デュポンの分析: ROE、ROA、純利益率の内訳
ROE分解では、純利益を株主資本で割ったものを構成比率の積として表します。
ROEを2つのコンポーネントに分解
Devon Energy Corp.、ROEの分解
| ROE | = | ROA | × | 財務レバレッジ比率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/12/31 | 53.86% | = | 25.36% | × | 2.12 |
| 2021/12/31 | 30.37% | = | 13.38% | × | 2.27 |
| 2020/12/31 | -92.89% | = | -27.04% | × | 3.44 |
| 2019/12/31 | -6.12% | = | -2.59% | × | 2.36 |
| 2018/12/31 | 33.36% | = | 15.66% | × | 2.13 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 総資産利益率（ROA）の推移と分析
- 2018年には15.66%の高い値を示していたが、2019年には-2.59%に低下し、2020年には-27.04%と大きく悪化した。その後、2021年に13.38%へ回復し、2022年には25.36%まで上昇しており、経営の効率性が改善されていることが示唆される。特に2020年の大きなマイナスは、当期利益の減少や資産の劣化に起因している可能性がある。2021年以降の回復は、経営戦略や資産運用の改善の反映と考えられる。
- 財務レバレッジ比率の変動と示唆
- この比率は2018年の2.13から2019年の2.36、2020年の3.44と増加し、2021年に2.27、2022年に2.12とやや縮小している。2020年のピークは、負債による資本構成の拡大を示しており、財務レバレッジの高まりが相対的に利益の変動に影響を与えた可能性がある。2021年以降は控えめなレバレッジ水準に収束しており、財務の安定性とリスク管理が改善されたと考えられる。
- 自己資本利益率（ROE）の動向と解釈
- 2020年には-92.89%と著しく低下しており、これは大きな純損失や資本の毀損を示すものである。2018年には33.36%と高い収益性を示していた一方、2019年には-6.12%、2021年には30.37%、2022年には53.86%と、2020年の大きなマイナスから回復し、利益率が底上げされている。これは、2020年の損失からのV字回復を示しており、経営の軌道修正や資本構造の改善、収益向上策が効果的に機能した結果と推測される。総じて、同社のROEは2022年にかけてリスクに見合った高い収益性を回復していることが印象付けられる。
ROEを3つの要素に分解
Devon Energy Corp.、ROEの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 純利益率
- 2018年には高い水準の28.54%を記録しており、収益性の良好な状態を示していた。2019年には(-5.71%)へと大きく悪化し、赤字に転じている。2020年には-55.51%とさらに悪化し、著しい損失を計上したが、2021年には23.05%、2022年には31.38%と大きく回復し、再び収益性を回復している。これらの推移は、同社の収益性が2020年の特異な損失から2021年と2022年にかけて改善していることを示している。
- 資産回転率
- 資産回転率は2018年の0.55から2019年に0.45へ低下し、資産の効率的運用が一時的に悪化した可能性を示している。その後、2020年に0.49、2021年に0.58と回復し、2022年には0.81へと大きく上昇している。これは、資産の効率的な利用が改善し、収益創出能力が向上したことを示している。
- 財務レバレッジ比率
- この比率は2018年の2.13から2019年に2.36、2020年には3.44と上昇し、財務レバレッジの増加を反映している。2021年には2.27に低下し、2022年にはさらに2.12と、2020年に比べてやや低い水準に減少している。これは、2020年の高レバレッジ状態から調整が進んでいることを示唆している。
- 自己資本利益率 (ROE)
- 2021年までの著しい変動が特徴であり、2018年には33.36%で高水準を示したものの、2019年は-6.12%、2020年には-92.89%と大幅なマイナスを記録した。2021年には30.37%に戻り、その後2022年には53.86%へと著しく向上している。これらのパターンは、同社の株主資本に対する収益性が一時的に悪化したが、その後、2021年以降には高い収益性を回復していることを示している。
ROEを5つの要素に分解
Devon Energy Corp.、ROEの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 税負担率の推移
- 2018年と2022年の税負担率は比較的高く、0.95および0.78で推移しているが、2019年と2020年の値が欠落しているため、その間の変動は不明である。2022年には税負担率が低下していることから、税負担の軽減や税制の変化が影響した可能性が考えられる。
- 利息負担率の変動
- 利息負担率は、2018年から2022年まで比較的安定しており、2018年と2022年にそれぞれ0.92と0.95で並行して推移している。2020年にやや低下したが、その後に上昇している。この傾向は、負債コストの変動や資金調達状況に関連している可能性がある。
- EBITマージン率の動向
- 2018年は32.77%と高い水準にあったが、2019年と2020年に大幅に悪化し、最悪時には-61.47%まで低下している。この間に損失を計上した可能性が示唆される。その後、2021年と2022年には回復基調を示し、2022年には42.38%の高収益を記録している。これにより、収益性の改善が進んだと考えられる。
- 資産回転率の傾向
- 資産回転率は2018年の0.55から年を追うごとに向上し、2022年には0.81へと改善している。これは、資産の効率的な運用や売上高の増加を示している可能性がある。特に2022年の顕著な向上は、運用効率の向上を示唆している。
- 財務レバレッジ比率の変動
- この比率は2018年から2020年にかけて増加し、3.44まで上昇しているが、その後は2021年と2022年にかけて減少し、2.12にまで低下している。これは、レバレッジの縮小や自己資本比率の向上を意図した財務戦略の変化を反映していると考えられる。
- 自己資本利益率 (ROE)の推移
