損益計算書の構造
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2025-06-30), 10-K (報告日: 2024-06-30), 10-K (報告日: 2023-06-30), 10-K (報告日: 2022-06-30), 10-K (報告日: 2021-06-30), 10-K (報告日: 2020-06-30).
- 収益構造の変化と割合の推移
- 2020年から2025年にかけて、収益の大部分は「サービスおよびその他の」項目が占めており、割合は50%以上の範囲で安定して推移している。積の割合は減少傾向にあり、2025年には22.7%となっている。一方、「積」の収益に占める割合は減少し、2025年には約4.79%まで縮小している。これにより、収益源の変化が示唆される。サービス事業の割合が増加しており、収益構造はサービス関連に偏りつつあることが観察できる。
- 収益性の指標と利益率の動向
- 売上総利益率は概ね67%台から69%台で推移しており、安定した収益性を示している。営業利益率は2020年の37.03%から2025年には45.62%へと増加し、全体的に収益性の向上傾向が見られる。これは、売上総利益率の安定に加え、販管費や研究開発費の割合が相対的に低下していることと関連している可能性がある。
- コスト構造と費用比率の変化
- 研究開発費とセールス&マーケティング費用は、収益に対して約12%前後の割合を維持しつつ、やや低下傾向にある。特に、セールス&マーケティング費用は2025年に9.11%と縮小し、費用の効率化が進んでいる可能性が考えられる。これにより、営業利益の増加にも寄与していると推測できる。
- その他の収益・費用と純利益の動向
- 営業外収益には利息や投資利益などが含まれ、比較的一定の割合を占めている。ただし、収益の中でのこれらの割合は全体としてやや減少傾向にある。税引前当期純利益は概ね安定した水準を維持し、2025年には約43.88%となっている。法人税引当金の割合はあまり変動しておらず、手取り利益も全体として横ばいかつやや増加の傾向にある。
- 総括
- 2020年度から2025年度にかけて、収益構造の多様化とともに、サービス分野の比率が増加し、占める割合が拡大している点が顕著である。利益率の向上とコスト効率化により、営業利益や純利益が堅調に推移していることから、同社の収益性は向上していると評価できる。一方、外部環境や経済情勢の変化に対して今後も注意が必要であると考えられる。