貸借対照表の構造:負債と株主資本
四半期データ
レポートに基づく: 10-Q (報告日: 2022-03-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-Q (報告日: 2021-09-30), 10-Q (報告日: 2021-06-30), 10-Q (報告日: 2021-03-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-Q (報告日: 2020-09-30), 10-Q (報告日: 2020-06-30), 10-Q (報告日: 2020-03-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-Q (報告日: 2019-09-30), 10-Q (報告日: 2019-06-30), 10-Q (報告日: 2019-03-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-Q (報告日: 2018-09-30), 10-Q (報告日: 2018-06-30), 10-Q (報告日: 2018-03-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-Q (報告日: 2017-09-30), 10-Q (報告日: 2017-06-30), 10-Q (報告日: 2017-03-31).
- 負債構成の変化
- 全期間を通じて、総負債に占める流動負債の割合は高く、50%を超える水準で推移していることから、同社は流動性確保のため短期負債に依存している傾向が見られる。この中で、流動負債の割合は2020年以降に一時的に低下し、その後再び上昇傾向を示している。一方、長期負債の割合は大きく変動しながらも縮小傾向が見られ、2020年以降においても30%台で推移している。特に長期借入金の割合は一定に抑えられており、リース負債やその他長期負債の比率も比較的安定している。これにより、長期資金調達を抑えつつ短期資金需要を満たす財務戦略が推察される。
- 純資産の動向
- 株主資本は全期間を通じて減少傾向にあり、2020年以降に特に顕著な縮小を示す。2020年の利益剰余金のマイナス化とともに、株主資本の縮小が顕著となっている。この背景には、連続的な赤字や評価損失の累積が影響していると推定される。総じて、株主資本の縮小は財務の脆弱性を示しており、資本の回復や収益改善が課題となる可能性がある。
- 売上高に関わる項目および負債比率のトレンド
- 買掛金や未払い費用といった短期負債は一貫して高い割合を保持し、特に買掛金に関しては2020年以降にその割合が低下した後、再び一定の水準で安定化している。これに対し、長期負債は相対的に低い割合で推移し、また総負債比率はおおむね70%台から85%台に変動している。総負債比率の上昇は、借入依存度の増加や赤字拡大とも関連していることから、財務レバレッジのリスクが指摘できる。
- 収益性および資本充実度の指標
- 利益剰余金の累積赤字は2020年以降継続し、負の財務状態が続いていることを示している。一方、追加資本金の変動は2020年以降に増加しており、資本調達を通じた財務基盤の強化を意図した可能性がある。ただし、総じて株主資本比率は低下傾向にあり、資本の質的側面からも財務の安定性には不確定要素が残ると考えられる。
- その他の注目ポイント
- 負債の中でリース負債やその他長期負債が比較的小さな割合を占める一方で、税金関連負債や未払費用などの流動負債が高い水準で推移している点は、キャッシュフロー管理上の課題となる可能性がある。2020年以降、コストや税金負債が低減する傾向も見られ、キャッシュフローの改善に向けた施策の一部が奏功している可能性も示唆される。