貸借対照表:資産
貸借対照表は、債権者、投資家、アナリストに、会社のリソース(資産)とその資本源(資本および負債)に関する情報を提供します。通常、企業の資産の将来の収益能力に関する情報や、売掛金や棚卸資産から生じる可能性のあるキャッシュフローの指標も提供します。
資産とは、過去の出来事の結果として会社が管理し、将来の経済的利益が事業体に流れると予想される資源です。
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2016-03-31), 10-K (報告日: 2015-03-31), 10-K (報告日: 2014-03-31), 10-K (報告日: 2013-03-31), 10-K (報告日: 2012-03-31), 10-K (報告日: 2011-03-31).
- 総資産の推移と傾向
- 総資産は2011年から2016年にかけて着実に増加傾向にあり、特に2013年から2014年に大きく伸びている。これは、固定資産や棚卸資産の増加に起因しており、企業の資産規模が拡大していることを示す。特に、2014年の総資産の急増は、固定資産や棚卸資産の増加に伴うものであると考えられる。これにより、企業の事業規模拡大や設備投資の拡大が示唆される。
- 流動資産の動向
- 流動資産は全期間を通じて増加しており、特に2014年以降に著しい伸びを見せている。現金および現金同等物、売掛金、棚卸資産のそれぞれが増加しており、流動資産全体の拡大に寄与している。これにより、短期的な運転資金の増加や、販売拡大に伴う売掛金および在庫の増加が考えられる。ただし、2013年からの増加ペースがやや鈍化している点も観察できる。
- 固定資産の動向
- 固定資産は2011年から2014年にかけて大きく増加し、その後はやや安定した伸びに留まっている。特に有形固定資産、無形固定資産、その他の固定資産の各項目は、企業の資産拡大とともに増加しており、設備投資や買収活動の活発化を示唆している。一方、無形固定資産は2014年にピークを迎え、その後やや減少傾向にある。企業の資産構成の変化や、資産の償却・売却による調整の可能性も考えられる。
- 現金および短期金融資産
- 現金および現金同等物は、2014年および2015年にかけて大きく増加したが、2016年にかけて減少している。この動きは、短期流動性の調整や投資活動、配当支払い等の資金流出によるものと推測される。短期的な資金管理の見直しや、資金需要の変化が影響している可能性がある。
- 資産構成の変化と投資活動
- 総じて見ると、2011年から2016年にかけて資産規模が拡大しており、特に2014年の増加は大きな特徴となる。その背景には、固定資産や棚卸資産の増加、好意の積み増しが寄与していると考えられる。これにより、企業は積極的な設備投資や事業拡大を進めていることが推察される。ただし、現金の過剰蓄積や資産の増加に対して、収益性やキャッシュフローの対応が必要となる局面も考慮すべきである。