貸借対照表の構造:負債と株主資本
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 負債構成の傾向
- 総負債に占める流動負債の割合は、2020年から2023年にかけてわずかに増加し、2023年にピークを迎えた後、2024年にはやや減少していることから、短期負債の比率は一定の変動を示している。また、長期負債は全体の負債比率の中で比較的安定して推移し、特に法人税長期負債の割合は減少傾向にある。これに伴い、総負債比率も2022年のピークを経て、やや縮小している。
- 自己資本の動向
- 株主資本は大きく変動せず、2020年から2024年までの期間で一貫して約87%前後を占めている。追加資本金と剰余金の構成比率も変化しており、特に剰余金は2024年に最も高い割合まで増加していることから、内部留保の積み増しにより資本が強化されていることが示唆される。包括利益の累計額はマイナスの推移を見せており、事業の収益性の変動を反映している可能性がある。
- その他の負債項目の動向
- 未払報酬や未払税等のその他の未払負債は、変動を示しながらも2024年にはやや増加している。一方、建設関連設備投資の未収額は2021年以降増加傾向にあり、投資活動の一端を示唆している。これらの負債項目は、資産・事業活動の変動や投資計画の反映と考えられる。
- 全体的な評価
- 総負債比率の変動は比較的小幅であり、財務体質は比較的安定している。自己資本比率も高水準を維持し、財務の健全性を示唆している。負債構成の中では流動負債の割合が高いものの、長期負債とのバランスをしながら財務戦略を展開している様子がうかがえる。負債と自己資本の比率は、安定した財務基盤の維持に寄与していると考えられる。