	—)
ワーナーメディアの分配金(税抜き)	—)	—)	(182)	—)	—)
外貨	(418)	463)	164)	1,960)	(929)
税引後、未実現利益(損失)	(19)	22)	(143)	(63)	78)
税引後当期純利益(損失)に含まれる組替調整	30)	11)	8)	(3)	(15)
証券	11)	33)	(135)	(66)	63)
税引後、未実現利益(損失)	380)	922)	(648)	(715)	(811)
税引後当期純利益(損失)に含まれる組替調整	45)	47)	96)	72)	69)
ワーナーメディアの分配金(税抜き)	—)	—)	(24)	—)	—)
デリバティブ	425)	969)	(576)	(643)	(742)
期間中に発生した正味前サービスクレジット(費用)は、税引き後	—)	32)	1,787)	(34)	2,250)
税引後当期純利益(損失)に含まれる純前サービスクレジットの償却	(1,523)	(1,963)	(2,028)	(2,020)	(1,841)
ワーナーメディアの分配金(税抜き)	—)	—)	25)	—)	—)
確定給付型退職後給付制度	(1,523)	(1,931)	(216)	(2,054)	409)
その他の包括損失(税引後)	(1,505)	(466)	(763)	(803)	(1,199)
包括利益(損失)	10,748)	15,157)	(7,818)	20,676)	(5,020)
非支配持分に帰属する包括利益	(1,305)	(1,223)	(1,469)	(1,396)	(1,296)
AT&Tに帰属する包括利益(損失)	9,443)	13,934)	(9,287)	19,280)	(6,316)

レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).

売上高および純利益の動向: AT&Tの純利益は、2020年には約-38億米ドルの損失を計上していたが、2021年には約2.15億米ドルの利益に転じている。その後、2022年に約-0.71億米ドルの損失が生じたものの、2023年には約1.56億米ドルの利益に回復し、2024年も約1.23億米ドルの利益を維持している。これにより、2021年以降は収益性の改善傾向が見られる一方で、2022年に一時的な損失が生じたことが示唆される。
包括利益の変動: 2020年の包括利益は約-50.2億米ドルの損失だったが、2021年には約2.07億米ドルの利益に転じている。しかし、2022年には約-78億米ドルの損失となり、その後2023年に約1.52億米ドルの利益、2024年に約1.07億米ドルの利益へと回復している。特に2021年は、包括利益の大幅な改善がみられる一方、2022年は大きな損失が計上されている。これは、為替調整額やその他の包括損失の増加が影響している可能性がある。
その他の包括損失と特定項目の影響: その他の包括損失は2020年から2024年にかけて一貫してマイナスで推移し、2020年には-119.9億米ドル、2024年には-15.05億米ドルとなっている。外貨換算調整額や確定給付型退職後給付制度の変動が大きな要素となっており、特に外貨の影響は顕著である。2022年の確定給付型退職後給付制度では大きな損失が生じているが、2023年以降はその負担が抑制される傾向が見られる。
資産および負債の変動とリスク: 税引後未実現利益(損失)やデリバティブに関しては、2020年には大きな評価損を示していたが、2023年以降は大きく改善し、2024年には前年度に比べて約380百万米ドルの未実現利益と約425百万米ドルのデリバティブ利益を計上している。これらの変動は、市場リスクや金利変動などのマクロ経済要因に対応した資産の評価変動を反映している。
その他の財務指標と収益性: 税引後当期純利益に含まれる調整項目や税引後未実現利益の変動は、2020年から2024年にかけて多くの変動を示している。特に、2022年と2023年に組替調整が増加し、収益の変動に寄与していることがわかる。これらの調整項目は、会計処理の変化や財務戦略の一環として行われている可能性が高い。
まとめ: 全体として、AT&Tの財務状況は2020年の大きな損失から2021年の回復に向かい、その後2022年に再び困難を経験したものの、2023年以降は収益性と資産評価の改善が見られる。特に、為替調整や退職制度、デリバティブの評価による影響が財務指標の変動に大きく寄与していることから、今後の財務戦略においてこれらの要素の管理が重要となると考えられる。

AT&T Inc. (NYSE:T)

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