損益計算書の構造
四半期データ
レポートに基づく: 10-Q (報告日: 2017-03-31), 10-K (報告日: 2016-12-31), 10-Q (報告日: 2016-09-30), 10-Q (報告日: 2016-06-30), 10-Q (報告日: 2016-03-31), 10-K (報告日: 2015-12-31), 10-Q (報告日: 2015-09-30), 10-Q (報告日: 2015-06-30), 10-Q (報告日: 2015-03-31), 10-K (報告日: 2014-12-31), 10-Q (報告日: 2014-09-30), 10-Q (報告日: 2014-06-30), 10-Q (報告日: 2014-03-31), 10-K (報告日: 2013-12-31), 10-Q (報告日: 2013-09-30), 10-Q (報告日: 2013-06-30), 10-Q (報告日: 2013-03-31), 10-K (報告日: 2012-12-31), 10-Q (報告日: 2012-09-30), 10-Q (報告日: 2012-06-30), 10-Q (報告日: 2012-03-31).
- 収入の動向
- 全期間を通じて収入の割合は一定であり、基準値の100%を維持していることから、売上高の変動よりも収益構成の変動に焦点を当てる必要がある。
- コスト項目の分析
- トラフィック取得コストは、2012年から2014年までは一貫して減少傾向にあったが、2015年以降は拡大し、特に2016年と2017年では大幅に増加している。これは、ユーザ獲得にかかるコストの上昇を反映している可能性がある。その他の収益コスト、販売・マーケティング費用、製品開発費用も同様に、2015年以降に増加または横ばいとなり、コストの圧力が継続していると考えられる。
- 粗利益の変動と利益率
- 粗利益率は、2012年には約67.4%で安定していたが、その後徐々に低下し、2016年には約43.47%まで減少している。特に2015年以降の減少傾向が顕著であり、コスト増に伴う利益率低下が明らかである。これは、売上高の維持・拡大がコスト構造の変化により難しくなっている可能性を示唆している。
- 支出動向と運営費用
- セールス&マーケティング費用や製品開発費用は、継続的に収益に対して一定割合で推移しているが、特に2014年から2016年にかけての比率は低下傾向にある。ただし、これらのコストが増加傾向に転じた場合、利益を圧迫する要因となる可能性がある。一般管理費も同様に、比較的安定して推移している。
- 無形資産の償却及び資産減損
- 無形資産の償却は微増傾向にあり、特に2013年以降に細かく変動している。資産減損やのれん減損は一部期間で顕著な費用計上が見られ、例として2015年にはのれん減損費用が大きく増加している。これにより、資産の評価や価値の毀損に対する見直しが進んだ可能性が示される。
- 営業利益と純利益の動向
- 営業利益は、2012年には約13.87%の割合を維持していたが、2015年以降には大幅な減少とともに、2017年には損失を記録している。特に2015年以降の純利益は大きく悪化し、2016年の億単位の損失につながっている。この期間は、コストの増加とともに収益性の低下が明確に示されている。一方、ただし一部の期間には純利益が改善する局面も見られる。
- 特別項目と税金の影響
- 特許売却益やリストラクチャリングに関する措置に伴う費用の計上も見られ、これらの要因が純利益に変動をもたらしている。さらに、所得税の給付金あるいは負担も大きく変動しており、特に2014年には税金関連で大きなマイナスが生じている。税負担の変化は純利益に直接的な影響を与えている。
- 総括
- 全体的には 売上高の一定性にもかかわらず、コスト増と収益性の低下が、2015年以降の財務状態の悪化を主因としている。本分析期間においては、営業利益の大幅な減少、純損失の拡大、そして資産に関するリストラクチャリングや償却の増加が、財務の健全性を圧迫していることが示唆される。今後は収益の質とコスト管理の両面で改善策が求められる。