貸借対照表の構造:資産
Advanced Micro Devices Inc.、連結貸借対照表の構成:資産
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-28), 10-K (報告日: 2023-12-30), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-25), 10-K (報告日: 2020-12-26).
- 流動資産の割合の動向
- 2020年から2023年にかけて、流動資産は総資産に占める割合が比較的一定の範囲内で推移しているが、2022年以降急激に減少している。特に2020年と2021年は約69％前後の割合を維持していたが、2022年には約22％まで低下し、その後も24.7%、27.52%と徐々に回復基調を見せている。
- 現金および現金同等物・短期投資の変化
- 現金および現金同等物の割合は2021年にピークの約20.41％を示した後、2022年以降は大きく減少し、2024年には約5.47％へと低下した。一方、短期投資は2021年の8.64％から2022年には1.51％に減少したが、その後やや上昇して2024年には1.94％になった。これらは流動性資産の減少傾向を反映していると考えられる。
- 売掛金の割合と動向
- 売掛金は2020年に約23.05％と高い割合を占めていたが、その後一定の減少傾向を示し、2022年には6.11％となった。ただし、2024年には8.94％に増加し、流動資産に占める比率の変動に影響を与えている。
- 固定資産の構成比と変動
- 固定資産の総資産に占める割合は2020年の31.46％から2022年に77.78％と大幅に増加し、その後も72.48％まで維持されている。この変化は、資産構造のシフトにより、固定資産の比重が高まったことを示しており、特に有形固定資産と買収関連無形資産の増加が寄与している。特に買収関連無形資産は2022年に約35.69％にのぼり、高い比率を占めている。
- 負債や義務の構成
- 関連当事者からの債権や未請求債権などの流動負債項目は2020年には低い割合だったが、2022年にかけて一部増加し、特に未請求債権は2022年と2023年に相次いで出現している。この動きは、取引先との債権管理や請求の変化を示唆している可能性がある。
- 資産の構成変化の概要
- 全体として、2020年から2022年にかけて流動資産の比率の大幅な減少と固定資産の比率の増大が見られる。その後は、流動資産の一部回復とともに、固定資産の比率はやや安定または若干低下傾向にある。これらの変化は、資産構造の戦略的再編や資本投下の結果と考えられる。