包括利益計算書
包括利益とは、非所有者の源泉からの取引やその他のイベントや状況による、期間中の企業の資本(純資産)の変化です。これには、所有者による投資および所有者への分配に起因するものを除き、期間中の資本のすべての変動が含まれます。
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レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-06-29), 10-K (報告日: 2023-07-01), 10-K (報告日: 2022-07-02), 10-K (報告日: 2021-07-03), 10-K (報告日: 2020-06-27), 10-K (報告日: 2019-06-29).
- 当期純利益の推移について
- 過去6会計年度において、当期純利益は全体的に増加傾向を示している。2019年の1674百万米ドルから2024年には1955百万米ドルに達し、ピークの2023年に比べてやや低下しているものの、総じて堅調な成長を維持している。特に2021年には524百万米ドルと一時的に低下したが、その後リバウンドしていることが読み取れる。
- 外貨換算調整の変動
- 外貨換算調整については、2019年から2024年にかけて大きな変動が見られる。一時的にマイナスの値に偏った時期もあるが、2021年には再びプラスに転じており、通貨換算による為替差損益が為替レートの変動を反映していると推察できる。特に2022年のマイナス0461は大きな為替損失を示唆している。
- キャッシュフローヘッジの償却と変更
- キャッシュフローヘッジの償却額は比較的安定しており、2019年から2024年まで9百万米ドル前後で推移している。一方、キャッシュフローヘッジの変更に関しては、2019年以降変動が見られ、2023年には大きなマイナス(-55百万米ドル)となっていることから、ヘッジ戦略の見直しや調整が行われている可能性がある。2024年には再びプラス16百万米ドルで改善している。
- 公正価値ヘッジの除外要素の変動
- 該当する年度には0または少量の値が記録されており、2024年にわずかに2百万米ドルの増加が見られる。これにより、公正価値ヘッジの除外要素の調整が比較的小規模な範囲で行われていることが示唆される。
- 保険数理上の損失と純保険利益の変動
- 保険数理上の損失は、2019年から2022年まで増加傾向を示し、2022年には59百万米ドルまで達したが、その後は2023年以降減少している。純保険数理利益はこれと対照的に、2019年に-155百万米ドルと赤字だったものが、2021年に156百万米ドルと黒字に転じ、その後も黒字を維持している。これからは、保険に関する数理リスクの管理改善があった可能性が読み取れる。
- 有価証券の変動
- 有価証券の変動は比較的安定しており、2019年から2024年までの範囲内で微細な変動しか見られない。マイナスの年度とプラスの年度が交互に現れる様子から、市場の変動に対して一定の調整を行っているものと考えられる。
- 税引き後項目とその他の包括利益
- 税引き後の項目は年度によって大きく変動しており、2021年には200百万米ドルと高水準に達している。一方、その他の包括利益は、2019年の-190百万米ドルから2021年の562百万米ドルまで大きく増加し、その後は2023年に-333百万米ドルと大きくマイナスに振れるが、2024年には再びプラス229百万米ドルに回復している。包括利益も全体的に変動がありつつも、総じて堅調な増加傾向を示している。
- 総合的なまとめ
- 全体として、収益面では着実な成長を続けており、純利益の増加が顕著である。リスクマネジメント面では、為替やヘッジ戦略の見直しにより、変動性をコントロールしつつ経営の安定化に努めていることが示唆される。保険関連やその他包括利益の変動は市場や資産運用の状況を反映したものであり、適応的な管理が行われていると考えられる。ただし、外貨換算調整やその他の包括利益には依然として変動があり、市場や為替リスクに対する注意が必要であることも示唆されている。