損益計算書の構造
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3M Co.、連結損益計算書の構成
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
- 売上高の割合の安定性
- 売上高に占める割合において、売り上げの比率は一定に維持されており、特に大きな変動は観察されない。ただし、総じて売上原価の割合がやや増加傾向にあり、これは売上原価の相対的な比重が高まっている可能性を示唆している。
- 売上原価と粗利益の変動
- 売上原価の割合は2017年から2021年にかけて若干増加し、売上高比で約50.54%から約53.16%まで上昇している。これに伴い、粗利益率は49.46%から46.84%へと減少傾向を示し、販売コストの相対的増加により粗利益率が縮小していることが読み取れる。
- 販売費及び一般管理費
- 販売費及び一般管理費の売上高比率は2018年以降やや増加し、2020年に最も高い23.2%を記録した後、2021年には20.36%へと減少している。これにより、コスト効率化やコスト構造の改善の兆候が見られる。
- 研究開発費とその他の収入
- 研究開発費の対売上比は概ね安定して推移し、全期間を通じて約5.6%を占めている。その他の収入は大きく変動せず、-0.86%から-0.47%への範囲内で推移し、コアビジネスの収益構造の安定性を示している。
- 営業利益と純利益の傾向
- 営業利益率は2017年の24.7%から2019年に最も低い19.21%に落ち込んだ後、2020年には22.25%、2021年には20.84%と比較的安定した範囲内で推移している。税引前当期純利益は2017年の23.84%から徐々に減少しつつも、2020年以降は約20%前後に据え置かれている。これらは売上構造の変動やコスト管理の影響を反映していると考えられる。
- 税負担と利益分配
- 法人税引当金率は約3.5%から8.5%の範囲で波動しており、税負担の調整や税制の変化が反映されている。グループ利益は全期間を通じて15%台から16%台を維持しており、非支配持分に帰属する純利益は微小な範囲で変動し、親会社の利益に大きな影響を及ぼしていない状況である。
- その他のポイント
- 特に、ベネズエラ子会社の連結損失は2018年に-0.5%を記録したが、その後は不明な範囲内での推移であり、為替や地域リスクの影響が考えられる。また、資金調達や利息負担の比率もほぼ一定に推移し、財務レバレッジの大きな変動は見られない。