貸借対照表の構造:資産
四半期データ
Exxon Mobil Corp.、連結貸借対照表の構成:資産(四半期データ)
レポートに基づく: 10-Q (報告日: 2025-06-30), 10-Q (報告日: 2025-03-31), 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-Q (報告日: 2024-09-30), 10-Q (報告日: 2024-06-30), 10-Q (報告日: 2024-03-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-Q (報告日: 2023-09-30), 10-Q (報告日: 2023-06-30), 10-Q (報告日: 2023-03-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-Q (報告日: 2022-09-30), 10-Q (報告日: 2022-06-30), 10-Q (報告日: 2022-03-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-Q (報告日: 2021-09-30), 10-Q (報告日: 2021-06-30), 10-Q (報告日: 2021-03-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-Q (報告日: 2020-09-30), 10-Q (報告日: 2020-06-30), 10-Q (報告日: 2020-03-31).
- 現金および現金同等物の割合の変動
- 2020年3月期から2021年3月期にかけて、現金および現金同等物の総資産に占める割合は比較的一定であったものの、その後の期間にかけて上昇傾向が見られる。特に2022年から2023年にかけて顕著に増加し、2022年12月期のピークで8.84％に達した後、2024年には再び減少に転じ、2025年3月期には3.21％へと戻っている。
この動きは、現金の増加または他の流動資産の比率低下を示唆しており、資金の流動性管理に変化があった可能性がある。 - 手形および売掛金の割合の傾向
- この指標は2020年から2021年にかけて増加し、2021年12月期に最大の9.55％に達している。その後の期間では一旦減少に向かい、2023年には再び上昇しつつも、2023年12月期に約11.23％とピークを付けたのち、2025年3月期に9.34％へとやや縮小している。
売掛金の比率の増加は、販売拡大やクレジット販売の増加を示す可能性があり、その後の調整は回収期間の改善または販売構造の見直しを反映していると考えられる。 - 総資産に占める有形固定資産の割合
- この割合は一貫して高く、2020年3月期に69.82％であったものの、2021年から2022年にかけてはやや低下し、2022年9月期には最も低い54.87％に近づいた。その後、2023年から2024年にかけて再び増加し、2024年12月期には約65.99％となっている。
有形固定資産比率の変動は、設備投資や資産売却、あるいは資産構成の見直しに伴うものと考えられる。この間に、長期的な資産戦略の調整が行われていた可能性も示唆される。 - 総資産に占める流動資産の割合
- 流動資産の比率は2020年から2021年にかけて上昇し、その後2022年にかけてピークの約26.82％に達している。2023年になるとやや低下し、2025年3月期には約19.01％まで縮小している。
この傾向は、流動資産の増減が短期資金繰りや資産管理方針の変化を反映していると考えられ、特に2022年のピークは資金の流動性確保を意図した戦略を示唆する。 - 長期資産の位置付け
- 長期資産の割合は、2020年から2021年にかけてやや低下傾向を示し、最終的に約73％前後に安定している。2024年には79％に近づき、資産の長期集中と戦略的投資を示唆している。一方、短期資産比率はこれらの変動に伴って相対的に低下傾向にあり、長期投資を重視する資産構成に変化しつつあることが示される。
総じて、資産の長期偏重と流動性の調整は、同社の資産運用戦略の変遷を反映している可能性がある。 - 総合的な資産構成の傾向
- 総資産の内訳はおおむね一定の範囲内で変動しつつも、流動資産の比率の変動と固定資産の割合の調整によって全体のバランスに変化をもたらしている。特に、流動資産比率の増加とともに、流動性確保のための資産の偏重が見られる一方で、有形固定資産の比率も一定の範囲内で維持されていることは、長期的な事業インフラの維持と短期的な資金調整の双方を意識した資産運用方針の反映と推察される。