貸借対照表の構造:資産
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 資産構成の全体的な傾向
- 分析対象期間において、総資産に占める固定資産と無形資産の割合は比較的高い水準で推移しており、特に無形固定資産の比率が多い点が顕著である。2020年から2024年にかけて、無形固定資産の割合は55.04%から44.44%へと漸減傾向を示す一方で、無形資産の絶対額は一般的に高い水準を維持している。これに対し、長期資産は全期間を通じて約80%以上の割合で安定しており、資産の柱として位置付けられている。
- 流動資産の動向
- 流動資産に占める割合は2020年の16.05%から2023年に24.5%へと顕著に増加し、その後2024年には18.93%に減少している。流動資産の中で、売掛金や在庫の割合はそれぞれ一定の範囲内で推移し、流動資産全体の増減に伴って変動している。現金および同等物は2023年にピークを迎え、以降は減少しているが、その割合は依然として重要な位置付けにある。
- 短期投資とその他の資産
- 短期投資の割合は全期間を通じてごく低く、2021年に0.06%に一時的に増えた以外はほぼゼロに近い状態で推移している。その他の資産の割合は2020年の3.22%から2024年の6.76%へと増加しており、資産構成の多様化を示していると考えられる。
- 負債・資本の観点からの資産変動
- 資産の内訳をみると、有形固定資産は比較的一定範囲内で推移している一方、無形資産の比率が高く、主に知的財産や商標、ブランド価値等の資産が中心になっていることが分かる。売掛金や在庫の比率も増加傾向にあり、営業活動に伴う運転資本の増減を反映している可能性がある。総じて、資産の大部分を無形資産と長期資産が占めていることは、同社の事業モデルにおいて知的資産の重要性が高いことを示唆している。