損益計算書の構造
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 収益構成の変化
- 2020年から2024年にかけて、サービスの割合は一貫して減少しており、2020年の61.13%から2024年には47.51%へと低下している。一方、セールスの割合は逆に増加しており、2020年の37.33%から2024年には51.36%に上昇している。融資の割合は比較的安定しているものの、やや低下傾向にある。また、全体の収益に占める割合は各年度とも100%と示されている。
- 営業利益の推移
- 営業利益の収益に占める割合は、2020年の9.22%から2023年の15.17%にかけて増加し、その後わずかに低下しているものの、全体的に見て改善の傾向を示している。これにより、収益構造の効率性向上やコスト管理の改善が示唆される。
- 費用と粗利益の動向
- 費用の割合は2020年の51.68%から2024年には43.35%へと減少しており、粗利益の割合は逆に増加している(48.32%から56.65%へ)。これにより、コスト削減や利益率の向上が進んでいることが示唆される。特に、販売・一般・管理費用の割合は全般的に安定しているが、研究・開発費用の割合はやや増加傾向にある。
- その他の収益・損失の状況
- 外貨取引やデリバティブ商品の損益は、年度間で変動がみられるが、総じて少額の変動にとどまっている。退職関連費用は特に2022年に大幅に増加したが、その後やや減少した。その他の収入と費用は変動しているものの、総合的には安定していると考えられる。
- 税引前利益および純利益
- 継続事業の税引前利益の割合は、2020年の6.33%から2023年に14.07%と増加傾向にあり、その後やや減少しているが、2024年には9.26%である。純利益も類似の動きであり、IBMに帰属する純利益の割合は2020年の7.59%から2023年の12.13%に増加し、その後やや縮小したが、2024年には9.6%と安定している。これらの推移は、収益性の向上とコスト管理の改善を反映していると考えられる。
- その他の要因
- 非継続事業からの利益や損失、税効果の変動もみられるが、影響は限定的である。特に、退職関連費用の増減は注意深く監視される必要があるが、全体としては一時的な変動にとどまっている。外貨や金融商品に関する損益も比較的小さな範囲で変動しており、総合的な財務の安定性には大きな影響を与えないと考えられる。