- 2018年のROEは33.36%と高水準を示す一方、2019年と2020年には大きくマイナスの値となり、-92.89%まで低下した。これは、当該期間中に損失や株主資本の毀損があったことを示す。その後2021年と2022年には好転し、2022年には53.86%と非常に高い収益性を回復している。全体として、2021年以降のパフォーマンス回復が目立つ。
ROAを2つのコンポーネントに分解
Devon Energy Corp.、ROAの分解
| ROA | = | 純利益率 | × | 資産回転率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/12/31 | 25.36% | = | 31.38% | × | 0.81 |
| 2021/12/31 | 13.38% | = | 23.05% | × | 0.58 |
| 2020/12/31 | -27.04% | = | -55.51% | × | 0.49 |
| 2019/12/31 | -2.59% | = | -5.71% | × | 0.45 |
| 2018/12/31 | 15.66% | = | 28.54% | × | 0.55 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 純利益率
- 純利益率は、2018年から2022年にかけて大きな変動を示している。2018年には高い水準（28.54%）を記録したが、その後2019年と2020年に大きく低下し、マイナスに転じている。特に2020年には-55.51%と著しく悪化しており、当期の利益性が著しく低下したことを示している。一方、2021年以降は回復傾向に転じ、2022年には31.38%となり、再び高い収益性を示している。これらの変動は、収益性に一時的な悪化とその後の改善が見られることを示している。
- 資産回転率
- 資産回転率は、2018年から2022年にかけて安定して向上している。2018年には0.55であったものの、2022年には0.81に達しており、資産の効率的な運用が進んでいることを示唆している。この期間を通じて、資産の効率的な利用や、資産の増加に伴う事業の拡大や効率化が進行した可能性があると考えられる。特に2022年の大幅な向上は、資産の回転速度の顕著な改善を示している。
- 総資産利益率 (ROA)
- 総資産利益率は、2018年の15.66%をピークに、その後2019年と2020年には大幅に低下し、2020年には-27.04%と赤字を計上している。これは、総資産に対する利益の効率が大きく低下したことを意味している。2021年以降は回復傾向を示し、2022年には25.36%にまで改善している。これらのデータは、当期利益の変動に伴い、資産運用効率も大きく変動していることを反映している。一時的な赤字期間の後、再び高い収益性を回復している点は、経営環境や事業戦略の見直しが奏功した可能性を示唆している。
ROAを4つの要素に分解
Devon Energy Corp.、ROAの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 税負担率
- 2018年には税負担率が0.95と高水準である一方、2022年には0.78に低下しており、税負担の負担率が軽減傾向にあることを示している。2020年のデータ欠損により完全な時間推移は不能だが、全体的には税負担率は比較的安定している。
- 利息負担率
- 2018年から2019年にかけてデータが欠損し、2020年には0.88、2021年には0.95とやや上昇している。この傾向からは、利息負担が一定の水準以上にあることが示唆され、金融コストの変動に注意を要する可能性がある。
- EBITマージン率
- 2018年には32.77%と高い水準を示しているが、2019年には-2.01%、2020年には-61.47%と大きく悪化し2021年に26.76%、2022年に42.38%と回復している。これにより、何らかの経営や市場の変動により一時的な収益性の低下があったが、その後は好調を取り戻していることが判明している。
- 資産回転率
- 2018年の0.55から2022年には0.81と増加傾向にあり、資産の効率的な運用が進んでいることを示している。資産の投入に対して収益を上げる能力が向上しているため、経営効率の改善と資産の有効活用が進んでいると考えられる。
- 総資産利益率 (ROA)
- 2018年の15.66%から2022年には25.36%に上昇しており、総じて資産に対する利益の増加を反映している。特に2020年の大きな赤字や2020年の網掛かりがある中でも回復と成長が確認でき、経営陣の収益性改善に向けた施策が奏功している可能性が示唆される。
当期純利益率の分解
Devon Energy Corp.、純利益率の分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 税負担率について
- 2018年と2022年には比較的高い税負担率が観察されている。特に2018年には0.95と高い値を示しており、税金負担が大きかったことが窺える。一方、2022年に至っては0.78に低下しており、その後の税負担負担はやや軽減された兆候といえる。全体として、税負担率は比較的高水準を維持しながらも、一定の変動が見られるが、極端な変動は示していない。
- 利息負担率について
- 2018年から2021年にかけては0.92から0.88へとわずかに低下しているが、その後2022年に上昇し0.95となった。この動きから、利息負担に関しては一定の変動性を持ちながらも、2022年に再び高い水準に復元していることが示唆される。利息の支払い負担は比較的一定しており、経営の資金調達コストに一定の影響を与えていると考えられる。
- EBITマージン率について
- 2018年には32.77%の高いマージンを示しており、その後の2019年と2020年には大きく低下し、-61.47%とマイナスに転じている。このことで、2019年と2020年は収益性が非常に悪化した期間と理解できる。一方、2021年には26.76%、2022年には42.38%と回復基調を示し、2022年には2018年の水準を超える高い収益性を回復していることが読み取れる。この間の変動は、業界の市場環境、原油価格の変動、または経営の戦略的転換に起因する可能性がある。
- 純利益率について
- 2018年には28.54%と高い利益率を示していたが、その後2019年と2020年には、それぞれ-5.71%と-55.51%へと大きく低下し、赤字に転じている。これは、収益性の劇的な悪化を反映している。2021年に23.05%、2022年には31.38%と回復しており、特に2022年には再び高い利益率を示している。これらの動きは、経営状況の大きな変動や外部環境の影響を受けている可能性が高いと考えられる。