損益計算書の構造
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-02-28), 10-K (報告日: 2021-02-28), 10-K (報告日: 2020-02-29), 10-K (報告日: 2019-02-28), 10-K (報告日: 2018-02-28), 10-K (報告日: 2017-02-28).
- 売上高と売上構成の安定性
- 売上高の割合は全期間を通じてほぼ一定しており、109.96%から108.03%の範囲内で推移していることから、売上高の総額は比較的安定していると推測される。売上に占める物品税の割合は負の値で減少傾向にあり、税負担の軽減または税金戦略の変化を反映している可能性がある。
- 粗利益の増加傾向
- 粗利益は50%台後半に上昇傾向を示し、2022年には53.37%に達していることから、収益性の向上またはコスト管理の改善が進んだと考えられる。特に、販売された製品のコストが2017年の51.86%から2022年には46.63%まで低下している点は、コスト効率の改善を示している。
- 営業費用と販管費の変動
- 販売費及び一般管理費は全期間を通じて売上高の約19〜21%の範囲で推移し、安定した管理コストを維持している。一方で、醸造所建設中の減損や資産の売却減損のタイミングにより特定年度に一時的な負担が見られるが、総じて管理コストの一貫性は高い。
- 事業売却益と非営業項目
- 2017年と2019年に事業売却益があった一方、2020年以降はこの項目はなくなり、2021年には少額の売却益が認められるのみである。これにより、事業の主要な収益活動はコア事業に集中していることが示される。
- 営業利益の変動と収益性
- 営業利益は2017年には32.73%、2021年には32.4%と高い水準を維持していたが、2020年に25.82%に減少した後、2022年に再び26.43%に回復している。これは、一定の営業効率と収益性を維持しつつも、特定年度においては外部要因や投資負担による影響を受けた可能性を示唆している。
- 投資収入と特殊項目
- 単体投資による収入(損失)は2019年に大きなプラスになった後、2020年にマイナスに転じ、その後2022年には大きな損失を計上している。これは、投資に関わるリスクの変動や見通しの変化を示していると考えられる。
- 税引前利益と税効果
- 税引前利益は2019年に大きく増加し、51.07%に達したが、その後2020年には大きくマイナスになった。税金の規定により、税引前利益に対して調整が行われており、所得税の給付があった2019年と2020年においては純利益へのプラス影響が見られる。また、2021年以降の純利益の割合は激しく変動しているが、2022年にはほぼゼロ近辺にまで低下している。
- 純利益の動向と帰属純利益
- 総合的に見ると、売上高に対する純利益の割合は2019年に最も高く、その後2020年には大きくマイナスになった後、2021年には再び上昇したものの、2022年には大きく低下し、損失を出している。CBIに帰属する当期純利益も、2019年に最も高い比率を示した後、2020年以降は継続的に低下し、2022年には赤字に転じている。これにより、利益の変動は外部要因や投資負担、税務調整の影響が大きいことが示唆される。