貸借対照表の構造:負債と株主資本
四半期データ

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Apache Corp.、連結貸借対照表の構造:負債・自己資本(四半期データ)

資産構成および負債比率の変動

当該期間において、総資本は概ね横ばいないしやや縮小傾向を示している。一方で、総負債と株主資本の合計は全期間を通じて一定であり、負債比率はおおむね50％から65％の範囲内で推移している。

特に長期借入金の割合は、2011年から徐々に増加し、2015年以降は大幅に高まり、2016年には35％を超えている。この動きは、長期資金調達への依存度増加を示唆しており、財務レバレッジの拡大を反映している可能性がある。

短期負債の動向

流動負債比率は、2011年初から2013年前半まで緩やかに増加し、その後はやや安定した動きを見せている。ただし、2014年以降の期間において一部には変動の兆候も見られる。

特に流動債務には、2011年の0.07から2012年の最大0.96へと大きく増加した後、その後は減少へ転じつつある。

売掛金や未収項目の動向

未収の探査と開発費用や未収所得税の割合は比較的安定しているが、未払営業費用や未払い報酬は変動が見られるが、それほど大きなトレンドは示していない。

資産除去義務およびその他の包括利益

資産除去義務の割合は、期間を追うごとに増加傾向を示しており、特に2015年以降は約9%まで上昇している。これには、資源採掘に伴う環境対応や資産の償却に係る負債増加が寄与しているものと推測される。

その他の包括利益累計額は、2011年から2014年の間にややマイナス圏に沈む傾向を持つが、2015年以降は再びマイナス幅が拡大し、資本の評価損や為替差損などの要因が影響している可能性がある。

株主資本の変化

株主資本合計は、2011年から2014年までは比較的安定していたが、2015年には顕著な減少を示し、2016年には大きく低下している。特に、利益剰余金は2015年以降かなり縮小し、2015年第2四半期にはマイナスに転じていることから、累積損失の拡大が指摘される。

資本金も同時期に増加しており、増資や株式の発行を通じた資本調達が行われた可能性がある。

収益性および赤字の状況

利益剰余金は、2011年から2014年まで緩やかに増加を続けていたが、2015年には大きく縮小しており、2015年12月期には赤字に転じている。これにより、収益性悪化や費用増加が財務状態に悪影響を及ぼしているものと考えられる。

その他のポイント

資産除去義務や他の負債項目の増加は、企業の環境対策および資産の資産除去義務の負担増を反映しており、長期的な負債管理の視点が重要となる。

全体として、負債比率の一定範囲内での推移及び長期借入金の増加傾向は、資金調達戦略の変化や事業規模の拡大に伴う資金需要増を示唆している。ただし、利益剰余金の著しい縮小と株主資本の低下は、企業の収益性改善や資本効率化策が必要であることを示している。