貸借対照表の構造:負債と株主資本
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レポートに基づく: 10-K (報告日: 2016-03-31), 10-K (報告日: 2015-03-31), 10-K (報告日: 2014-03-31), 10-K (報告日: 2013-03-31), 10-K (報告日: 2012-03-31), 10-K (報告日: 2011-03-31).
- 負債構成の変動傾向
- 総負債の内訳において、流動負債の割合は2011年から2016年まで比較的高い水準を維持し、60%台後半から62%程度で推移している。一方、長期負債の割合は一時的に上昇した後、2012年の9.28%に低下し、その後2014年に17.29%まで増加したが、2016年には11.55%に回帰している。繰延税金負債や長期借入金の当座預金残高の増加も観察され、長期負債の重要性が高まった時期もあったとみられる。全体として、短期負債比率は少なくとも2014年以降は非常に低く、流動負債が支配的な負債構造となっている。負債総額は全期にわたり高水準に維持されており、総負債はおおよそ80%以上を占め続けている。これにより企業は高度な負債依存の財務構造を保有していると評価できる。
- 自己資本の推移と構造
- 株主資本の合計は、2011年の約23.38%から2016年には15.78%へと減少している。追加資本金と剰余金もともに減少傾向を示しており、特に剰余金は28.56%から14.78%へと大幅に縮小している。自己株式の額面値も減少しており、資本構造に変化がみられる。株主資本比率の低下は、株主の持分比率が相対的に縮小する一方で、総負債比率が高止まりしていることと併せて、レバレッジ比率の増加傾向を示唆している。これにより、同社の財務安全性や資本の厚みは相対的に弱まりつつある可能性がある。
- 負債と資本の比率のバランス
- 総負債が継続的に総資本の約80%以上を占めており、負債依存度は高い状態が継続している。特に、自己資本比率は2011年の約23.38%から2016年には約15.78%に低下していることから、財務構造のリスクは増加傾向にあると考えられる。負債の中でも短期負債の比率が高いため、資金の流動性や短期支払能力には注意が必要である。ただし、長期負債の割合に変動がありつつも、総合的にはレバレッジの高さが維持されていることから、企業の資本構成に関しては慎重な管理が求められる。今後の財務戦略としては、自己資本の拡充や負債比率の調整が課題となる可能性がある。
- その他の財務指標および資本要素の動向
- 剰余金の減少や自己株式の額面値の上昇から、利益剰余金の減少とともに株主の持分が希薄化している傾向が見られる。包括利益累計額もマイナスに転じる時期があり、純資産の質の低下が示唆される。総資本および社の資本構成に占める株主資本の割合は全体として低下しており、資本収益性や安定性の観点から懸念材料と考えられる。総じて、負債の増加と株主資本の縮小が併存しており、資本構造の健全性に課題が残る状況である。