貸借対照表:負債と株主資本
貸借対照表は、債権者、投資家、アナリストに、会社のリソース(資産)とその資本源(資本および負債)に関する情報を提供します。通常、企業の資産の将来の収益能力に関する情報や、売掛金や棚卸資産から生じる可能性のあるキャッシュフローの指標も提供します。
負債は、過去の出来事から生じる会社の義務を表し、その決済は企業からの経済的利益の流出をもたらすと予想されています。
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Deckers Outdoor Corp.、連結貸借対照表:負債および株主資本
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レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-03-31), 10-K (報告日: 2022-03-31), 10-K (報告日: 2021-03-31), 10-K (報告日: 2020-03-31), 10-K (報告日: 2019-03-31), 10-K (報告日: 2018-03-31).
- 負債の推移と構造
- 2018年から2023年にかけて、短期借入金は一定の範囲内で推移しており、2020年以降の具体的な数値は公表されていません。流動負債は全体として増加傾向にあり、2023年には約4億9千万ドルに達していることから、短期的な資金調達や運転資本の充足に積極的な姿勢が見受けられる。長期負債についても増加傾向にあり、2023年には約2億9千万ドルとなっています。特に、長期オペレーティング・リース負債やその他の長期負債も増加しており、総負債は2018年の約3億2千万ドルから2023年には約7億9千万ドルへと約2.4倍に拡大しています。これらの数字から、負債の全体規模が拡大し、資本構成の中で負債比率が高まっている点に注意が必要です。
- 株主資本と資本構成の変化
- 株主資本は2018年度の約9億4千万ドルから2023年度には約1億7千万ドル増加し、約17億6千万ドルに達しています。増加の主な要因は追加資本金と剰余金の拡大によるものであり、特に剰余金は約7.7千万ドルの増加にとどまらず、総額では約5億8千万円の増加を見せています。一方、普通株式は微減傾向にあり、1株あたりの純資産増加とともに株主資本の増加を支えているものと推測される。株主資本の拡大は、会社の自己資本比率が堅調に推移していることを示し、財務の安定性向上につながる可能性がある。
- 流動性の観点
- 流動負債は増加の一途をたどり、2023年には約4億9,7千万ドルと過去最高を記録している。一方、未収給与や未払費用といった短期的な負債も増減を繰り返す中、特に未払の所得税の増加により、流動負債総額が高止まりしていることがわかる。これにより、短期的な資金繰りの重要性が増しているとともに、運転資金管理の適切性が今後さらに重要となるだろう。
- 包括損失の動向と株主価値への影響
- その他包括損失累計額は2018年の約1,300万ドルから2023年には3,900万ドル超へと増加しており、株主資本の増加分を一部相殺している。これは、為替や市場価値の変動といった外部要因が、株主資本にマイナスの影響を与えている可能性を示す。総じて、株主資本の増加にもかかわらず、包括損失の拡大が会社の財務安定性に与える潜在的リスクを示唆している。
- 総合的な財務状況
- 総負債と株主資本の合計は、2018年の約12.6億ドルから2023年には約25.6億ドルに増加し、約2倍に拡大している。これは、負債の増大とともに株主資本も堅実に増加していることを反映している。結論として、負債比率の上昇にもかかわらず、株主資本の増加により企業の資本構成は引き続き健全な範囲内にとどまっていると考えられる。ただし、長期負債比率の増加と包括損失の拡大は、今後の財務戦略において注意が必要なポイントである。