貸借対照表の構造:負債と株主資本
Sysco Corp.、連結貸借対照表の構成:負債と株主資本
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-06-29), 10-K (報告日: 2023-07-01), 10-K (報告日: 2022-07-02), 10-K (報告日: 2021-07-03), 10-K (報告日: 2020-06-27), 10-K (報告日: 2019-06-29).
- 債務構造の変化
- 総負債比率は、2019年から2024年にかけて概ね安定しており、年平均で約92%から93%の範囲内に推移している。特に、短期負債の比率は流動負債の増加に伴い2019年の約34%から2024年には約37%へ上昇している。一方、長期負債の比率は一時的に高まった2019年の約52%から2020年の65%にピークを迎え、その後やや低下したものの、2024年には約55%で安定している。長期債務の満期に関しては、2019年に比べて変動はあるが、2024年には約1.88%に回復しており、長期債務の比重は維持されている。
- その他の負債の動向
- 未収所得税や未払費用は、総じて少額ながらも一定の増減が見られる。特に未収所得税は2019年の0.1%から2024年には0.53%まで増加しており、税務関連の負債がやや増加傾向にあることが示唆される。繰延法人税や長期オペレーティングリース負債も同様に、少額ながら増加傾向が確認できる。これらは、法人税負債やリース負債の管理変化を反映していると考えられる。
- 株主資本の変動
- 株主資本は、2019年の約14%から2024年には約7.5%に減少している。特に、剰余金の割合は、2019年の62.5%から約49.2%に減少した一方、資本金や普通株式も同様に微減している。これらの変動は、株主資本の収益性や配当政策の変化、または株式の自己株買い等の資本政策によるものと推測される。
- 総負債と株主資本のバランス
- 総負債と株主資本の合計は、全期間を通じて一定の100%の割合を維持しており、負債比率の高さが特徴的である。これにより、財務レバレッジは高い水準に位置しており、資本構成において負債が大きな比重を占めている。
- その他の指標
- その他包括損失累計額や、株主資本に対するコストや損失の動向は、一定の範囲内で変動しており、主に資本の質や外部環境の変化を反映していると考えられる。特に、その他包括損失累計額は負の値であり、株主資本の一部にマイナス要素をもたらしていることが示唆される。