損益計算書の構造
四半期データ
Fiserv Inc.、連結損益計算書の構成(四半期データ)
レポートに基づく: 10-Q (報告日: 2022-03-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-Q (報告日: 2021-09-30), 10-Q (報告日: 2021-06-30), 10-Q (報告日: 2021-03-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-Q (報告日: 2020-09-30), 10-Q (報告日: 2020-06-30), 10-Q (報告日: 2020-03-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-Q (報告日: 2019-09-30), 10-Q (報告日: 2019-06-30), 10-Q (報告日: 2019-03-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-Q (報告日: 2018-09-30), 10-Q (報告日: 2018-06-30), 10-Q (報告日: 2018-03-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-Q (報告日: 2017-09-30), 10-Q (報告日: 2017-06-30), 10-Q (報告日: 2017-03-31).
- 傾向と変動
- 全体的に処理とサービスに関する収益比率は、2017年から2022年まで概ね80%以上の安定した水準を保っており、その割合は大きな変動を示さないながらも、2020年には80.82%までやや低下した。しかし、2021年には再び81%以上に回復している。これに対し、積に関する収益比率は、2017年から2018年にかけて14%台〜16%台で推移していたが、その後は一貫して18%前後に上昇しており、収益構造の変化を示唆している。収益合計は一定を維持しており、変動は見られない。
粗利益率は、2017年から2019年にかけて約46%前後を推移し、その後2020年にかけて50%超まで増加し、2021年もそれを維持していることから、収益効率の向上を示している。特に2020年の第4四半期には52.34%に達している。
販売・一般・管理費は、全期間を通じて約35%〜37%の範囲で推移しており、コスト管理の一貫性が見て取れる。特に2019年に大きく上昇しているが、2020未来には再び低下し、安定したコスト構造が維持されている。
営業利益率は、2020年に大きく低下したが、その後は12%〜20%の範囲で変動している。2020年の大幅な減少は、新型コロナウイルス感染症の影響やその他の特異的要因による可能性がある。支払利息の比率は基本的に一定だが、2020年にはやや増加している。
特定の資産売却益は、2020年に一時的に増加したものの、その後は変動が小さく推移している。その他の収入・費用は期間によって変動し、2022年には増加傾向を示している。
継続事業による税引前利益率は、2018年に高値を示し、その後はやや低下しているが、2020年以降は一定の範囲内で比較的安定している。収益とともに、非継続事業の利益および法人税後の利益も変動しながらも、2022年には回復基調を示している。
純利益に関しては、2020年に大きく増加した後、2021年にはやや低下したものの、2022年には再び増加している。一方、非支配持分に帰属する純損益は比較的小さく、全体の純利益への影響は限定的であると考えられる。 - 総括
- 上述の傾向から、Fiserv Inc.は2017年から2022年にかけて、主要な収益構造と利益率の面で堅実な推移を示していることがわかる。特に、処理とサービスの収益比率の安定性と粗利益率の向上は、事業の収益力と効率性の向上を示唆している。一方で、営業利益率の一時的な低下やコスト構造の変動は外部要因や特定の戦略的投資によるものである可能性がある。今後も、コスト管理の継続と収益の多角化が収益性の持続的な向上に寄与すると予想される。