収益率は、企業がそのリソース(資産)から収益性の高い売上を生み出す能力を測定します。
収益率(サマリー)
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 営業利益率の傾向
- 2020年にはマイナスの値を示し、営業活動の収益性が低迷していたことが示されている。しかし、2021年から2022年にかけて顕著に改善し、2022年には約19.82%に達している。その後はやや低下傾向を示しつつも、2024年時点では14.74%であり、過去数年の回復と安定が観察できる。
- 純利益率の推移
- 2020年にはマイナスであったが、2021年以降はプラスに転じ、2022年には13.98%に達している。2023年と2024年にはやや低下しているものの、依然として高い水準を維持しており、全体として収益性の改善傾向が見られる。
- 自己資本利益率(ROE)の動向
- 2020年の大幅なマイナスから、2021年に一気に13.67%へ転じ、その後2022年には28.58%とピークを迎えている。これは資本効率の大幅な向上を示すが、2023年以降は17.58%に減少し、2024年には12.77%になっている。高いROEは投資効率の良さを示していたが、最近の低下は収益性や資本効率の変動を反映していると考えられる。
- 総資産利益率(ROA)の推移
- 2020年にはマイナスから開始し、2021年には6.8%に回復、その後2022年には15.1%まで上昇している。2023年と2024年にはやや低下し、7.43%となっている。ROAの改善は全体的な収益性向上を示す一方で、最近の減少は資産の効率的運用の一部緩和を示唆している。
- 総合評価
- 2021年から2022年にかけて、収益性と資本効率が著しく改善しており、経営状況の好転を反映している。特に、営業利益率とROEの大幅な増加が注目される。一方で、2023年以降はやや低下傾向を示しており、市場環境や内部要因の変化が影響している可能性がある。全体として、過去数年の間に収益性は大きく改善したが、近年の低下を考慮すれば、今後の事業の安定性と収益性の持続には注視が必要である。
売上高利益率
投資収益率
営業利益率
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | ||
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選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
営業利益(損失) | 49,990) | 54,346) | 79,033) | 32,967) | (26,520) | |
売上高およびその他の営業収益 | 339,247) | 334,697) | 398,675) | 276,692) | 178,574) | |
収益率 | ||||||
営業利益率1 | 14.74% | 16.24% | 19.82% | 11.91% | -14.85% | |
ベンチマーク | ||||||
営業利益率競合 他社2 | ||||||
Chevron Corp. | 14.63% | 15.37% | 21.42% | 14.81% | -6.22% | |
ConocoPhillips | 26.64% | 30.57% | 36.80% | 29.84% | -12.74% | |
営業利益率セクター | ||||||
石油、ガス、消耗燃料 | 15.81% | 17.32% | 22.22% | 14.57% | -11.92% | |
営業利益率産業 | ||||||
エネルギー | 15.82% | 17.27% | 21.94% | 14.46% | -14.52% |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
営業利益率 = 100 × 営業利益(損失) ÷ 売上高およびその他の営業収益
= 100 × 49,990 ÷ 339,247 = 14.74%
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- 売上高およびその他の営業収益
- 売上高は2020年から2024年にかけて全体的に増加傾向を示しており、特に2021年と2022年に著しい伸びを見せている。2020年の178,574百万米ドルから2022年には398,675百万米ドルへと倍増していることから、市場の拡大や販売活動の強化が要因と考えられる。2023年と2024年も安定した増加傾向にあり、収益基盤の拡大が継続していると推測される。
- 営業利益(損失)
- 営業利益は一時的に赤字となった2020年が示すように、2021年に黒字へと転換し、その後も一定の水準を保って推移している。2020年の-26,520百万米ドルから2021年に3,2967百万米ドルへと大きく改善し、2022年には79,033百万米ドルとピークに達している。2023年と2024年にはやや減少しているものの、それでも依然として高い利益を維持しており、市場環境の変動に対して収益性を高めていることが示される。
