貸借対照表の構造:資産
四半期データ
レポートに基づく: 10-Q (報告日: 2025-07-31), 10-Q (報告日: 2025-04-30), 10-K (報告日: 2025-01-31), 10-Q (報告日: 2024-10-31), 10-Q (報告日: 2024-07-31), 10-Q (報告日: 2024-04-30), 10-K (報告日: 2024-01-31), 10-Q (報告日: 2023-10-31), 10-Q (報告日: 2023-07-31), 10-Q (報告日: 2023-04-30), 10-K (報告日: 2023-01-31), 10-Q (報告日: 2022-10-31), 10-Q (報告日: 2022-07-31), 10-Q (報告日: 2022-04-30), 10-K (報告日: 2022-01-31), 10-Q (報告日: 2021-10-31), 10-Q (報告日: 2021-07-31), 10-Q (報告日: 2021-04-30), 10-K (報告日: 2021-01-31), 10-Q (報告日: 2020-10-31), 10-Q (報告日: 2020-07-31), 10-Q (報告日: 2020-04-30), 10-K (報告日: 2020-01-31), 10-Q (報告日: 2019-10-31), 10-Q (報告日: 2019-07-31), 10-Q (報告日: 2019-04-30).
- 四半期別の流動資産構成の変化
- 分析期間を通じて、流動資産の総資産に占める割合は一貫して高く、55%から61%の範囲内で推移している。このうち、現金および現金同等物の割合は、やや変動は見られるものの、概ね10%から15%の範囲で推移し、比較的安定している。一方、有価証券の割合は一定して高く、20%以上を維持し、特に2022年以降においては35%超の増加傾向が見られる。これにより、短期資産の多くを有価証券の保有にシフトさせている兆候と解釈できる。
- 固定資産の動向
- 固定資産の割合は、全体の資産に占める比率が徐々に減少しており、2022年以降は約39%前後となるなど、資産の圧縮傾向が継続している。ひとつの要因として、有形固定資産の比率が低下していることが挙げられ、特に2019年から2023年にかけて平均して約6-7%の減少を示している。また、オペレーティングリース使用権資産の割合も一定の範囲(約1.85%から5.3%)内で変動しつつ、2024年にかけて高値を付けている。
- 無形資産とその他の資産動向
- 買収関連の無形固定資産の純額は、全期間を通じて総資産に占める割合が減少傾向にあり、2022年を境に1-3%の範囲にまで縮小している。この減少は、買収関連資産の償却または売却を示唆できる。加えて、好意の比率は全年を通じて高水準(約20%から27%)で推移しており、M&A活動や企業買収に関わる資産が資産構成に影響を与えていることを示唆している。
- 資産構成の全般的な傾向
- 総じてみると、流動資産の比重が高く維持されている一方で、固定資産の比率は継続的に低下している。このことは、資産の流動性重視傾向を反映していると解釈できる。また、買収関連資産や好意の割合の高止まりは、積極的な企業拡大戦略の一端を示唆している。一方、現金の割合は2025年までに減少傾向が見られ、全体としての資産管理や資金調達の構造に変化が感じられる。
- まとめ
- 期間を通じて、Workday Inc.の資産構成は流動性を高める方向であることが特徴的であり、有価証券の比率増加や固定資産の縮小が顕著である。これにより、企業は資産の回転性や流動性の確保を重視していると推察される。また、買収や無形資産の変動から、企業の成長戦略や資産最適化においてM&A活動が重要な役割を果たしていることが示唆される。将来的には、資産構成の変動に伴う財務安定性や運用効率に注意を払う必要がある。