貸借対照表の構造:資産
四半期データ
International Business Machines Corp.、連結貸借対照表の構成:資産(四半期データ)
レポートに基づく: 10-Q (報告日: 2025-06-30), 10-Q (報告日: 2025-03-31), 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-Q (報告日: 2024-09-30), 10-Q (報告日: 2024-06-30), 10-Q (報告日: 2024-03-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-Q (報告日: 2023-09-30), 10-Q (報告日: 2023-06-30), 10-Q (報告日: 2023-03-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-Q (報告日: 2022-09-30), 10-Q (報告日: 2022-06-30), 10-Q (報告日: 2022-03-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-Q (報告日: 2021-09-30), 10-Q (報告日: 2021-06-30), 10-Q (報告日: 2021-03-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-Q (報告日: 2020-09-30), 10-Q (報告日: 2020-06-30), 10-Q (報告日: 2020-03-31).
- 現金および現金同等物
- 2020年から2023年にかけて、総資産に占める割合は大きな変動が見られる。2020年3月から9月にかけて割合は増加し、その後2021年には一旦低下したが、2022年から2024年にかけて再び増加傾向となった。特に2024年前半にかけて10%を超える場面も観察され、流動性管理上の意図的な戦略の一環として多額の現金保持が行われている可能性が示唆される。
- 有価証券
- 2020年から2021年にかけて総資産比率は低調だったが、2022年には顕著な増加が見られ、約6%に達した。2023年以降は再び縮小しているが、2022年のピーク時と比較して一部は持続的に高水準を維持している。これはポートフォリオの多様化や短期的な資金運用の結果と考えられる。
- 売掛金および引当金控除後の手形と売掛金
- 全期間を通じて比較的一定の割合を維持しており、おおむね4%台で安定している。これは主要な営業資産の一つとして、特定の変動要因による大きな偏りは見られないことを示している。
- 短期借入金
- 2020年から2023年にかけて総資産比率は緩やかに低下し、2023年後半には約3.5%まで減少している。この動きは短期資金調達の抑制や自己資本比率の改善を意図した資金戦略の実施と解釈できる。
- 短期金融債権と売り出し
- 2022年以降に顕著な増加傾向が見られ、一部で約0.6%の割合に達している。これは市場からの資金調達や流動性の確保を目的とした措置と推測される。
- その他の売掛金
- 総資産に占める割合は長期にわたり0.6%〜0.7%の範囲で推移し、安定した水準を維持しているが、2024年には約0.69%まで上昇している。これは営業活動の正常範囲内の変動とみられる。
- 在庫関連資産（完成品、仕掛品・原材料、在庫低廉な在庫）
- 全体として在庫比率は比較的安定しており、2023年までおおむね1%未満の範囲で推移しているが、2024年には一部で上昇傾向を示している。これは生産や販売活動の変動により在庫水準を調整している可能性が示唆される。
- 繰延コストと前払費用等の流動資産
- これらの比率は2020年から2023年まで一定範囲で推移し、2024年に少し減少傾向を示している。一方で、前払費用は一定の水準を維持し、資金繰りの安定性を表していると考えられる。
- 流動資産および固定資産
- 流動資産の割合は２０％台で変動しながらも概ね安定、固定資産の主成分は有形固定資産が70%以上を占め、減価償却累計額も負の値で推移し、資産の価値減少を示唆している。プラントや設備の比率は緩やかに低下傾向にあるが、全体として資産構成は堅調に維持されている。
- 無形固定資産・投資資産
- 無形固定資産は約8%〜9%の範囲で安定しており、企業の知的財産やブランド資産の管理に注力していると考えられる。投資と雑貨資産も変動は少なく、資産構造の堅固さが維持されている。
- 自己資本に占める「好意」
- この項目は総資産の約40%前後を占めており、企業の将来価値や期待値に基づく常識的な範囲内と見られる。2023年以降にやや増加傾向を示すことから、投資家や市場からの信頼感が高まっている可能性が示唆される。
- 負債比率と純資産構成
- 短期借入金の比率は緩やかに低下し、自己資本比率の改善に寄与していることが推測される。長期金融債権や年金前払式資産の比率も比較的安定しており、バランスの取れた資金管理が進められている。総じて、資産・負債バランスは堅実に維持されていると評価できる。
- 全体の資産構成と傾向
- 資産の約75%を固定資産が占める比率は変わらず、資産構造は安定的に推移している。流動資産の比率は20%〜26%の範囲で変動しつつも、財務の柔軟性を保っていることが示される。総じて、利益創出と資金効率性の両面で堅実な運用が行われていると判断できる。