- 営業利益率
- 営業利益率は2020年に-14.85%の赤字を示した後、2021年には11.91%へ大きく改善し、2022年には19.82%とピークに達している。2023年と2024年にはやや低下しているものの、引き続きプラスの水準を維持しており、収益性の向上とコスト管理の改善が継続していることが示唆される。全体として、経営効率は2021年以降着実に改善し、利益獲得能力が強化されているといえる。
純利益率
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
エクソンモービルに帰属する当期純利益(損失) | 33,680) | 36,010) | 55,740) | 23,040) | (22,440) | |
売上高およびその他の営業収益 | 339,247) | 334,697) | 398,675) | 276,692) | 178,574) | |
収益率 | ||||||
純利益率1 | 9.93% | 10.76% | 13.98% | 8.33% | -12.57% | |
ベンチマーク | ||||||
純利益率競合 他社2 | ||||||
Chevron Corp. | 9.13% | 10.85% | 15.05% | 10.04% | -5.87% | |
ConocoPhillips | 16.89% | 19.52% | 23.80% | 17.63% | -14.38% | |
純利益率セクター | ||||||
石油、ガス、消耗燃料 | 10.31% | 11.63% | 15.41% | 9.78% | -10.51% | |
純利益率産業 | ||||||
エネルギー | 10.43% | 11.68% | 15.29% | 9.70% | -13.06% |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
純利益率 = 100 × エクソンモービルに帰属する当期純利益(損失) ÷ 売上高およびその他の営業収益
= 100 × 33,680 ÷ 339,247 = 9.93%
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- 当期純利益の推移
- 2020年にはマイナスの損失を計上していたが、その後、2021年に大幅な黒字に転じ、2022年には過去最高と推測される55740百万米ドルの純利益を記録した。その後、2023年には純利益が減少に転じているが、それでもなお大きな黒字を維持しており、2024年も同様の高水準を維持している。これらの変動は、業界の経済状況や企業の収益構造の変化を反映していると考えられる。
- 売上高およびその他の営業収益の動向
- 売上高は2020年の178,574百万米ドルから増加を始め、2022年には398,675百万米ドルと過去最高値に達した。その後の2023年には一時的に減少したものの、2024年には約339,247百万米ドルと増加傾向を示しており、一定の収益拡大を示している。この増加傾向は、市場の需要拡大や企業の販売努力を反映している可能性がある。
- 純利益率の変動
- 2020年にはマイナスの純利益率を記録し、企業の収益性が低迷していたことが示唆される。2021年には利益率が8.33%に改善し、その後2022年には13.98%とピークを迎えた。この高水準の利益率は、収益性の向上を示している。ただし、2023年には利益率が10.76%、2024年には9.93%に低下しており、利益率の高水準は一時的または変動する傾向があることが考えられる。全体としては、収益性は回復基調にあるものの、変動が見られる点に留意が必要である。
自己資本利益率 (ROE)
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
エクソンモービルに帰属する当期純利益(損失) | 33,680) | 36,010) | 55,740) | 23,040) | (22,440) | |
エクソンモービルの株主資本比率の合計 | 263,705) | 204,802) | 195,049) | 168,577) | 157,150) | |
収益率 | ||||||
ROE1 | 12.77% | 17.58% | 28.58% | 13.67% | -14.28% | |
ベンチマーク | ||||||
ROE競合 他社2 | ||||||
Chevron Corp. | 11.59% | 13.28% | 22.27% | 11.24% | -4.21% | |
ConocoPhillips | 14.27% | 22.23% | 38.91% | 17.79% | -9.05% | |
ROEセクター | ||||||
石油、ガス、消耗燃料 | 12.60% | 16.46% | 27.31% | 13.24% | -9.63% | |
ROE産業 | ||||||
エネルギー | 12.96% | 16.67% | 26.98% | 13.21% | -12.46% |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
