貸借対照表の構造:資産
有料ユーザー向けエリア
無料で試す
今週は3M Co.ページが無料で利用できます。
データは背後に隠されています: .
これは 1 回限りの支払いです。自動更新はありません。
私たちは受け入れます:
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
- 流動資産の割合の変動と構成の変化について
- 2017年から2021年にかけて、流動資産は割合が37.58%から32.72%へやや減少傾向にあるものの、2020年に一時的に増加している。特に現金および現金同等物の割合は、2019年に5.27%から2020年に9.79%、2021年に9.7%へと増加しており、現金に対する比重の上昇がうかがえる。市場性有価証券は全体の割合が大きく変動しており、2017年の2.83%から2019年の0.22%へ縮小、その後2020年に再び0.85%、2021年に0.43%へと変動している。これにより、流動資産の構成がキャッシュおよび短期証券へシフトしている傾向が見られる。
- その他の流動資産や特殊項目の動向
- その他の流動資産は増加し続けており、2017年の0.7%から2021年には0.72%に増加している。一方、プリペイドやデリバティブ資産などの比較的小分類資産は、全体的に安定または微増・微減の範囲に留まっている。オペレーティングリース使用権資産は2020年以降で導入されており、2020年に1.92%、2021年に1.82%を占めている。これらの変動は、少なくとも一部が資産計上の会計基準変更やリース資産管理の方針を反映している可能性を示唆する。
- 固定資産および無形資産の推移
- 有形固定資産は、割合が2017年の23.34%から2021年に20.03%へとやや縮小しており、資産構成のシフトによると考えられる。また、無形固定資産は7.73%から11.23%へと増加しており、企業が技術やブランド、特許などの無形資産に投資を継続していることを示している。特に、無形固定資産の割合は2019年にピークを迎えており、競争優位において無形資産の重要性が高まっていることが読み取れる。
- 好意資産とその他の資産の変動
- 好意は2017年の27.68%から徐々に減少傾向にあり、2021年には28.65%とほぼ横ばいにとどまる。一方、その他の資産は一定の増加傾向を示しており、2017年の3.67%から2021年の5.54%に拡大している。これらの動きは、会計処理の変化や資産見積もりの調整、M&Aによる資産の膨らみを反映している可能性がある。
- 負債や純資産の構成についての示唆
- 信託保有満期保有債務証券などの負債関連項目は2019年に計上されているが、その他の負債項目に関しては特定の変動は見られない。総資産に対する好意の割合が高いことからも、資産の多くが企業買収や企業再編に伴う無形資産の取得に充てられている可能性がある。固定資産の比重も高く、資産の大部分が長期的な資産に依存していることが確認できる。これらの点から、資産構成は長期的な投資や買収活動に影響されていると考えられる。