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Ecolab Inc. (NYSE:ECL)

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包括利益計算書 

包括利益とは、非所有者の源泉からの取引やその他のイベントや状況による、期間中の企業の資本(純資産)の変化です。これには、所有者による投資および所有者への分配に起因するものを除き、期間中の資本のすべての変動が含まれます。

Ecolab Inc.、連結包括利益計算書

千米ドル

Microsoft Excel
12ヶ月終了 2021/12/31 2020/12/31 2019/12/31 2018/12/31 2017/12/31
エコラボに帰属する当期純利益(損失)には非支配持分を含む 1,144,000 (1,185,500) 1,576,200 1,440,300 1,522,400
外貨換算 (10,900) 50,000 (45,100) (223,300) 209,100
ChampionXの分離 229,900
ネット投資ヘッジの利益(損失) 51,600 (87,700) 31,400 57,500 (109,700)
外貨換算調整 40,700 192,200 (13,700) (165,800) 99,400
デリバティブおよびヘッジ商品 26,000 (17,000) (3,400) 28,400 (17,900)
当期の保険数理上の純利益(損失) 204,800 (139,200) (251,100) (37,800) (33,400)
決済手数料 26,700
年金および退職後前期勤続給付 1,900 5,100 (300) (2,300) (500)
純保険数理上の損失および前期のサービスクレジットの償却額 56,300 56,000 (200) 13,200 24,700
退職後給付の変更 44,900
年金・退職後給付 289,700 (78,100) (251,600) 18,000 (9,200)
その他の包括利益(損失)(税引後) 356,400 97,100 (268,700) (119,400) 72,300
包括利益(損失)(非支配持分を含む) 1,500,400 (1,088,400) 1,307,500 1,320,900 1,594,700
非支配持分に帰属する包括利益 (10,900) (21,400) (15,400) (10,100) (15,700)
エコラボに帰属する包括利益(損失) 1,489,500 (1,109,800) 1,292,100 1,310,800 1,579,000

レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).


全体的な傾向の概要
本期間において、エコラボに帰属する包括利益は2017年の1,579,000千米ドルから2021年には1,489,500千米ドルへと若干の減少を見せているものの、大きな変動はなく、比較的安定した水準を維持している。これに対し、非支配持分に帰属する包括利益は一時的に増減を繰り返したが、全体としてはマイナス傾向にある。特に2019年と2020年に大きなマイナスとなり、その後回復傾向を示している。
純利益の動向
エコラボに帰属する当期純利益は、2017年から2019年にかけて緩やかな増加を示したが、2020年には大きくマイナスの-1,185,500千米ドルに突入し、これはおそらく特別損失や減損処理などの一時的な要因を反映している。その後、2021年には1,144,000千米ドルと回復しており、利益水準が改善していることが示唆される。
為替やヘッジ関連の変動
外貨換算については、一貫してマイナスの変動を示し、特に2018年と2020年に大きなマイナスを記録している。これは為替レートの変動や外貨建資産・負債の変化を反映していると考えられる。ネット投資ヘッジの利益・損失は年度によって変動し、2018年にプラス、2020年に再びマイナスとなるなど、為替変動リスクの影響を受けていることが見て取れる。デリバティブやヘッジ商品も同様に変動が激しく、年度によって利益と損失を繰り返している。
その他の特定項目の変動
当期の保険数理上の純利益は、2019年に-251,100千米ドルと深刻な損失を記録したが、2021年には204,800千米ドルと大幅な黒字になっている。年金および退職後給付の項目は、2019年に大きくマイナス(-251,600千米ドル)となったものの、2021年にはプラスに転じており、退職給付関連の負債や資産の見直しが行われた可能性が示唆される。その他包括利益についても、2020年に大きな損失を出し、その後の改善が見られるが、依然として2020年の水準に比べると高い利益を保持している。
特記事項
一部の年度には、決済手数料や包括利益に関する項目で特別な取引や調整が行われていることが確認できる。2019年には、「ChampionXの分離」やその他包括利益(税引後)の大きな変動があり、これらの事象が財務状況に一時的な影響を及ぼしている。2021年には、包括利益に関する一連の項目において回復の兆候が見られることから、市場や事業の安定性が一部回復してきている可能性が示唆される。
結論
本分析期間を通じて、エコラボの財務状況は、純利益と包括利益の両面で変動が見られるが、総じて安定性は維持されている。特に、2020年に経験した大幅な損失の影響からの回復が重要なポイントであり、今後の為替リスクやヘッジ戦略、退職給付負債の管理が資本の安定化に寄与することが期待される。また、一時的な特別項目や事象の影響を除いた本質的な業務の健全性の維持に注目する必要がある。