損益計算書
損益計算書は、一定期間にわたる企業の事業活動の財務結果に関する情報を示しています。損益計算書は、会社が期間中にどれだけの収益を生み出したか、そしてその収益を生み出すことに関連してどのような費用がかかったかを伝えます。
Kellanova、連結損益計算書
百万米ドル
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-12-30), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-28).
- 売上高の推移
- 売り上げ高は、2019年から2022年にかけて緩やかに増加し、2022年にはピークの約15,315百万米ドルに達している。その後、2023年には約13,122百万米ドルに減少しており、前年同期比での売上高の減少傾向が見られる。これは市場環境や競争環境の変化に起因する可能性がある。
- 売上原価と粗利の動向
- 売上原価は全期間を通じて増減の波があるものの、2023年には8,839百万米ドルへとやや減少している。これにより、粗利は2023年において4,283百万米ドルと、前年度の4,615百万米ドルから減少している。売上原価の削減にもかかわらず、粗利の減少は売上高の減少に直結していると考えられる。
- 販売費及び一般管理費と営業利益
- 販売費及び一般管理費はほぼ横ばいの水準を維持しているが、2023年において若干減少している。営業利益も2023年には1,505百万米ドルで、前年の1,635百万米ドルから減少しており、収益性の低下を示している。
- 利息費用と純利益
- 利息費用は2023年において303百万米ドルと増加傾向にあり、これは負債の増加や金利上昇などが背景にある可能性がある。継続事業からの税引前利益は2023年には1,040百万米ドルであり、一定の利益水準を維持しているが、前年の1,197百万米ドルから低下している。税引後純利益はこれに伴い減少し、2023年には964百万米ドルとなっている。非継続事業からの利益（税引後）の寄与は特定の年度に限定されており、2023年には176百万米ドルの貢献がある。
- 純利益の内訳と出資者別の利益
- 手取りの純利益は2023年に964百万米ドルであり、前年の962百万米ドルとほぼ横ばいで推移している。ただし、非支配持分に帰属する当期純利益は全期間にわたり負の値を示しており、少額ながら支配株主に対する利益の偏りが見られる。ケラノバに帰属する当期純利益も2023年には951百万米ドルに達しており、全体の収益のうち主要事業からの寄与が安定して維持されている。
- 総括
- 売上高のピーク後の減少傾向とともに、利益の一部指標も低下していることから、2023年においては収益性の圧迫が継続していると考えられる。一方で、売上原価や販売費の削減努力が一定の効果を上げている可能性もある。また、利息費用の増加や税負担の変動が純利益に影響を与えていることが示唆される。全体として、売上と利益の両面で慎重な経営判断が求められる状況である。更なる詳細分析には、外部要因や市場環境の変化についても考慮する必要がある。今後は売上高の回復やコスト構造の改善、財務負担の軽減が重要な課題となるだろう。