損益計算書の構造
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2025-01-31), 10-K (報告日: 2024-02-02), 10-K (報告日: 2023-02-03), 10-K (報告日: 2022-01-28), 10-K (報告日: 2021-01-29), 10-K (報告日: 2020-01-31).
- 売上構成の変動傾向
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2020年から2022年までは、プロダクツによる売上高の割合が全体の売上に対して高い水準で推移しており、75.87%から78.89%の範囲で安定している。一方、サービスの割合は24.13%から21.11%に中程度の変動を示しており、2022年には一時的に売上構成の比率がやや縮小したことが読み取れる。
2023年以降は、プロダクツの割合がやや低下傾向にあり、72.78%から74.73%の範囲にあります。サービス割合は27.22%から25.27%へと増加しており、売上の構成がサービス分野にややシフトしていることが示唆される。
- 売上総利益率とコスト構造
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売上総利益率は2020年の31.4%から2022年にかけて一時的に低下し、21.63%まで落ち込む傾向がみられる。その後、2023年に22.18%、2024年には23.6%と若干回復している一方、2025年の22.24%で平衡点付近に留まっている。この動きは、コスト構造の改善または価格戦略の変更を反映している可能性がある。
また、純売上高に対するコスト比率は2020年から2022年にかけて78.37%まで増加し、その後2023年の77.82%、2024年の76.4%、2025年の77.76%とやや変動している。これらのデータは、コスト効率の改善とともに、特定のコスト圧力や投資が続いていることを示唆している。
- 営業利益および収益性の推移
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営業利益は2020年の2.85%から2021年に5.46%へと増加し、その後2022年にやや低下して4.6%、2023年には5.64%、2024年に5.89%、2025年に6.53%と安定的に上昇傾向を示している。これは、収益性の改善やコスト管理の効果を反映していると考えられる。
また、純利益には若干の変動がみられるが、総じて2020年の5.01%から2025年には4.81%に達しており、安定した収益性を維持していることが観察される。
- 資金運用と利息、為替の影響
- 投資収益や利息関連の割合は、2020年から2022年には比較的低いレベルで推移し、2024年に一時的に高まった後、2025年には0.17%に縮小している。また、利息負担は引き続き純売上高に対して負の割合を示し、前年に比べてやや縮小した傾向が見られる。外国為替の影響は全体的に小さく、毎年度ごとに若干の変動を示すも、2025年には-0.12%と比較的安定している。
- 税引前利益と純利益の動向
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税引前利益の割合は、2021年以降増加し2022年に5.85%、その後2024年に4.4%、2025年に5.28%へと推移している。これに伴い、非支配持分の純損失や法人税の優遇措置も一定の変動を示しながら、全体として利益水準の維持に寄与している。
また、継続事業からの純利益は2020年の6%から2022年に4.88%に下がるが、その後再び2025年に4.79%まで回復し、会社の収益基盤の安定化を示唆している。非継続事業の利益は限定的で変動が見られるも、全体としての純利益率に大きな影響は及ぼしていない。
- 全体的な収益性の安定と今後の展望
- 全体的に、売上高の割合や利益率は、2020年から2025年にかけて比較的安定した範囲内で推移しており、特に営業利益と純利益の比率は微増していることから、収益性の向上とコスト管理の成功が示唆される。売上構成の面では、プロダクツからサービスへのシフトが継続していることが確認でき、これが将来的な収益モデルの変化に影響を与える可能性も考えられる。今後もコスト圧力や市場環境の変動に対応しつつ、収益性向上を目指す施策が重要であると予想される。