貸借対照表の構造:負債と株主資本
Activision Blizzard Inc.、連結貸借対照表の構成:負債と株主資本
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 負債の構成と動向
- 総負債に対する流動負債の割合は、2018年から2022年まで概ね安定しており、特に2021年に大きく低下した後、2022年に再び上昇している。長期借入金比率は全期間を通じて比較的一定であり、おおむね13%から15%の範囲内で推移している。非流動負債は、2018年の21.51%から2022年には16.74%へ減少傾向が見られ、負債の長期安定性の改善を示唆している。
- 負債の内訳と変動
- 繰延収益の割合は、2018年の8.37%から2022年には7.63%へやや増加しており、キャッシュフローや契約条件の調整が影響している可能性がある。未払費用およびその他の負債は、全体的に安定して推移し、2022年にはわずかに増加している。その他の負債と繰延法人税は、いずれも大きく変動しておらず、負債の構造の安定を反映している。
- 株主資本と資本構成
- 株主資本比率は、2018年の63.68%から2022年には70.27%に増加し、自己資本比率の上昇を示している。剰余金は、2018年から2022年にかけて一貫して増加し、最終的に48.1%に達している。追加資本金の比率は徐々に減少しており、資本構成の変化については、自己資本比率の向上や剰余金の積み増しにより財務の安定性が強化されていると解釈できる。
- その他の財務指標
- 財務コストに関わる負債（財務省在庫、コスト）の割合は、マイナスの値を示しており、負債が資産コストにおける好調な管理を反映している。なお、株主資本に対する剰余金とその他包括損失累計額の割合も、全期間を通じて穏やかに推移しており、財務の安定性に寄与しているとみられる。
- 総合評価
- 全体として、負債比率は概ね安定しながらも、長期的な負債比率の減少と自己資本の増加が見られることから、財務の健全性が向上していると考えられる。負債の構造改善と自己資本の積み増しにより、財務リスクの軽減と資本効率の向上が進んでいると評価できる。一方、流動負債の増減や繰延収益の動向については、今後の運転資金管理や収益認識に関する戦略次第で、更なる安定化が期待される。