包括利益計算書
包括利益とは、非所有者の源泉からの取引やその他のイベントや状況による、期間中の企業の資本(純資産)の変化です。これには、所有者による投資および所有者への分配に起因するものを除き、期間中の資本のすべての変動が含まれます。
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-K (報告日: 2016-12-31), 10-K (報告日: 2015-12-31).
- 当期純利益の推移
- 2015年には大きな赤字を計上していた当期純利益は、その後の年度においては回復傾向が見られる。2016年には赤字幅が縮小し、2017年には黒字に転換、その後も継続して増加傾向にあることから、収益面での改善が進んだことを示している。2019年には最も高い純利益を記録したが、その後の年度には若干の減少が見られる。
- 包括利益の動向
- 包括利益は、2015年の大幅な損失から始まり、その後の年度においては改善が見られる。2016年においてはプラスに転じ、その後も堅調に推移し、2018年と2019年には過去最高に近い水準に達した。ただし、2019年にはわずかに減少している点も注視すべきである。
- その他の包括利益および税引後項目
- その他の包括利益は、2015年から2016年にかけて大きな改善を示し、その後も高水準を維持したが、2019年には再びマイナスに転じている。税引後のその他項目は、2015年に正の値を示した後、2016年には増加、2017年にはマイナスに転じるなど不安定な動きを見せており、税関連の調整や特殊項目の影響が考えられる。
- 外貨換算調整
- 外貨換算調整は、2015年のマイナスから始まり、2016年には正の値へと改善、その後は逆にマイナスに振れるなど不規則な変動を示している。これらの変動は、為替レートの変動や為替リスクの影響を反映していると考えられる。
- 総合的な評価
- 全体として、当期純利益と包括利益の両方において、2015年の大きな損失からの改善が顕著であり、金融状況の好転を示唆している。特に、純利益および包括利益の増加傾向は、企業の収益性の改善を示す一方で、為替やその他の包括的利益に関する変動も継続して観察されている。これらの動向を踏まえると、同社は過去の赤字を回復し、収益性の向上を実現してきたものの、為替変動リスクや多様な要因による変動性には注意を要することが示唆される。