Becton, Dickinson & Co. (NYSE:BDX)

貸倒引当金は、2016年から2020年まで増加傾向にあります。2016年の61百万米ドルから2020年には80百万米ドルへと増加しましたが、2021年には76百万米ドルに減少しました。この変動は、売掛金の増加と合わせて、信用リスク管理の動向を示唆している可能性があります。

売掛金（グロス）は、一貫して増加しています。2016年の1679百万米ドルから2021年には2573百万米ドルへと、期間を通じて着実に増加しています。この増加は、売上の増加、または売掛金の回収期間の長期化を示唆している可能性があります。

売掛金の割合としての引当金、総額

この指標は、売掛金に対する貸倒引当金の割合を示しており、概ね3%台で推移しています。2016年の3.63%から2017年には3%に低下し、その後は3.13%、3.1%、3.23%と小幅な変動を繰り返しました。2021年には2.95%に低下しており、売掛金の増加に対して引当金の増加が抑制されていることを示唆しています。この傾向は、信用リスクの評価が変化したか、または引当金の設定基準が調整された可能性を示唆しています。

全体として、売掛金は増加している一方で、売掛金に対する引当金の割合は比較的安定しており、2021年にはわずかに低下しています。この状況は、売掛金の増加が信用リスクの増加を伴っていないか、またはリスク評価がより楽観的になっている可能性を示唆しています。ただし、引当金の絶対額は増加しているため、リスク管理に対する注意が必要であると考えられます。