損益計算書の構造
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2025-01-31), 10-K (報告日: 2024-01-31), 10-K (報告日: 2023-01-31), 10-K (報告日: 2022-01-31), 10-K (報告日: 2021-01-31), 10-K (報告日: 2020-01-31).
- 収益構成の変化と安定性
- 分析期間において、サブスクリプションとサポート事業の収益に占める割合は常に高水準を維持しており、2020年から2025年にかけて94%に近い範囲で安定しています。この割合の持続的な高水準は、同社の収益基盤においてサブスクリプションモデルが主要な役割を果たしていることを示しています。一方、プロフェッショナルサービスおよびその他の収益の割合は、概ね6%前後で推移し、一時的に7%以上に増加した期間もありますが、その後再び低下する傾向があります。これにより、同社の収益構造はサブスクリプションが中心である一方で、補完的なサービスも一定の役割を果たしています。
- 利益率とコスト構造の動向
- 売上総利益率(粗利率)は、2020年から2024年にかけてやや低下し2023年には73.34%まで下落した後、2025年には77.19%に回復しています。これは、売上に対する収益コストの割合が概ね24%から27%の範囲で推移し、2025年には22.81%となることから、コスト効率の改善が見られることが示唆されます。運営費用の割合も、2020年の約73.5%から2025年には約58.2%に低減しており、コスト管理の改善が利益率向上に寄与しています。
- 収益性の向上と営業利益の拡大
- 営業利益率は2020年の1.74%から、2024年には14.38%、2025年には19.01%へと着実に向上しています。この増加は、売上高の増加及びコスト管理の改善によるものと考えられます。特に2025年には、営業利益の増加が顕著であり、収益全体の成長基調に伴い、収益性の向上が期待できます。
- その他の財務項目と投資活動
- 戦略的投資の損失(利益)は、2020年には10.21%の高い割合を示し、その後減少傾向にあります。2022年以降はマイナスとなり、一定の投資負担が継続していることが推察されます。法人税引当前の純利益率は、2021年の12.05%から2025年の19.63%へと増加し、税引後の純利益率も同様に向上しています。これにより、企業の収益性全体の改善とともに、税負担の軽減や効率的な税戦略が寄与している可能性があります。総じて、手取り利益率も増加傾向にあり、最終的な収益成果の改善を示しています。