損益計算書の構造
四半期データ
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-Q (報告日: 2019-09-30), 10-Q (報告日: 2019-06-30), 10-Q (報告日: 2019-03-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-Q (報告日: 2018-09-30), 10-Q (報告日: 2018-06-30), 10-Q (報告日: 2018-03-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-Q (報告日: 2017-09-30), 10-Q (報告日: 2017-06-30), 10-Q (報告日: 2017-03-31), 10-K (報告日: 2016-12-31), 10-Q (報告日: 2016-09-30), 10-Q (報告日: 2016-06-30), 10-Q (報告日: 2016-03-31), 10-K (報告日: 2015-12-31), 10-Q (報告日: 2015-09-30), 10-Q (報告日: 2015-06-30), 10-Q (報告日: 2015-03-31).
- 売上高と売上原価の推移
- 売上高の割合は一定の基準値(100)を示し、売上原価の割合は季節や期間によって変動している。特に2017年の貸倒れに関連する売上原価の増加により、売上総利益率は大きく低下している。2018年から2019年にかけては売上原価の割合がより安定し、売上総利益率も全体的に回復基調にあるものの、2019年の第3四半期には再び低迷している。これにより、収益性の継続的な改善に課題が存在していることが示唆される。
- 利益率の変動
- 営業利益率は2015年から2017年までは比較的安定して高い水準にあったが、2017年第3四半期に大きくマイナスに転じており、経営上の問題や一時的な損失の兆候と考えられる。2018年以降は若干の回復がみられるが、2019年の第3四半期には再びマイナスに転じ、その回復基調が不安定であることを示している。純利益も同様に、2017年の一部期間に大きな減少や負の値を記録し、その後の回復が限定的となっている。
- 研究開発費と販売費の動向
- 研究開発費は売上高に対する割合が比較的安定しており、企業は持続的な投資を継続していることが示される。一方、販売費及び一般管理費は2018年以降、売上高に対して増加傾向にあり、特に2018年第4四半期以降は11%以上の割合となっており、コスト構造の変化や販売促進のための投資拡大が影響している可能性がある。
- 無形資産の償却と特殊費用
- 無形資産の償却は期間を追って増加しており、2019年には4.55%に達していることから、過去の資産取得や買収に伴う償却負担が増加していると考えられる。また、特殊費用の一部としてのリストラクチャリングや統合コストは、2017年以降、段階的に増加し、経営効率化や組織再編に伴う費用の増加を反映している。ただし、アスベスト関連料金は一時的な影響を示したにとどまる。
- その他の収益とコスト
- 営業外収支では、利息負担が継続して一定範囲内に収まっている一方、雑貨収入や持分利益は変動が見られる。特に、2017年第4四半期に一時的な税引前利益または損失の大きな変動があり、その後も収益の安定性が課題となっている。税引後利益は全般的に不安定な推移を示し、2017年第4四半期に大きな損失を記録したほか、2019年第4四半期には再びマイナスに転じている。
- 純利益と株主利益
- 当期純利益は2018年に若干の回復を見せたものの、2019年には再び大きな減少または赤字となる傾向が見られる。特に、非支配持分に帰属する利益や純損失がある中、通常の株主に帰属する純利益も比較的不安定であり、経営の収益性改善には継続的な努力が必要と考えられる。全体として、経済環境や経営施策の影響により、利益の変動幅が大きくなっている点に注意を要する。