損益計算書の構造
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AmerisourceBergen Corp.、連結損益計算書の構成
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-09-30), 10-K (報告日: 2021-09-30), 10-K (報告日: 2020-09-30), 10-K (報告日: 2019-09-30), 10-K (報告日: 2018-09-30), 10-K (報告日: 2017-09-30).
- 収益と売上原価の動向
- 分析期間を通じて、収益に対する売上原価の割合は概ね安定しており、97.25％から96.52％の範囲内で推移している。これにより、売上原価率の大きな変動は見られず、安定したコスト構造が維持されていることが示唆される。一方、粗利益の割合は2.75％から3.48％の範囲で上昇傾向を示し、収益性の改善がうかがえる。
- 営業費用と営業利益の変動
- 流通・販売・管理費用と運営費は、いずれも収益に対して一定の割合を占めており、特に運営費は2020年度に大きく増加し、5.44％に達した。2021年度以降はやや低下しつつも、依然として高い負担を示している。営業利益は2017年から2019年にかけて安定して増加し、2020年度には大きくマイナスに転じたものの、2021年と2022年度には回復基調となり、1％台のプラスを維持している。
- 特別項目と損失の傾向
- 訴訟およびオピオイド関連費用の割合は2020年度に顕著に増加し、-3.54％に達している。この増加は、当該年の特別損失が大きく影響した可能性がある。その後、これらの費用は低減し、2022年度にはごくわずかに負の割合を維持している。資産やのれんの減損も一部の年度で見られ、特に2020年度と2019年度においてそれぞれ0.32％や0.03％の損失を示した。
- 税引前利益と純利益の動向
- 税引前利益は2017年から2019年まで順調に推移し、0.7％から0.54％の範囲にあるが、2020年度に大きく-2.79％へと落ち込み、その後回復し2022年度には0.91％を記録した。純利益も同様に、2018年度に最高の0.96％を示し、その後、2020年度に大幅なマイナスに沈んだものの、2021年および2022年度には再びプラス圏に復帰している。これらの変動は、特別損失や費用の増減と関連している可能性がある。
- 税効果と当期純利益の傾向
- 所得税の効果は年度によって大きく変動し、特に2020年度に1％のプラスから他年度はマイナス圏に推移している。これにより、税効果による利益への影響が一時的に増大したことが示唆される。最終的に当期純利益は2018年度の最高値0.99％から、2020年度にはマイナス1.80％に落ち込んだが、その後は回復傾向にあり、2022年度には0.71％となっている。
- その他のポイント
- 支払利息や受取利息などの金融関連項目は小幅ながら一貫してマイナスの割合を示しており、財務費用の負担が継続していることがうかがえる。特に、株式投資の連結損失や債務の早期償却による損失も限定的である。これらの結果から、会社の財務構造において、流動性や収益性の改善が示唆される一方、ある年度には特別損失の影響を大きく受けていることも明らかである。