貸借対照表の構造:負債と株主資本
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31).
- 債務構造の変動
- 総負債に占める流動負債の割合は、2019年には約17.54%であったが、2021年には約9.8%に低下し、その後2022年にやや増加したものの、2023年には再び約12.6%へと安定した傾向を示している。これにより、短期負債の比率は一時的に低下したが、一定水準で推移していることが読み取れる。
- 長期負債の動向
- 長期借入金の非流動部分は、2019年の約6.04%から2020年に減少し、その後2023年には約4.48%へと再び増加した。これにより、長期での資金調達において一定の変動はあったものの、2023年には比率が上昇していることが示唆される。
- 繰延収益の推移
- 繰延収益は、2019年の約4.3%から2021年に約2.72%まで低下した後、2022年には約3.19%、2023年には約3.99%に増加している。特に2022年以降の増加は、将来の収益認識に関係する項目の変動を示していると考えられる。
- 株主資本と利益の関係
- 株主資本は、2019年の約67.82%から2021年には約80.39%に増加した後、2022年にやや低下し、2023年には約64.52%へと再び減少した。累計利益は、一貫して増加しており、2021年には42.95%に達し、その後も安定して推移しているが、株主資本の比率は変動している。これは、内部留保の増加と資本構造の変化を反映していると考えられる。
- 負債の種類と割合
- 未払費用、未払いの法人税、製品保証責任などの短期負債は、総負債に占める割合の変動が見られるが、全体としては一定の水準で推移している。一方、非流動負債は、2019年の約14.65%から2023年には約22.88%に増加しており、長期的な負債増加の傾向が認められる。
- その他の負債と負債総額
- その他の負債や特殊項目(デリバティブ、偶発性等)は、2019年から2023年にかけて変動しているが、総負債に対する比率は比較的小さく、全体の負債構造においては重要性が一定している。特に、負債総額は2019年の32.18%から2023年には35.48%へと上昇しており、負債依存度のやや増加傾向が見られる。
- 資本と利益の内訳
- 追加資本金は、2019年の37.91%から2023年の27.89%へと減少傾向にあり、その代わりに累計利益が増加している。これにより、自己資本の増加と利益還元の側面が強まっていると推測される。負債と資本の比率は、全体としてバランスの変動を示している。