損益計算書
損益計算書は、一定期間にわたる企業の事業活動の財務結果に関する情報を示しています。損益計算書は、会社が期間中にどれだけの収益を生み出したか、そしてその収益を生み出すことに関連してどのような費用がかかったかを伝えます。
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Apache Corp.、連結損益計算書
百万米ドル
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2015-12-31), 10-K (報告日: 2014-12-31), 10-K (報告日: 2013-12-31), 10-K (報告日: 2012-12-31), 10-K (報告日: 2011-12-31).
- 全体的な収益動向
- 石油収入とガス収入の両方が、2011年から2013年にかけて比較的安定した増加傾向を示したものの、2014年以降は著しい減少に転じている。特に、2015年の石油収入は約5,000百万米ドルにまで激減しており、収益源の大きな打撃となっている。一方、天然ガス液の収益は、全期間を通じて比較的堅調に推移し、2013年のピークに近い値を示している。
また、石油・ガス生産収益も同様に、2013年以降大きく低下し、2015年には6,383百万米ドルに留まっている。この状況は、エネルギー価格の下落や生産規模の縮小といった外部要因の影響が考えられる。 - コストと利益の変動
- リース運営費や収益コストは全期間を通じて増加傾向にあり、特に収益コストは2011年の2,901百万米ドルから2015年には2,065百万米ドルに減少している。しかし、粗利益は2011年の13,909百万米ドルから2015年には4,318百万米ドルに減少し、収益の縮小を反映している。
営業利益については、2011年の8,173百万米ドルから2013年には4,738百万米ドルまで減少した後、2014年に赤字（-2,878百万米ドル）、2015年には深刻な損失（-27,910百万米ドル）を計上している。この損失拡大は、資産の減損や特別損失の計上、コスト構造の著しい悪化によるものと推測される。
減価償却費や資産除去債務の増加も顕著で、特に2014年・2015年において、減価償却や資産除去に伴う費用が大幅に膨らんでいる。これらは資産の減損や設備の撤去コストの増加と関連している可能性がある。 - 税金と純利益の動向
- 税引前純利益は、2011年に8,093百万米ドルを記録した後、2012年と2013年にかけて減少し、2014年と2015年には大きな赤字に転じている。所得税の税額も、2011年の約3,509百万米ドルから2015年には税還付（5469百万米ドル）にまで変化しているが、大部分は純損失に伴うものである。
特に2014年と2015年の純利益は著しく落ち込み、2015年には非支配持分を含めて2,351億米ドルの損失を計上している。この結果は、多額の減損損失やその他の特別損失項目が総体として収益性の大幅下落に寄与したことを示している。
また、非支配持分に帰属する純損失も巨大であり、株主に帰属する純利益も同様に大幅に悪化している。これにより、財務的に厳しい状況にあることが明らかとなる。 - その他の財務項目と資産負債の状況
- 支払利息や資金調達費用は、2011年から2015年まで全体的に増加しており、資本構造のコスト上昇も示唆される。特に、資金調達費用は2015年に大きく膨らんでいる。
資産除去債務の増加は全期間を通じて一定のペースで進行しており、資産の解体や環境対応コストが増大している可能性を示唆している。
また、その他の資産や障害項目も一定の減少または変動を伴いつつ、高コストの資産と見られる資産除去・設備再構成と関連していると考えられる。 - 総括
- 全期間を通じて、収益の縮小、コストの増加および多額の減損損失により、会社の収益性は著しく低下している。特に2014年以降の赤字拡大は、資産の特別損失や減価償却の増加により引き起こされたと考えられる。これらの状況は、エネルギー市場の変動、資産価値の下落、コスト構造の悪化に起因している可能性が高いと評価される。今後は、コスト管理や資産の再評価、収益源の多角化が重要な課題となると考えられる。