ROE = 100 × エクソンモービルに帰属する当期純利益(損失) ÷ エクソンモービルの株主資本比率の合計
= 100 × 33,680 ÷ 263,705 = 12.77%
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- 当期純利益の推移
- 2020年度においては、約2億2,440万米ドルの純損失が発生したが、その後2021年度には純利益が約2億3,040万米ドルに回復し、2022年度には約5億5,740万米ドルへと大きく拡大した。2023年度には純利益が約3億6,010万米ドルへ減少したものの、依然として高水準を維持しており、2024年度には約3億3,680万米ドルの純利益を計上している。全体として、2020年度の大きな損失から回復し、利益の拡大と安定化の傾向が見られる。
- 株主資本比率の推移
- 株主資本の合計は、2020年度の約157億米ドルから2024年度には約263億米ドルへと増加している。これにより、総資本に占める株主資本の割合が堅実に増加しており、財務の安定性が向上していることが示唆される。資本増強によって財務的な基盤が強化されていることが確認できる。
- ROEの推移
- 株主資本利益率(ROE)は、2020年度には-14.28%の損失を示していたが、その後2021年度には13.67%、2022年度には28.58%といずれも正の値となり、利益率の向上が見られる。特に2022年度のROEのピークは最も高く、企業の収益性が最も良好だったことを示す。2023年度と2024年度にはそれぞれ17.58%、12.77%に低下したものの、依然として高い収益性を維持している。総じて、過去の損失から健全な収益性の回復傾向にあることが示される。
総資産利益率 (ROA)
2024/12/31 | 2023/12/31 | 2022/12/31 | 2021/12/31 | 2020/12/31 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
エクソンモービルに帰属する当期純利益(損失) | 33,680) | 36,010) | 55,740) | 23,040) | (22,440) | |
総資産 | 453,475) | 376,317) | 369,067) | 338,923) | 332,750) | |
収益率 | ||||||
ROA1 | 7.43% | 9.57% | 15.10% | 6.80% | -6.74% | |
ベンチマーク | ||||||
ROA競合 他社2 | ||||||
Chevron Corp. | 6.87% | 8.17% | 13.76% | 6.52% | -2.31% | |
ConocoPhillips | 7.53% | 11.42% | 19.91% | 8.91% | -4.31% | |
ROAセクター | ||||||
石油、ガス、消耗燃料 | 7.27% | 9.31% | 15.25% | 6.99% | -4.83% | |
ROA産業 | ||||||
エネルギー | 7.37% | 9.28% | 14.84% | 6.84% | -6.08% |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
1 2024 計算
ROA = 100 × エクソンモービルに帰属する当期純利益(損失) ÷ 総資産
= 100 × 33,680 ÷ 453,475 = 7.43%
2 競合企業の名前をクリックすると、計算が表示されます。
- 当期純利益の推移
- 2020年には大幅な純損失を計上したが、その後2021年には純利益が回復し、23040百万米ドルとなった。2022年には引き続き増加し、過去最大の55740百万米ドルを記録した。その後、2023年には純利益が36010百万米ドルまで減少したものの、依然として高い収益性を維持している。2024年には純利益が33680百万米ドルまでやや低下しているが、依然として高水準を保っている。全体として、純利益において2020年の著しい損失を挽回し、その後も高い利益水準を維持していることが示唆される。
- 総資産の推移
- 2020年の総資産は332,750百万米ドルであったが、その後毎年増加し続け、2024年には453,475百万米ドルに達した。この期間にわたる資産規模の拡大は、資産の積み増しと企業の規模拡大を反映していると見受けられる。
- ROA(総資産利益率)の動向
- 2020年には-6.74%の低迷を示したが、2021年には6.8%へと大きく回復し、その後も2022年には15.1%という高水準を記録した。2023年には9.57%、2024年には7.43%と、その後も高い利益率を維持している。これらの数値は、2020年の経営困難の後に、企業の収益性が大きく改善し、その後も安定した利益率を示していることを示している。特に、2022年の高いROAは、資産効率の改善と利益創出力の向上を反映している。